宮城県の水道民営化問題

命の水を守るため、水道の情報公開を求めていきましょう!

「みやぎの水が危ない! ストップ 水道民営化」 78.9エフエムたいはくで新番組がスタートしました! 初回4月8日の音声と文字起こしです。

2021年4月8日、 エフエムたいはくで、「みやぎの水が危ない!ストップ 水道民営化」という番組が始まりました。第2・4木曜日の夜、19:30~20:00にオンエア、パーソナリティーは、命の水を守る市民ネットワーク・みやぎです。

78.9 FMたいはく みやぎの水が危ない ストップ水道民営化

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インターネットでも聴けます。

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miyagi-suidou.hatenablog.com

 

 初回 4月8日 放送内容

 

 youtu.be

野田さん

みなさん、こんばんは。エフエムたいはくの野田紀子(のりこ)と申します。

今日は、新しい番組を始めるということのご紹介をしますが、実は、宮城県が、水を、市民のために、あるいは県民のためにやっていこうとしているのではないのではないか? というような動きが、いろいろ起こっています。

エフエムたいはくは、「水っていうのは、人間にとって一番基本的な問題だ」と思っていますので、「この問題を避けては通れないな」というふうに思いました。

エフエムたいはくのモットーは、「みんなが笑顔に」なんですね。それでやはり、「一部の人たちだけが笑顔になるんじゃなくって、みんなが笑顔になっていただきたい」というふうに思っていますので、やはり、このことを、もっともっとみなさんが知っていただき、中身も含めてですね、そして、どうしたらいいのかなということも考えていただく、大きなきっかけにしていただきたいなあというふうに思っております

そういうわけで、この水のことを、ずっと取り組んでこられましたみなさん、命の水を守る市民ネットワーク・みやぎのみなさんを中心にして、この番組を進めていただこうということで、お願いをいたしました。

で、今日は、第1回目になります。第24木曜日の7時半から8時、夜ですね、そういう時間帯を選んでおりますので、ぜひこの時間帯、聞いていただきまして、本当に、6月がかなり大事な時期です。

それまでに、やっぱりもっともっと、みなさんの力を発揮していく、そういうことが、必要な状態になっているということで、私は何とかこれを変えていきたいなって思っています。

それでは、みなさんにバトンを渡しまして、進行役を、多々良哲さんが行われることになっておりますので、多々良さんにお願いしたいと思います。では、多々良さん、よろしくお願いします。

多々良さん

ハイ、みなさんこんばんは。命の水を守る市民ネットワーク・みやぎの多々良と申します。今日から、この時間帯、担当させていただきます。よろしくお願いします。

いま野田さんからも、少しご紹介がありましたけども、いま宮城県は、村井知事肝入りの政策として、みやぎ型管理運営方式と称して、県営水道事業の民営化を進めようとしています。

県は、「民営化」という言葉を使うと、「民営化じゃない!」っていうふうに反発するんですけれども、県営水道の運営権、経営権を、民間企業に 売却して任せるという中身ですから、これは、事実上の「民営化」だというふうに私たちは思っています。

これについて私たちは、果たして、県民の命の源である水を、民間企業にお任せしてしまっていいのか? という根本的な疑問を持っています。そういった疑問や不安に基づいて、いろいろな活動を行ってきている市民のネットワークです。

今後、この放送を聞いてくださるみなさんから、いろんなご質問、ご意見もお寄せいただいて、それに基づいても進めていきたいと思いますので、ぜひ、みなさん聞いてください。よろしくお願いします。

初回の今日なんですけれども、今日は私たち市民ネットワークの紹介と、そして、いま緊急の課題になっている、この宮城県の水道民営化、これが、どんな経緯をたどってきて、いまどの段階にあるのかということを中心に、お話したいと思っています。

そして、それに対して、私たちの運動が、署名をやろうと思ってるんですけど、どんな取り組みを始めようとしているのか? ということについてもご紹介して、みなさんのご協力をお願いしたいと思っています。

今日は、私たち市民ネットのメンバー4人が、ここに集まっています。私は市民ネット事務局長の多々良と申します。よろしくお願いします。

そして、市民ネット共同代表の中嶋信さん、こんばんは。

中嶋さん

こんばんは。元大学教員で、地域経済学が専門ですけれども、9年前から、大崎市で楽しい老後を過ごしております。

多々良さん

そして、同じく私たち市民ネットワークの共同代表の佐久間敬子さん、よろしくお願いします。

佐久間さん

佐久間です。みなさんこんばんは。弁護士です。

私の関心は、以前は、今もですけれども、憲法とか平和とかいうことだったんですが、3年ぐらい前から、水の問題をきっかけに、生存、命、それから公衆衛生、こういうところに興味がシフトしてまいりました。よろしくお願いいたします。

多々良さん

ハイ、よろしくお願いします。

そして、市民ネットワーク事務局で、調査研究班として、データの分析などを担当してくださっている小川静治さん、お願いします。

小川さん

こんばんは。小川です。

私は、東日本大震災の復旧復興支援みやぎ県民センターの事務局長もやっておりまして、震災からの復旧復興の中で、この水道問題について、いま中心的に考えて、分析をしているところです。よろしくお願いいたします。

多々良さん

ハイ、ありがとうございます。

この他にですね、私たちの市民ネットは、事務局が4人くらいいまして、月数回の会議をやりながら、いろんな市民運動、活動を進めています。

ところで、この市民ネットワークは、いつ、どんなきっかで立ち上がったのか、その辺の自己紹介を、佐久間さんのほうから簡単にお願いします。

佐久間さん

ハイ、佐久間です。

私たちのこのネットワークですけども、20193月に立ち上げました。ちょうど今、3年を迎えることになります。

直接のきっかけはですね、「どうも宮城県が、この水道の事業を、民間に任せるということで、コンセッションという非常によくわからない言葉でやってるみたいだよ」と いうことを聞いたことなんですね。

それでいろいろ調べてみますと、どうも、民間に運営権を任せるということは、私たちの命の水、生活にとって不可欠な水、それから公衆衛生上、大切な水道事業、これを(民間に企業に)任せるというのはおかしんじゃないか? 利益追求を第一とする民間に任せたら、ダメだというふうに確信しました。

私たちは、「水道事業に対して、みなさんの関心を高めて、より良き水道事業の発展を目指すこと」と、ちょっと、難しいんですけども、そういうような言い方で、会の趣旨を決めておりました。

このコンセッションですね、これから何回かに分けて、不安と疑問、これをみなさんにお示しして、考えてまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

多々良さん

ハイ、ありがとうございます。

それでは、中嶋さんからも、どういうきっかけでこの運動に、この市民ネットワークに関わるようになったのか、そのあたりをお聞かせください。

中嶋さん

はい、中嶋ですが、私は、四国の徳島大学で、地域経済の分析をしていたわけですね。

で、住みよい地域を作るためにはどうしたらいいのか? と分析をしていましたら、 やはり、地方行政とか議会のあり方がとても大事だってことが明らかになりまして、 なるほど、なるほどっていうふうにいい例を調べていったんですけれども、実はもっと後ろがあって、地域の住民がしっかり動いてるかどうか? これがかなり決定的なんですね。このあたりを、ずうっと調べてまいりました。

宮城県に移ってからですね、どういう地域なのかっていうのを分析してるんですけども、全体的な印象としては、住民参加が弱いな、とかですね、あるいは、全体としては、地方行政が堅苦しいしいなって感じをしておりますので、もう少し、風通しのいい地方自治を作れないかなあというふうに考えて、それで、市民運動に参加しております。

多々良さん

ハイ、ありがとうございます。

それでは小川さん、震災復旧復興支援県民センターの事務局長さんが、なぜ水道問題? というあたりを、お願いしたいと思います。

小川さん

水道と復興は、基本的には何も関係ないはずなんですけども、村井知事が、「震災からの復旧復興を、創造的復興ということで進めるんだ」ということで、この10年間、彼は取り組みを進めてきたわけですね。政策を進めてきたわけです。

で、私たちは、その創造的復興というものが、人間の復興ではない、と。

箱モノだとか、道路だとか、防潮堤だとか、そういうところに目を奪われちゃいけないということで、人間の復興ということを唱えて運動したわけです。

今回、水道の民営化問題もですね、実は、村井さんは、「創造的復興の目玉」っていうふうに言ってるんですよね。これは、被災地の復興とね、水道の民営化がどういう関係があるんだということ、理解不能なわけです。

やはりこれを、そのやり方、進め方がおかしいのだということを、県民センターとして主張してこうということで、この水道民営化の問題を、県民センターとしてもですね、加わって取り組んでるということです。

多々良さん

そうなんですよね。村井知事は、この水道民営化を、「村井県政4期目の1丁目1番地だ」って言って、力を入れてやってるんですよね。

で、この宮城の水道民営化、より正確に言うと、さっき佐久間さんが使われた言葉で、水道コンセッションって言うんですけれども、あるいは、県がつけた名前で言うと、「みやぎ型管理運営方式」といろんな言い方があって、ちょっとややこしいので、ここでは、みやぎ型っていう言い方で統一したいと思います。

そのみやぎ型導入に向けてですね、今まさに、正念場に来ているということなんですね。水道事業運営権が売却される予定の民間企業名が、3月に公表されて、まもなく やってくる6月の議会の承認を経て、正式に、その民間企業との間で、水道事業を売却する契約が結ばれようとしているという、最後の関門に来ているわけです。

その辺の経緯とですね、そして、現段階がどこにあるのかというあたりを、小川さんから、簡単にお願いいたします。

小川さん

いま、多々良さんがご説明になったように、去年の3月に、「運営権を民間に開放するよ」ということで、「応募したい人は手を挙げてください」と、募集要項というのを、去年の3月に作って、それを公表してですね、その後、審査を行って、3社の人たち、 3グループと言ったほうがいいですかね、県との間で、私たちはこういうやり方を水道民営化でやっていきたいんだっていうことを、競争的対話という名前を付けているようですけれども、そこでやり取りをして、第二次審査を行って、最終的に、優先交渉権者というグループを選定したというのが、この3月までの状況です。

具体的には、このメタウォーターグループという、メタウォーター社という、これは、日本で最も大きな水道の管理、運営民間会社というふうに言われていますけれども、そのもとで、ヴェオリア・ジェネッツっていう、これは外資ですね、いまメタウォーター社は、株は34.5%持ってるんですけど、 ヴェオリア・ジェネッツっていうところも、34.0%。だから、ほとんど同じくらい外資が資本出資してるということですね。

 

メタウォーターグループ 

          メタウォーターグループの提案概要書より

https://www.pref.miyagi.jp/uploaded/attachment/838240.pdf

「トータルで10社が集まって、今回の宮城県の水道民営化の受け皿になりますよ」ってことで、選定されたっていうことが、現瞬間の到達点ですね。

そのメタウォーター社との間で、基本協定、これ、4月の中旬になりそうですけども、要は、県とメタウォーター社との間で、「一緒にやってきましょうね」っていう協定を結ぶ、と。

www.pref.miyagi.jp

そして、この6月、ですから2か月後ですね、2か月後の県議会で、「このメタウォーター社に、水道の民営化の運営権、これを与えてよろしいですか?」っていうふうな趣旨の議案を、県議会に、宮城県が提案するということになっています。

現在の県議会の会派構成からいった時に、これを強行される可能性が、極めて高いわけです。

私たちは、それはとてもじゃないけど、十分な議論、なんにも尽くしてない中で、そういうことを進める、そのやり方は、おかしいのではないか? というふうに主張しています。

先ほど、多々良さんからの報告がありましたように、署名という形を通じて、私たちの意思を、県議会にきっちり反映させていくということが必要だっていうふうに思いますし、現在の到達点から言えば、新型コロナの問題がこれだけ深刻になっていて、県民の中で十分な議論、受水団体も含めてできていない状況で、6月の議会に議案を上程するということは、これはあまりにも乱暴だというふうに思います。

仮りに、6月議会、あるいはその後の議会となると9月の議会ということになりますけども、それぞれの議会で議案を、審議を、少なくても6月はやめてという進め方をすべきではないのかということで、現在、署名運動を中心に取り組みを進めているということです。

黙っていると、というか県の予定で言えば、来年の4月から事業開始をしたいというふうに考えているという。県側のタイムテーブルで言うと、このようなスケジュールになっています。いまが、そういう意味で言えば、頑張りどころっていうところであるというふうに考えています。以上です。

多々良さん

ハイ、ありがとうございます。

私たちがよく知らない間に、いま宮城県で、大変なことが起きようとしている、と。この水道民営化、コンセッション方式というのは、全国初なんですよね。全国からも注目されている、日本の水道事業の未来に関わる大きな問題が、宮城県でいま起きようとしているということです。

果たして、このことを、宮城県民がどれだけ知ってるのか、県民にどれだけ周知されているのか、県民がどれだけ理解し、納得しているのかっていうのは、きわめて疑問ですよね。

いま小川さんもおっしゃったように、なんで、このコロナ禍の中で、県民が暮らしも生業も本当に困窮している中で、焦って、急いで、このことを進めなければならないのか? ということもよくわかりません。

そのあたりですね、今度は中嶋さんに、県民との関わり、県民の参画という観点でどうでしょうか? というのを、ちょっと伺いたいと思います。

中嶋さん

「公共事業は、公共団体にお任せ」という傾向が、ひょっとしたらあるんじゃないかなというふうに見えますよね。これはおかしい話で、すべて「公」にお任せすれば何とかなるということではない、と確認したいと思うんですね。

法律がありまして、公共サービス基本法という法律があります。

これは、2009年に出された法律なんですけれども、その中には目的が書いてあります。「国民が安心して暮らすことのできる社会の実現に寄与すること」を目的とするんだというんです。

じゃ誰がするんですか? ということなんですね。実際の実務的な運営は、公共団体がやりますけども、その法律の第3条の本項には、いいものにしなくちゃいけないけれども、その仕組み、中身については、条文読みますと、「国民の意見が公共サービスの実施等に反映されること」と書いてあるんですね。

だから、要するに、国民、あるいは、県民の意見を踏まえて計画を作るし、実際の運営でも、国民の、あるいは、県民の感想を含めて、判断するということになるんだろうなと思うんですね。ここら辺がどうも、曖昧にされていると思います。

パブリックという言葉を使いますけども、これの理解が、ヨーロッパと日本では、随分違うなということだと思うんですね。

たとえば、パブリックハウスっていうのがあるよね。パブリックハウスっていうとなんか、どっか会議をする場所みたいですけども、いわゆるパブですよね。

みんなが集まって、わあわあ、そういう形で、この地域をどうするかって議論する場所なんですね。そこら辺の感覚が弱いからっていうふうに、ボクは思うんですね。

だから、直せばいいわけでしょうね。

公共サービス基本法に書いてあることもそういうことで、「みんなの意見を反映させて作りましょう」ってんですから、フォームを作り直すんであれば、そのことについて、みんなから意見を聞かなければいけないって、私は思います。

多々良さん

ホントに地方自治の本分っていうのは、住民の参画にあるんだっていうことですよね。

なんですが、先ほど小川さんも触れられたように、残念ながらこのままいくとですね、いまの議会の議員の構成は、村井県政、村井知事の与党のほうが多いわけですから、 議会の勢力から見ると、6月議会で承認されてしまうかもしれない、このみやぎ型が。ということも考えられます。

それに対抗して、私たち市民ネットワークは、いま6月議会に請願を出そうということで、署名運動を始めました。その請願署名運動の内容について、佐久間さんから、少し説明していただけますか?

佐久間さん

ハイ、佐久間です。それではですね、いま私たち水ネットが、精力を傾けて取り組んでおります請願署名についてお話いたしますね。

結論はですね、「この手続きを、6月の県議会では凍結してほしい」ということです。

小川さんも多々良さんも、さっきお話いたしましたけども、このみやぎ型、まったく、住民に対して説明が尽くされていない。受水市町村に対しても、いろいろ市町村から疑問があっても、答えないという状況が続いてきました。

そして、みなさんに後からご報告するんですが、最初の公募条件が、大幅に変えられているということも、大きな問題になってるんですね。それは、県民にとって負担が増えるというような方向への大幅な改訂なんですね。

県は、全くこれについて説明していないんですね。そして、6月の県議会、勢力分野から考えると、このまま通ってしまうという危険性がありますので、私たちはそれは絶対避けてほしいということで、地方自治、住民自治の基本に立ち返って、公共サービスの趣旨に則ったそういうような進め方をしてほしいと思ってます。

従って、十分な説明、それから、この計画についての大きな政策ですから、パブリックコメントの取り直し、これをしないまま、6月県議会で進めるのはやめてほしいという請願の内容になってます。

視聴者のみなさん、私たちの Facebook に、請願署名の用紙が出ております。表が請願の中身を文字で説明しております。

 

みやぎ型 凍結 署名

署名用紙のダウンロードは ↓

http://www.miyagikenmin-fukkoushien.com/pdf/index/4.3shiminnshuukai%20shomeiyoushi.pdf

 

裏面にですね、大変わかりやすく、4コマなんですけど、どんな問題があるのかということを解説してます。

 

みやぎ型 凍結 署名

 

これをご覧いただくと、「えーっ、おかしいんじゃないの」とみなさん思ってくださると確信いたします。ぜひ、私たちの Facebook のこの署名をご覧いただきたいと思うんですね。

それから、いま申しあげたとおり、これ、全国初の水道3事業一体民営化、民間移譲なんですね。これをモデルケースに、全国に広めていくというような動きがあるわけです。

ですから、全国の水の問題をホントに考えてるみなさんから、「宮城、頑張ってくれ」というような応援のメッセージが来てるんですね。

その応援を力に、私たちは、全国署名を展開しています。そしてまた、短期間ですね、2か月間の間に、この請願署名を多数集めるということで、ネット署名も駆使して行いたいと思っておりますので、みなさん是非、ご協力をお願いしたいと思います。以上です。

 

ネット署名は

キャンペーン · 宮城県議会議長 石川光次郎殿: 宮城県の「水道民営化」手続きを凍結してください! · Change.org

 

多々良さん

ハイ、ありがとうございます。

いま佐久間さんが説明してくださった署名運動、いま頑張ってやってますから、ぜひ、みなさんのご協力もお願いしたいと思います。

ところで、このみやぎ型ですね、いろんな疑問点、問題点ある、と。私たち宮城県民の命の水の将来、どうなるのか、非常な不安があるということなんですね。

今度、小川さんのほうから、このみやぎ型について、どんな問題点があるのか、将来の不安な点があるのかということについて、ごく簡単に、何点かあげてもらえますか?

小川さん

ハイ、この番組で、このあとシリーズで、いろんなテーマをそれぞれボーリングしてくことになると思いますので、今日のところは、大きく5つぐらい、こんな問題があるんですよってことで、整理をしておきたいと思うんですよね。

1つは、今回のみやぎ型の導入の目的を、県は、何と言ってるかといことですね。どういう目的でみやぎ型をやるのか? それは、「コスト削減だ」っていうふうに言ってるわけです。

少なくとも197億円ぐらいのコストを、この水道民営化で削減して、持続可能な水道事業を確保するんだ、と。こういう言い方をしてきてるわけです。

今回、先ほども触れましたけれども、メタウォーター社が、優先交渉権者と選定されたわけですけど、「コスト287億円削減する」っていうふうに言ってるんですね。

要は、こんな287億円ものコスト、どうやって、削減するんですか? っていうのは、何もオープンにされていない。「具体的にこういうふうになるんです」っていうふうなことが、県民に説明されてないわけですね。

だから、いまの時点でも、やはり、期待値の範囲を、期待してる金額としては、287億円です」っていう、そういう範囲の話だっていうことで、大変にいかがわしいところがあるってことですね、根拠に。

このことによって、料金の引き上げっていう問題も、どうなるんだろうか? ってことが、よくわからないという、そういう状況になっています。このコスト削減のいい加減さというのが、1番目の問題ですね。

2番目の問題は、水質が悪化するんではないか? 民営化することによって、今まで、いわば県が管理していた水準が、大幅に後退するんではないかという懸念です。

それから、3番目は、災害の時に大丈夫なのか? 民間に任せて大丈夫なのか? っていうことです。

現在、東日本大震災を経験して、自治体として、ノウハウは積み上げてきてるわけですけど、それが、本当の意味で民間に任せた時に、培ってきたノウハウを伝えて伝承することができるのか? という問題です。

それから、4番目の問題は、情報公開

水道事業をめぐっては、現在の宮城県の状況は、情報公開という意味で言えば、コト細かく情報を公開してます。それが民間になった時に、大幅に後退するのではないか? という懸念です。

それから、最後の問題点というと、民営化の運営権というのは、実は、20年間の契約なんですね。20年もの長い年月を任せるっていうことですね、民間の特定の会社に

そのことによって宮城県、事業の免許者である、責任者である宮城県の中に、県の職員のノウハウを蓄積することが、民間に丸投げしちゃうわけですから、できなくなってしまう。

そのことによって、民間の企業を統制することができない。つまり、きちっとした監視をするというふうな、管理統制をするということが、県としてできなくなってしまうんではないか? と。こういう懸念があるという。

大きく言うと、この5つぐらいの問題が、現在の時点でも、何も問題解決されずに、解消されずに、県民にも説明されずに、進められようとしているっていうのが、現状の大きな問題点だというふうに考えています。

多々良さん

ハイ、どうも、小川さん、ありがとうございました。

みなさん、より詳しくは、命の水を守る市民ネットワーク・みやぎの Facebook、あるいはブログで、「宮城県の水道民営化問題」と検索してもらうと、出てくるブログがありますから、そこを見てください。よろしくお願いします。

次回のこの番組は、422日木曜日、午後7時半からの放送ですので、ぜひ、また聞いてください。

今後も、引き続き、みなさんと一緒に、私たち県民の命の水の将来の問題を考えていきたいと思っています。

今日は、だいぶ緊張して、みんな、話をしたんですけども、次回以降は、もうちょっとリラックスしてですね、この問題、ひとつ一つ掘り下げて、みなさんに、わかりやすく伝えられるようにしていきたいと思っています。今日はお聞きくださって、どうもありがとうございました。

野田さん

ハイ、ありがとうございました。

みなさん、ホントに水問題、もう緊急の課題です。

ぜひホントに、私たち一人ひとり頑張っていきたいと思います。

この番組は、今度の木曜日の415日午後7時半から8時、再放送します。

ぜひ、もう一度、またお聞きいただきたいと思います。みなさんにも広めてください。よろしくお願いします。