宮城県の水道民営化問題

命の水を守るため、水道の情報公開を求めていきましょう!

4/9 「宮城の水が危ない!ストップ!水道民営化」市民集会 後編 小川静治氏報告 「宮城県の水道民営化 現在地とこれから」

f:id:MRP01:20220417184859j:plain

小川静治氏プレゼン画面より

 

今回の記事内容

小川静治氏報告 宮城県の水道民営化 現在地とこれから

◆水道民営化の現在地

◆県民の6割超が水道民営化に否定的

◆宮城県の水道民営化の主な論点と県の言い分

◆字が小さ過ぎて読めない全体収支計画は、HPから印刷できない設定になっている!

◆なぜ337億円もの事業費削減ができるのか?

◆運営企業が「これは非公開で」と言えば、非公開に!

◆水源から蛇口まで民営化が狙われる100%受水自治体

◆危機対応の要は経験豊かな県職員の存在

◆水道の広域連携と民営化の合わせ技

◆水道民営化をやめさせることは十分可能

質疑応答

閉会の挨拶

アンケート結果

 

小川静治氏報告 宮城県の水道民営化 現在地とこれから

 

多々良さん(命の水を守る市民ネットワーク・みやぎ)

さて、えー、次にですね、えー、当市民ネットワークの知恵袋、えー、小川静治さん から、えー、それでは宮城の状況はどうなんだ? ということについて、えー、ご報告をいただきます。

えー、宮城の水道民営化の現在地、そして、えー、まさに、いま、近藤さんからお話があった広域化の問題も絡めて、これから何が問題点となってくるのか? ということについて、えー、ご報告いたします。小川さん、よろしくお願いします。

 

小川さん(命の水を守る市民ネットワーク・みやぎ)

ただいまご紹介いただきました小川でございます。

えーとー、今ちょうど、スクリーンのほうに映っていますが、えー、命の水を守る市民ネットワーク・みやぎとして、えー、現在の状況をどう捉えて、それから、これからどのような方向で、あの、考えていったらいいのか? というような内容をですね、25分程度で説明をしたいと思います。

 

◆水道民営化の現在地

f:id:MRP01:20220417190407j:plain

小川静治氏プレゼン画面より

最初に、あのう、市民集会、何回か、あの、命の水ネットワークでやってるんですけども、毎回出してるのがこの図でして、一番左側のところの下に、ここですね、これが、いわば、まあ、公的なスタートですね。

あの、2017年の2月に、え、第1回の宮城県上工下水一体官民連携検討会とかってやつが、開催されたわけですね。こっから、まあ、公式的には、いわゆる水道民営化の問題が、宮城県の中でも議論をされるというような状況に入っていったわけです。

で、まあ、いくつか、この、今日は詳しい中身は、全部省きますけれども、えー、それ以降、この、現在の、今というところに至るまで、どういうプロセスがあったのか? ということを、特に赤い日付のところですね、これはポイントになるところが、こういう日付の、まあ、イベントでしたっていうところで、ま、見ていただければいいと思います。

えー、水道民営化をめぐっては、今度の4月の12日、来週ですね、えー、出発式みたいなやつが、あー、県と、このみずむすびマネジメントの人たちでやるようです。まあ、1つのイベントですね。

www.mizumusubi.co.jp

えー、この一連のプロセスを考えた時に、この右側の所に、えー、県民への説明ということで、数字を入れてあります。

ちょっと、めんどくさい数字なんですけども、結論から言うと、この、おー、2019年、20年、21年、えー、3年間で、500人の県民の人にしか、説明してないんですよ。県民に直接説明したことっていうのは、ここに書かれていること以外はないんです。

だから、宮城県の人口、200万を超えているわけですけども、500人ですよ。だから、話にならないわけです。

あの、説明したかしないかなんてのは、あのう、いや、それは、十分ですか? 十分でないですか? っていうレベルの全然下のところということになると思います。

で、あのう、命の水ネットワークで、たとえば、宮城県の企業局長、企業局の、まあ、責任者の人と話をした時に、えー、こういうふうに問いかけるわけですよ。

「県民の理解は進んでると思いますか? 」と。

「いや、あの、十分じゃないので、これから丁寧にご説明を、説明責任を果たしていきたい」と。これ、常套文句なんですよ。これしか言わないんですよ。

だけど、結果は500人なんです。で、これはですね、あの、行政としてはですよ、あの、役人としては、あのう、ボクらからすればですね、えー、「何やってんだ? 」っていう話です。

 

◆県民の6割超が水道民営化に否定的

f:id:MRP01:20220417193720j:plain

小川静治氏プレゼン画面より

で、んー、これが、3つの具体的な事例をご紹介しますが、左側、これは、あのう、去年の10月に宮城県知事選挙が行われたわけですね。

その時に河北新報が、世論調査を、県民意識調査をやって、えー、ボクは、水道みやぎ方式っていうのは、あの、見出しとして気に入らないんですけども、まあ、いいとして、要するに、水道民営化については、「否定的な意見6割超える」というのが、去年の知事選挙の時の河北新報の報道でした。これは10月の13日です、去年の。

で、ところが、それに先立つ6月25日に、村井県知事の村井嘉浩さんは、あー、県議会で、えー、あのう、命の水ネットワークが、あの、呼びかけてね、え、定例化、県議会の定例会に対して、請願署名をやりましたね。

1万9千何某の請願をしたわけですけども、「そのことを、どういうふうに、知事、考えますか? 」ってことで、議会で、あの、質問されて、それに対する答えがですね、「すべての県民ではなく、1万人超えのみなさんが、今回の上工下水みやぎ型管理運営方式に対して疑問を持っているということだというふうに受け止めております」。

ここまでは、まあ、いいんですね。この赤文字のところです。「非常に多くの県民は、この県についてご理解をいただいているというふうに思っています」っていうことです。こういうふうに言ったんです。

要するに、あの、「県民の多くは、水道民営化について理解してもらってます」と。「1万9千何某は、少数派です」というふうなことを、一言で言ったわけですね。

で、しかし、先ほど最初に見ていただいたように、河北新報の報道では、調査では6割の人が、「これ、おかしいんじゃない」っていうことで、否定的だったということです。

ボクは、この2つの事例からですね、うーん、村井知事っていうのは、僕自身の感覚ですので、みなさんがどう思うかアレですけども、「何も考えてないんじゃないか? 」と。県民がどういう意識でいるか? っていうことについてね。

「仮にちょっと考えたとしても、完全な見当違い」というふうに言わざるを得ないわけですよ。6割の人が否定的なんだから。それを、あのう、「非常に多くの人」、つまり、普通の日本語で言えば、7~8割の人っていうふうになりますね、数字的に言えば、非常に多くということは。

全然正反対の認識だということですね。それで、こういう重大なことをやられたんじゃ、たまったもんじゃないってことになるわけです。

だから、たとえば、真ん中の記事にありますけども、市町村は、「どうなってるんだろう? 」というふうに疑問を持つのは、当然のことだと思います。

で、全部の紹介ができないんですけども、この右側に、まあ、宮城県が考えている民営化の事業計画に対して、それぞれの市町村、先ほど、あのう、おー、近藤さんが、受水市町村っていうんで、いくつか図解して説明されてましたけども、それらの市町村ではですね、あの、2つの事例だけちょっとご紹介しますが。

角田市「優先交渉権者」、ま、つまり、今回の民営化の運営会社ですね、「の事業計画を見たら、今までと何が変わり、変わらないのかがわからない」っつってんですよ。「どういうふうになんですか? 」ってことが、角田市の水道の担当者が「わからない」っつってんですよ。

わからないんだから、あの、市の担当者もわからないんだから、われわれ庶民がわかるはずがないわけですよ(笑)。ま、自慢するわけではないんですけどもね。

で、もう1つは、えーと、この下のところに、栗原市の担当者の人たちの「各種事業計画書の内容を確認する上で、新旧対照表形式で比較しないと、確認は困難ではないか」と。「困難だ」と。「何が、今までがこうで、これからこう変わりますよっていうふうにして示してくれないと、わかりません」っていうふうに言っている。

で、これらの事やいろんな疑問がですね、131件。仙台市が圧倒的に多いんですけども、あの、この疑問を出したのがね。

ですけど、それ以外の先ほど見ていただいたような市町村でも、多くの市町村が、「どういうふうにすれば、いいんだろうかな? っていうことで、わからない」っていう声を上げているんだということです。

 

宮城県の水道民営化の主な論点と県の言い分

小川静治氏プレゼン画面より

それから、あー、これは、あのう、黒字で書いてあるのは、たとえば料金の値上げから始まってですね、えー、水道の民営化に伴ってですね、どういうことが、あー、問題になるんだろうか? っていうことで、ま、あのう、いろんな方々が、いろんな角度から話をしてきたわけです。

少なくとも、ここにある7~8項目ですか、の内容は、全体がやっぱり、「こういう点が、心配だよね」っていうふうに思っている中身というふうにボクらが考えているのを列挙しました。

で、それぞれ、たとえば、あのう、薄字で書いてあるのは、あのう、報道機関が、この水道の民営化に伴ってですね、宮城県がどういうふうに答えたかっていうことについて書いたものなんです。

だから、「料金の値上げの不安がありますよね? 」っていうことに対して、宮城県は「5年後との」、ごとがちょっと間違ってますけど(笑)、「見直しは2年前から協議を開始するんだ、と。で、経営審査委員会の意見を聞いて、新料金の徴収の半年前までに、県議会で議決するから、複数のチェックが入るから大丈夫ですよ」っていうふうに言っているわけです。

で、そのように、あの、同じようなことで、「こういうふうにやってますから、大丈夫ですよ」っていうふうに、いろいろ県は言っているっていうことですね。

今日は時間がありませんので、個別にそのことは言いませんが、あのう、こういうふうなことで考えてるんだと、答えてるんだということで、見ていただければと思います。

村井知事は、「県民に少しでも安価な水道を供給するための施策である。日本のモデルとなる」。「となる」って、それは自分が決めることじゃなくて、第三者が決めることだとボクは思うんですが、やっぱり本人は、「モデルとなりたい」と思ってるんだろうなっていうふうに思います。

 

◆字が小さ過ぎて読めない全体収支計画は、HPから印刷できない設定になっている!

小川静治氏プレゼン画面より

で、えーと、「みやぎ型管理運営方式」という名の「水道民営化」というふうに書きましたが、左側のところは、あのう、今回の水道民営化の、おー、それを、あの、まあ、司るって言いますかね、運営する会社が、みずむすびマネジメントみやぎ。なんか、 これを、MMMと略すんだそうです。

それから、実際に、あのう、管理を担う、実務をやる人たちは、みずむすびサービス みやぎ。MSMというふうに言うんだそうです。舌が噛みそうなんですけど。

ただ、問題は、実際に作業するみずむすびサービスみやぎとの間では、宮城県は契約はしないんですね。

このMMM、みずむすびマネジメントと契約をして、マネジメントが、この下請けに、MSM、サービスみやぎに作業をしてもらう、と。こういうふうなやり方、してるんですね。

で、ホームページがその下にあります。後で、ぜひホームページ見ていただければいいと思いますが、あー、運営権、ま、運営してもらうので、10億円で、あのう、「あなたのところに売却します」っていうんで、運営権を売却しました。

で、みずむすびマネジメント、20年間の全体収支計画っていうのを作っているんですね。

で、あのう、これね、えーとー、今でも構いませんが、あの、みずむすびマネジメントっていうんでね、グーグルで検索すると、ポンと出てくるんですよ。全体計画っていうのも出てくるんです。

で、その全体計画っていうのはね、ホント私は愕然としましたけど、プリントできないっていう設定になってるんですよ。プリントしようとするでしょ? すると、「できません」っていうふうにしてある。

で、実際に、じゃあ、書いてある数字を見たいと思って、ズームアップしてかないと、ほとんど読めないんです。

(筆者注:宮城県上工下水一体官民連携事業(みやぎ型管理運営方式)全体事業計画書 公開版 別紙1 法人及び9個別事業ごとの収支計画は、↓ でご覧になれます。)

sites.google.com

で、実際に、あのう、紙ベースで、それは、県会議員の方には渡されたんだそうです。

ところが、それ、A4版で、文字を、あのう、ご提供いただいた、あの、福島議員も今日いらっしゃってますけど、ですから、いただいてですね、その紙を見てもですね、数字がわからないんですよ。読めない。字が小さくて。それを、A4版を、A2版という、バカでかい紙に拡大して、初めてわかる、と。

で、そういうような情報提供をするんでね。全体収支計画ですよ。「20年間でこういう経営計画やるんだ」っていう非常に大事な計画が、県会議員が読めないような資料を渡すっていうこと自体が、感覚を疑うわけです。

「ホントにまじめに検討する気あるの? 」っていうことですよね。

で、みずむすびマネジメントの税引き後の利益額っていうのは、20年間で57億円です。後にもご説明しますが、90億円というのは、みずむすびサービスと合わせた金額ということだそうです。

で、実際に、みずむすびマネジメントに電話をして聞いてみたら、「だいたい20年間で、それぞれ45億円、45億円で見てもらって結構です」っていうふうに言っています。

で、右側のほう、民営化によって何が変わるのか? ということ。これは、実を言うと、河北新報の3月31日に記事です。

で、普通の人はですね、ここを見た時に、あのう、「ほとんど変わんないんじゃないの」と。

「赤字の部分、民間、民間って書いてあるやつ、それが、ま、これまで民間でやってたやつが、これからも民間でやるんだよね」と。その他、薬品、資材の調達だとか、修繕、更新工事、これを民間でやるっていうのが、新しく付け加わる項目なのね」と。

「ということは、全体的に言えば、新しく付け加わるのはこの2つだけでしょ」というふうに見れるんですよ。

で、それを河北新報に載せたので、ボクはひょっとしたら、そういうふうに受け止めてしまう人がいるんではないか? というんで、あえてここに持ってきました。

この表が、もしも言おうとするのであればね、あのう、「あまり変わんないんですよ」と。「今までと大して変わんないんです」。

ところが、実際上は、先ほど近藤さんがご説明されたように、民間に委託されることによって劇的に変わるわけです。

で、これは、「変わらないってことを、あえて言えば、まあ、主張するようなもので、今までと大きく変わらないということは全くありません。反対です」ということを言いたくて、これは、あの、ここに掲載しました。

 

小川静治氏プレゼン画面より

で、えー、これは、あの、ほとんど無視してください。

要は、92億円がこの矢印。それから、えーと、あのう、実際に改善効果337億円というのを言いたくてここに持ってきただけです。

 

◆なぜ337億円もの事業費削減ができるのか?

小川静治氏プレゼン画面より

で、あのう、ここにありますように、民営化すると、なぜ337億円もの事業費が削減できるのか? という大きな疑問がありますよね。あるいは、わからないこと。

で、それは、前のいま見ていただいた表、詳しくはカットしていますけども、3つあるんです。

で、337億円の事業費が削減できるのは、1つは人件費183億円削減するからだ。人件費削るんです。

それから、動力費。電気料金ですね、これを削減するんだ。

それから、更新投資、新たないろんな設備や機械の更新の投資を、おー、348億円削減するんだ、と。ま、要するに、やらないっちゅうことですね。

「ということで、トータルで、20年間、今までの運営でやっていたようなパターンからすると、337億円で、非常に大きな金額の削減をするんです」というふうに言ってるんです。

で、ところが、この337億円の事業費が削減できるかどうか? っていうことについて、どのようにしてこれらの品目が、あの、人件費だとかね、動力費とか、それが削減できるのか? ということは、一度も説明されてないんです。

だから、それは「企業ノウハウであります」というのが、県やなんかの言い分なわけです。わからないままなんです、今。

だから、なぜ、人件費をこのように削減できるのか? わからないんですよ。県に言っても、「それは、あのう、企業ノウハウですので説明できません」。

ですから、完全にそういう意味で言えば、県民がね、あのう、なぜ、あのう、こういう非常に大きな、大きな、あのう、改革ですよね? それをやることによって、こんな効果が生まれるっていうことに対して、説明もされない状態が、今の状態なんです、と。私は、極めて異常な事態というふうに、あの、思います。

 

小川静治氏プレゼン画面より

で、ここは、まあ、先ほどのやつとダブりますので、省略させていただきます。

 

◆運営企業が「これは非公開で」と言えば、非公開に!

小川静治氏プレゼン画面より

それで、えーと、非公開という、ま、あのう、経営審査委員会というのが、あー、設けられていて、その経営審査委員会で、あのう、2回、この間、開催されました。私も2回傍聴しました。

で、2回目の、おーー、経営審査委員会の内容が、非常に、あの、象徴的だったので、ここに、えー、議事録的に、あの、紹介をさせていただきました。ま、水ネットで、の方で、あの、テープ起こしをちゃんとやってくれた人がいたんですね。

細川さんという委員の方が、経営審査委員会の中でいらっしゃいます。この方は、日本下水道事業団理事という方です。東京から参加してるんですね。

で、あのう、2回目の会議の最後のところに、「1点だけですね、いま公開ですよね? 質問させていただきますが、この場、公開の部分が少し言いにくかったら、その旨言っていただければ」と。

「言いにくかったら、非公開にしてもいいよ」っていうふうに本人言ってるわけです。

で、ちょっと気になったのが、「下水道事業、おっしゃるとおり国費が入って、結構、調達過程って言うかですね、調達方法についても、会計検査院等でですね、チェックが入る可能性があるんですけれども、その中で、回答」、要するに、(みずむすび)マネジメントみやぎが書いている回答があったんですけども、「民間独自の調達方法」、ま、仕入れ方法ですね、民間独自の仕入れ方法「というのが、われわれ、全然イメージがつかなので、差し障りのない範囲で、『こういうもんですよ』っていうの、教えてください」。

下水道事業団という、あの、全国組織の理事が、「わからない」っつってんですよ。

あの、この(みずむすび)マネジメントみやぎが書いている計画書の中の「民間独自調達の中身がわからないので、教えてください」と言ったら、あー、この守屋さんという人が、「できれば、ちょっと、非公開のほうでお話をさせていただければと思います。ちょっと、その部分、結構なノウハウの部分になってると想定をしています」と。

細川さん「ありがとうございます」。

田邊さんという経営審査委員会の委員長が、「それでは次に行きます」というのは、どういうことかって言うと、「わかりました。非公開にします」っていうふうに言ったんですよね。

で、それで、傍聴も全部シャットアウトです。ボクらは、そっから先わからない。で、非公開になるんです。で、非公開になってどんな話がされたのかってことも、当然公開されないというふうになるわけですね。

これが、本当に、経営審査委員会が公開性が高いっていうふうに言えるんですか? っていうことなんです。

だから、いま言ったように、民間の調達方法っていうのを、あのう、下水道事業団の人もわからないことを質問したことに対して、それは下水道事業団がわかんないんだから、ボクらもわかんないし、たぶん、経営審査委員会の他のメンバーの人たちも、わからないはずなんです。

それを、非公開にして、全体にわからないようにする。そういうやり方って、いいんですか? っていうことですよ。

 

小川静治氏プレゼン画面より

で、「経営審査委員会は非公開にすることができる」っていうのが、第1回目のとこで決めました。

具体的な例というので書かれてるんですけど、「SPCに勤務する従業員の名称」。そんなのは当たり前ですよね(笑)。名称なんか出す必要ないわけで、非公開でいいと思うんすけど。

「収支計画における費用毎の内訳」「改築に係る予算または単価」は、企業ノウハウなんで、えー、非公開っていうことの1つの事例に、あの、挙げています。

で、んー、ここに下に入れましたけど、運営権者、つまりみずむすびマネジメントみやぎが、「企業ノウハウだから」というふうに先ほど見ていただいたようなね、言い方をして、あの、「非公開にしてください」って言ったら、非公開に、その、言ったことがね、非公開に値するノウハウなのかどうか? っていうこと。

つまり、自分たちはノウハウだと思っているけれども、そんなのノウハウじゃないかもしれないんですよ。わかんないんですよ、それは。

だから、あの、経営審査委員長は、あの、自分自身で判断できないはずなので、運営権者が、イヤだというふうに言えば、非公開にならざるを得ない、と。こういう仕掛けになっているのが、経営審査委員会の非公開に関する考え方なんです。

で、企業ノウハウとはなんなのか? っていうことなんです。それは、一切規定されていないんですよ。「例としては、こういう左側にあるような例がありますよ」っていうふうに言っているだけなんですね。

だから、経営審査委員会で先ほど見ていただいたような非公開の申し出があった場合にはですよ、その企業ノウハウなるものが、非公開にする蓋然性、ま、そいういうふうにするのが合理的だっていうふうな合理性があるかどうか? っていうことを判断する、そういうプロセスが、本来は必要だったというふうに思います。

で、たとえば、あのう、呼んでね、「どういう内容ですか? 」って聞いたうえで、「じゃ、非公開にします」っていうふうな、そんなことを、やっぱり、やるべきだったんだろう、と。

だから、そういう意味では、経営審査委員会自身の、あの、情報公開っていうのも、 これから問われる。また、逆に言えば、求めていくことが必要だと思います。

 

小川静治氏プレゼン画面より

で、これはですね(笑)、私も自分で作ってて、「なんじゃこりゃ? 」っていうふうに思ったんですけど、あの、14のいろんな事業計画書、作んなくちゃいけんないんですね、民営化にあたって。ここに書いてあるのは、すべてです。

で、青いふうに書いてるもの、これはね、あの、現在公開されてます。十分かどうかは別としてね。先ほど言ったように、印刷できないようになってるとかって問題はあるんですけど。

それから、オレンジで書いてあるものは、これは、あのう、存在は確認できる、と。 だけど、公開されてない、あるいは一部非公開だっていうものなんです。

で、白いもの、これは、もう、完全に、あるのかないのかも含めて、「われわれ、確認できません」っていう内容なんです。

だから、「4月1日から民営化が開始されたけども、実際に開示されている様々な計画書っていうのは、4つしかないんです」っていうことです。その他のものは開示されない状態で、われわれはわからない状態で、いま民営化が始まっている。というのが、いまの直近の状況というふうに言えると思います。

ま、市町村の担当者会議のとこでも、情報提供はだいたい同じような水準で、まだ、 たぶんわからない状態が続いていると思います。

 

◆水源から蛇口まで民営化が狙われる100%受水自治

小川静治氏プレゼン画面より

で、あのう、これも、先ほど近藤さんのお話しの中でありましたけども、実を言うと、このオレンジの表の100%って書いてあるのは、広域水道からの受水割合が100%の市町村なんです。富谷、村田、柴田、七ヶ浜、ま、大衡。これらの市町村は、100%、広域水道から水をもらっています。

で、これらの所は、狙われているっていうふうに書いてるのは、何が狙われているのか? ってのは、左の隅なんです。

これ、宮城県っていうふうに書いてあるとおり、宮城県の文書で、「水道の民営化の 市町村への展開は、このように考えます」っていうふうにして、出されてるものなんです。公式の文書ですから、間違いないんです。

「まずは広域水道から全量受水している市町村を対象に検討」って書いてあるんです。だから、あー、任意事業で、みずむすびマネジメントは、「様々な市町村の水道事業を受託することができるって書いてあるんですよ。

だから、あのう、「やらしてください」っていうふうに、「やってください」っていうふうに、たとえば、この100%の市町村のどっかが言えば、協議して、「条件が合えばやる」って話になるわけですね。

そういうのを、宮城県としては、「やりましょう」というふうに、あの、「検討してきましょう」というふうに、はっきり書いてあるんですよね。ですから、狙われているんです。

で、実際に、柴田町もそうですけれども、あのう、自分の水源はないので、えー、広域水道で、たとえば料金が上がれば、否と言えないんですよ。その、100%受水してますから。「ハイ、わかりました」で引き取るしかないんです。新しい、あの、料金をね。ま、下がれば一番いいですけどもね。たぶん下がるってことは、一般的にありません。

 

◆危機対応の要は経験豊かな県職員の存在

小川静治氏プレゼン画面より

それから、次が、あのう、ま、最後にしたいなと思うんですが、えー、あのう、近藤さんに、「この方は今、どうされてますか? 」って言ったら、「退職されました。定年退職されました」ってことなんですけど。

あのう、東日本大震災の時に、えー、名古屋市の水道局の方が、支援に仙台市にいらっしゃいました。あの、仙台市です。

で、その方が、あー、帰った後、この、仙台市の、おー、記録にね、寄稿してくれた、その文章が残っています。あの、仙台市の情報公開室かなんか、あそこで見ることができます。

ここに、こういうふうに書いてあるんです。宮城県水道局では、大口径管の通水を経験した職員が足りないので、応援しました」というふうに書いてます。

先ほど言いましたように、この方は仙台市に応援に来たんです。宮城県に応援に来たんじゃないんです。仙台市に応援に来て、大口径、つまり、川上のところの修理が直らないと、その先、末端のところは直せないので、「宮城県が管理してる大口径管を、修理を一緒にやりました。現場作業やりました」って書いてあるんです。

で、えー、その中でこの方は、教訓として、「今後業務の委託化」、今回の事例、委託じゃないですね、民営化でもっと悪いんですけども、「委託が進み、机上の職務の割合が増えて、現場経験の不足が懸念されるため、被災時に対応できる職員の確保も含め、普段の業務のあり方も検討しなければならないと感じました」っていうふうに言ってる。

これ、10年前です。「10年前の懸念が、いま現実になろうとしてます」ということです。

で、このままだと、おー、何か、東日本大震災のような、ああいう震災が起こった時に宮城県企業局は対応できないで、民間に丸投げしてるので、同じようなことを、また、繰り返すことになりかねない。もっと悪いかもしれない。ということを強く感じさせる、そういう、あの、寄稿文でした。

 

◆水道の広域連携と民営化の合わせ技

小川静治氏プレゼン画面より

で、悪いことに、えー、先ほど近藤さんのほうから詳しくご説明いただいた広域連携というものも、合わせ技でやろうとしているということですから、タチが悪いわけですね。今のこの水道民営化のこれからの問題考える時に。

要するに、民営化の問題だけでなくて、広域連携の問題も一緒に、われわれは考えなければいけないというふうなことです。

でも、現実的には、かなり進んでいて、ていうか検討は行われていて、ちょっと小さい字で恐縮なんですけど、今年の3月に、あのう、基本プランの案みたいなものが、広域連携のね、できる予定で、それを議論する予定だったんだそうです。

ところが、3.16 の地震があったために吹っ飛んで、で、この後もう1回議論することになっているようです。

で、えー、一応、あのう、料金の問題も、ここでちょっと入れときました。仙台市議会で、あと、えー、質疑が行われて、「令和7年度以降の受水費の扱い」、料金ですね、「みやぎ型導入の効果も含めて協議がすすめられていく予定ですが、見直しの時期も含めて県において検討がなされているところ」というふうなことで、この料金の問題も、この後、考えなきゃいけない、と。われわれの市民の側で考えなきゃいけないというふうな、そんな状態になっていきます。

 

◆水道民営化をやめさせることは十分可能

小川静治氏プレゼン画面より

えー、最後ですが、これ、去年の9月の市民集会の時にも、ほぼ同様のものを、アップさせていただきました。で、あのう、何も民営化の問題は終わっていないということです。

で、民営化をやめさせることは十分可能なんだということです。その最大のポイントは、知事を変えること。で、知事を変えれば、変えられるんです。だから、4年に1遍チャンスがやってくるということですね、20年間の流れの中で言えば。

だから、水道民営化に反対する首長を選んでいくということが、私たちにとっては大変重要なことで、それを実現するためにも、水道の問題について、われわれが学ぶ機会というのが、様々な形で?????も含めてですね、学ぶ機会というものを、やっぱり、作っていく必要があるし、聞く機会、特に各市町村の水道事業者に、「自分の市の水道事業はこれからどうなるんですか? 」っていうことを、やっぱり、聞いていく必要があると思う。

で、あの、水道事業者っていうのは、あのう、必ずいるんですね、各市町村に。で、説明する責任あるわけですよ。料金の問題含めて変わるわけですから。

で、先ほども前のところで入れてましたけども、町民、あー、市民の関心の非常に大きな一つは料金ですから。料金の問題について問い合わせられた時に答えなきゃいけないわけです、市町村。

それは、水道民営化された後のやり方はどうなるのか? っていうことについて、市町村、答えなきゃいけないわけです。そういう意味でも、説明責任、市町村はあるということですね。で、そういう意味でも、おー、説明の場っていうものを、増やしていくことが、これから求められてくるだろうなと思います。

ま、命の水ネットワークとしては、さまざまな形で、この後、いろんな問題出てきたりですね、進行の状況に応じて、えー、みずむすびマネジメント本体だとか、企業局との間で、えー、やり取り、公開質問状であったり、ま、交渉であったり、様々な場を設けてですね、これから取り組んでいくっていうことになるだろうと思います。

ま、あの、みなさんとご一緒にですね、あの、進めていきたいというふうに思っております。私のほうからは、以上で、報告終わらせていただきたいます。どうもありがとうございました。

 

質疑応答

 

多々良さん(命の水を守る市民ネットワーク・みやぎ)

ハイ、小川さん、ありがとうございました。

えー、いまの宮城の水道民営化、みやぎ型管理運営方式の現在地、そして、これから、どういう問題が起こってきそうか? われわれが、どういう監視、そして、取り組みを続けていかなければならないか? えー、見えてきたというふうに思います。

みなさん、すいません。今日の集会、2時間なんですけども、ちょっと、休憩なしで、ぶっ通しでやりますので、あの、各自、自主的に、休憩取りたい方、取ってください。すいません。

えー、近藤さんのお話と小川さんの報告を続けて聞いて、みんなで学んできました。 ここでですね、少し、あのう、会場参加されてる方から、質疑を交えた、質疑応答、 ご質問がありましたら受けてですね、近藤さんや小川さんに答えていただくことにしたいと思います。

えー、ご質問がある方、いらっしゃれば、挙手でお願いしたいと思います。ハイ、じゃあ、こちらの方から、ハイ、お願いします。

Aさん

えーと、まあ、あのう、今回の水道民営化について、あの、新聞等で見てる程度なんですけれども、えー、問題になった宮城県議会では、あのう、確か、あの、県議会の自民党の議員で、可否同数で、委員長判断で、あの、法案、法案っていうかね、議案が通りましたね。

それと、あの、知事が強引に、こういう、あの、わかってない中で強引に進めた理由ってのは、ちょっと見えないんですけども、で、いろいろ、ちょっと調べてみたら、えーと、なんか、竹中平蔵の関係の方が、コンサルになってるのかどうなのか? っていう部分は、ちょっと1つ、わかれば教えていただければと思います。

それから、えーと、あの、日本政府とアメリカとの関係で、えー、まあ、あの、麻生元総理が、2013年にアメリカのCRふうかな? そこで、「日本の水道を民営化する」っていう話をして、以降、日本を代表するトップクラスが、そこで、そのような話をしてるみたいですね。で、その辺の関係と、あと、

多々良さん(命の水を守る市民ネットワーク・みやぎ)

一旦、切っていただいてよろしいでしょうか。ハイ、すいません。えーとー、どうしましょうね、もう一人、じゃあ、挙手、手上がってますので、お受けします。

Bさん

あ、私は、あの、Bと言います。やっぱり、あのう、これはね、自民党の人たちのね、あの、何て言うんですか、たくらみがね、必ず、この水道民営化とか原発推進とかっていうものにあると思って、間違いないんですよ。利権絡みですよ、すべて。

要するに、既得権益をドンドン、あの、拡大するために、そして、自分たちの、そのう、何て言うか、政治をドンドン進める。国民無視。それが、裏に必ず隠されている。私は、そのように、間違いないと思ってます。以上。

多々良さん(命の水を守る市民ネットワーク・みやぎ)

はい、ありがとうございます。

えー、じゃあ、ちょっと、あの、まず、ご質問あった1つ目ですね、えー、まあ、議会では、委員会では、あのう、可否同数で、最後、委員長決裁で、えー、決まるというね、ギリギリのところで可決されて、水道民営化の法案がですね、関連法案が。

で、えー、非常に、あの、異例の波乱を呼んだ議会でもあったわけですけども、にもかかわらず村井知事は、あの、かなり強引にと言いますか、このことを進めた。その真意はどこにあるのか? という、こういうご質問? なるほどね。

これは、やはり、議会の方、福島さん~、えっ(笑)、ハイ、どうでしょうか? どうなんですかね? ハイ(と手を差し伸べて発言を促す)。あの、福島かずえ県議です。

福島かずえ県議

あ、お世話になっております。県会議員の福島かずえです。いま菅間県議も、たった今までいたんですけども、いなくなっちゃったので、ちょっと私から。

私は所管の、えー、建設企業委員会で、その採決にも立ち会ったんですけれども、ま、異例の、あのう、委員長採決という形は委員会でありましたが、ま、本会議では、残念ながら、自民党公明党の方々が、ま、もっと言うと、自民党単独でも過半数以上持ってたので、そこは、あのう、えー、数の多数で押し切られた形になってます。

ただ、自民党の方でも、2人、あの、棄権した方がいますので、やはり、自民党の中でも、「ちょっと問題じゃないか? 特に、ヴェオリアという外資が入ってくるのはどうか? 」ということが、自民党の中でも、だいぶ問題になったようです。

で、ご質問の村井さんの、あの、思いはどこにあるのか? っていうのは、私は、村井さんとそんな仲がいいわけじゃないですし、わかんないんですけど、やっぱり、あの、国策に、あの、忠実に、しかも、その、一番で、あの、やるというところに、自分の、ま、やりがい、生きがい、それから、その、自分がもっと大きな場に行くのに必要だと思ってるのか、まあ、そういうところなんじゃないかなと思ってます。

実際、あの、水道法改悪する時に、改悪ってか、コンセッション方式が導入された時に、「できるだけ企業のやりやすい形をやってくれ」というのを、あのう、自民党側の参考人として、あのう、知事が行ってお話してますから。

ま、そういった意味では、国と、それから、日本の水道・下水道事業を、国と自治体しかできてなかった分野に民間の、ま、外資系メジャーが入ってくるのを、ま、開放する麻生・竹中ラインに則った形で、村井さんが忠実に、一番最初にやることに意味があるということで。

あの、何も、本当の意味はよくわかってないように、私も思うんですけれども、とにかく、なりふり構わず、強引に進めたというふうに、私は思っています。以上です。

天下みゆき県議

あの、村井知事の、まあ、新将来ビジョンっていうのがあるんですね。

宮城県を10年間、どういう宮城県にしていくか? そこの、あの、知事が、「こういう手法でやっていきます」っていうところの1番目に掲げているのが、「民の力を最大限活用する」ということなんです。

www.pref.miyagi.jp

だから、まあ、水道民営はもとよりなんですが、「民」というのは、県民の「民」ではないんですよ。民間企業の「民」なんですね。ここを最大限に活用するということで、震災直後の水産特区、空港民営化なども行って、ま、今回に至ってくるわけですね。

だから、ま、そういう意味では、あの、病院の統廃合だとか、県立、あの、なんだっけ循環器呼吸器病センターをなくしていくとかね。

逆に言えば、「公の力をどんどん減らして、民間企業の儲けやすい宮城県を作る」ということを、ある意味では宣言している県なんだという、まず、ことを、あのう、私は、ちょっとここで、あのう、みなさんに、えー、補足をして訴えたいと思います。

この姿勢が、一貫して、この間の宮城県政の矛盾を作ってきているということを、あのう、訴えたいと思います。以上です。

多々良さん(命の水を守る市民ネットワーク・みやぎ)

ありがとうございます。私も、えー、そうだというふうに、あの、思います。

えー、何と言いますか、えー、いわゆる新自由主義政策と言われるものですけど、第二次安倍政権、アベノミクスというものを掲げてですね、えー、そこで本格化したわけですけども、アベノミクスの成長戦略の3本の矢、3本目、極めつけっていうのは、これは民間活力導入ってやつですね。

要は官から民へという、えー、この流れを、ま、被災地宮城県において、いわば惨事便乗型で、ショックドクトリンをもって、えー、押し進めようとしたというのが、村井知事。

これは、自ら任じてやってるんだと思うんですね。その、えー、そのやりがいを感じている、それに存在意義を見出してる(笑)じゃないかなと、一貫して。私は、この10年間の宮城県政はそういうふうに思います。

ハイ、その他。ハイ、あの、手が、お手がもう一つ上がってます。お願いします。

Cさん

富谷市のCです。あの、Bさんの疑問点、確かに、利権が絡んでるっていうのは、およそ想像つくんですけど、えー、真実は何か? というふうには、まあ、探らなきゃいけないんですけど、あんまり、私のように、うまくいくかどうかわかんないですけども。

1つ言えることはですね、宮城県、えー、水道経営課の人員ですね、いま、えー、2019年現在126名です。あの、統合がなされています。その中で、今後減らされていきます。確実に減ります。

そこが大きな問題で、人減らしってことは、技術力が減るってこと。村井県政にとっては、人件費が減ることです。これが真実ではないでしょうか。

それと、えっと、決算報告なんですけど、えー、黒川郡地域で、大衡村の水道担当2名いるんですけど、その方に聞きましたら、決算報告は、下水道は公開しないと言っています。いま現在ですね。もう、ここ2~3年そうです。

仙台市、どうなんですかね? 決算書を公開しながら、私たちがこれから追跡する事項ではないかと思います。以上です。

多々良さん(命の水を守る市民ネットワーク・みやぎ)

ハイ、ありがとうございます。その他、会場から、ご質問ご発言、ありますか? あ、じゃあ、先ほどの方で、もう一度、ハイ。

Aさん

えーと、ちょっと、話が半分でしたけども、えーと、アメリカ政府の、この、外交問題評議会ですか、CR、そこで、日本の水道の民営化をするっていうことが、麻生副総理はじめ、ちょっと、お話ししてるってことが、非常に、国民の命っていう点で、非常に心配で(くしゃみが出る)、思ってます。

それと、もう1つ、あのう、法律が、いま通ろうとしてますが、経済安保法、そこに、水道事業者ってのも、いちおう、交通事業者なんかと同じく、あの、規定されてるんで、外資入ってますね。

この辺を、どういうふうに扱いをするのか? っていう部分も、1つ大きい問題になるんじゃないかと。以上です。

多々良さん(命の水を守る市民ネットワーク・みやぎ)

ハイ、ありがとうございます。これ、どなたか? コメントできる方いらっしゃいますか? 経済安保の観点から、どうなんだ? っていう話ですね(笑)。

外資、あの、えー、水道事業運営させていいのか? っていう話ですよね(笑)。 まあ、確かに、そういう観点もあるというふうに思うんですが。なかなか、ちょっと、これは。近藤さん、何かあります? これ。

近藤さん(自治労連公営企業評議会事務局長)

あのう、私は、労働組合の委員長なんで、政治的には中立な立場で、当然、話をしますけど、あの、間違いなく言えるのは、えーと、水道民営化が失敗をして、ヴェオリアをはじめとした、まあ、いわゆるグローバルな水企業は、シェアを失ってるんです、世界で、ね。

このシェアの失い方は、特にヴェオリアっていう、フランスの中では、ものすごい勢いで失っているわけですよね。だけど、日本の場合は、そこに門戸を開いて、シェアを拡大しようとしてる、うん。

で、まあ、あのう、『最後の一滴まで』とかの映画を、ご覧になられた方も多いと思いますけど、明らかに、ロビー活動するわけですよね。

ロビー活動っていうのは、まあ、政治的癒着とも言いますけど、ま、日本で言えば政治献金ま、そういったものも含めて、外資系が、相当何かをしている、と。その結果、まあ、国の政策がゆがめられてるっていう見方だと思います。

だから、私は、「外資系が」と言うよりも、グローバルな企業っていうのが、別に水だけじゃなくて、他の分野でもたくさん入ってますよね、もうすでに、うん。

だから、そういう見方をするのではなくて、もっと、あの、私がすごく心配してるのは、あの、公でやってることが、「非効率だ」って言われることに対して、すごく敏感に反応するんです。

「や、俺らがやってきた仕事って、非効率か? 」、うん。「そんなこと、ないよね? 」

ただ、私は反省を込めて、よく言うんですけど、あの、30年前とかは、公務員、ひどかったです、ハイ。これは、ハッキリ言います、うん。

だから、その公務員バッシングがあったことも、事実ですけど、今の、ま、コロナ禍の、この、公務員の働き方とかを見ていただければ、「や、やっぱり、住民のために、ね、身体を張って働くことは当たり前だ」っていうふうに、誇りを持って働きたいだけです。

それを、住民から信頼されているというふうになれば、別に公だろうが、私企業だろうが、それは一緒だと思います。

私企業でも地元に密着をして、そんな過大な利益を出さずに、まじめに企業をしていくっていうことも、やっぱり、そういう企業もありますんで、どれだけ、そのう、住民やユーザーのことを思って、その企業を運営してるか? 

そうでない企業が参入してきた時には、それに対してモノを申せるような、いわゆる、規制ですとか、政策的に、それを、まあ、排除とは言いませんけども、抑えれるような政治が、私は、必要なんだろうなというふうに思ってます。まあ、そうじゃないのが、今の現状なんです、ね。

多々良さん(命の水を守る市民ネットワーク・みやぎ)

あ、もう1つ、あの、近藤さん、えー、Zoomでご参加の方から、あのう、ご質問いただきまして、えー、こういう質問なんですが、えー、受託した、ま、この水道事業を買い取った民間企業が、「これは、企業ノウハウです」「企業秘密です」と、「民間独自のノウハウなんです」ということで、こう、何て言うんですか、えー、情報公開をしない、秘匿しようとしたものを、えー、それを公開させるには、どんな方法があるのでしょうか? という質問が来てるのですが。

近藤さん(自治労連公営企業評議会事務局長)

わかったら教えてください(笑)。一般的に、そのう、「企業の秘密だ」って言われてるものを公開させる術はないですよね。

たとえば、それが、あのう、ホントに国民にものすごい被害を与えるようなものだったとすると、それを公開するような仕組みを法律で作るとかね、そういうことはされますけど、ま、かつての公害が起きた時のようなこととか。

で、それによって企業に規制をかけていく、情報を公開させるってことは、相当な運動なんで、それが、そのう、このコンセッションの事業の中で、果たして、情報公開をさせることができるのか? っていうのは、私も非常に注目してますんで。

逆に、情報公開ができないんだってことを問題にして、あの、先ほども言いましたけど、給水原価をこれから決めてく時に、そんなあやふやなもので決めることについては、住民は納得できないっていう運動になってくんだと思います。

それによって、やっぱり、再公営化が行われたってのが、世界の事例ですんで、やっぱり、情報公開されなくって、利益率がどれだけかもわからないというのが、やっぱり、問題なんですよね。ま、そこを追求していただきたいな、と。もしわかったら、教えてください(笑)。

多々良さん(命の水を守る市民ネットワーク・みやぎ)

ありがとうございます。えー、というわけで、あのう、まだまだ、ご意見ご質問、あるかもしれませんけど、そろそろ、予定の時間が尽きようとしています。えー、だいたいまとめに入るということでよろしいでしょうか、ハイ。

今日は、近藤さんのご講演と小川さんの報告。で、それを受けた、あのう、意見交換の中でですね、宮城県の水道民営化、この4月1日から始まったわけですけども、えー、何かが終わったわけでは全くない、と。「これが、むしろ始まりだ」と。小川さんも言ったとおりね。えー、今から、ドンドンいろんな問題が出てくるんだということが、確認できたと思います。

従って、私たちの運動もですね、えー、決して、私たちの命の水に対する私たち自身の自治権、ね、えー、当事者としての権利を手放さずに、運動を継続していくことが必要だということを確認したいというふうに思います。

えー、それでは、最後に、えー、中嶋信さん、えー、当市民ネットワークの共同代表から閉会のご挨拶を、えー、申し上げて、終わりにしたいというふうに思います。お願いします。

 

閉会の挨拶

 

中嶋さん(命の水を守る市民ネットワーク・みやぎ共同代表)

ハイ、中嶋でございます。えー、長時間お付き合いいただきまして、ありがとうございます。

あのう、私どもの会は、「民営化を止めるぞ」と言って騒いでおりましたんで、えー、4月1日から実施されたことは、ホントに悔しいです。えー、みなさんも、たぶん、同じような思いだなというふうに思いますけれども、あのう、やはり、これに対して、対抗軸を示してく必要があるなというふうに思いました。

えー、今日の話で、近藤さんは、特に、その、現場の実態を踏まえてですね、いろいろと、「なるほどなあ」というようなお話を伺ってよかったなあと思います。

大事な問題は、その、住民の声が届かない事業になってしまうということなんですね。で、これを変えるために、やはり、私たちとしては、新しい運動を提案していきたいなと思います。

あのう、大変、あのう、説得力のあるお話を伺いまして、どうもありがとうございました(と近藤さんに一礼する)。

で、まあ、アウトソーシングっていう言葉を使ったのは、サッチャーですけどね、えー、1980年代だったと思うんですけども、で、そこで、まずは、そのう、まあ、「公がやっているところを、民間に回してしまえ」ということで進んだことは、みなさんご存じのとおりであります。

で、結果どうなったかについては、これも非常に明らかでして、えー、公共サービスの質が低下した、公共サービスの費用が上昇したということなんですね。で、今日のお話、みなさんから出た話も含めてですね、まったく同じことが、後追いであったということであります。

あの、ヨーロッパでは、すでに、えー、20世紀の最後の段階でですね、えー、アウトソーシングをやめて、外部化をやめてですね、インソーシング、ま、日本語に使うと、再公営化ですね、っていうふうに転換してるわけです。

だから、私たちも、その経過を踏まえて、なんとしてもですね、えー、再公営化の方向を模索しなければいけないなっていうふうに思うわけです。

あのう、ただしですね、ただ再公営化すればいいというのではなくて、今日の話で一部出ましたけれども、住民が主張する質、住民の意見が反映される仕組み、これをきちんと作り上げていく必要があるかなというふうに考えたわけで、いい議論ができたかなあというふうに思います。

えー、もちろん、これを深めていくためには、えー、さらにですね、あのう、みなさんとしっかりと議論して、新しい対案を作っていかなきゃいけないと思いますけれども、この後、私たちの会としては、そのような勉強会や討論会、???してまりますので、今後ともよろしくお付き合いいただきたいと思います。今日はどうもありがとうございました。

多々良さん(命の水を守る市民ネットワーク・みやぎ)

ハイ、ありがとうございました。えー、以上を持ちまして、今日の市民集会を終わりにします。みなさんに、参加票をお配りしてると思うんですね。えーとー、これ、一応、コロナ対策上、あの、書いて、あの、受付の所にね、入れていっていただければ、ありがたいと思います。今日のご意見、ご感想なども、あれば、書き加えていただければ、なお、ありがたいです。今日は、どうも、大勢のご参加ありがとうございました。

 

 

アンケート結果