2019年5月18日(土)、参議院議員山本太郎さんが仙台に来ました。
青葉区一番町平和ビル前で3時間に及ぶ街頭応答演説をし、PFIと水道民営化についても熱く語りました!!
<山本太郎さんのお話>
PFIって何ですか?
Private Finance Initiative(プライベート・ファイナンス・イニシアティブ)。
たとえば、水道を事実上民営化することです。
自治体は、皆さんの税金を使っていろんなインフラを整える。なので、たとえば水道の所有権は皆さんの地元の自治体にある。
PFIでもこの所有権は地元の自治体のままだけど、運用する権利を期間を決めて移譲する。これは事実上の民営化と同じこと。
全国的に水道管替えるのには60兆円くらいかかる。そんなお金はないから、民間の知恵を借りて安くやってもらおうという考え方だけど、これは大きな間違い。
民間でやろうが公共でやろうが、かかるものはかかる。プラス民間は、かかる金額に上乗せして、株主に利益を流さなければいけないので、より高くなる。
政府に金がない、自治体に金がない、だから民間にやらせようという発想がPFI。
地方公共団体が発注者、公共事業として行うようなものをPFIと呼ぶ。
たとえば、水没した関西国際空港、衆議院・参議院の議員会館(国会議員の事務所が入っている所)の運用など、いろんなものにPFIが入ってきている。
これの問題は、公共を使って民間を儲けさせるということにつながっていくこと。
公共を使って住民に利益を還元する、安全な水であったり、使いやすいサービスであったり、本当はそうあるべき。だってそのインフラを整えているのは、税金を払っている住民なんだから。
そこに民間を挟み込むとどうなるのか?
一番まずいことがイギリスで起きた。イギリスはこのPFIを最初に始めたが、公共でやるよりももっと金がかかる事態になった。
日本でこれを主導しているのは パソナ取締会議長、”政商” 納言、竹中平蔵さん。この人がしっかりと、このPFI、公共を使って民間を儲けさせるという仕組みに対して日本で旗を振っている。未来投資会議 構造改革徹底推進連合「第4次産業革命(Society5.0)イノベーション」会合(PPP/PFI)会長です。
本当に民間人なのにいろんなうま味のあるところに必ず姿を現すっていう人。
イギリスでもうすでにPFIは大失敗だったということが明らかになった。もうやめる方向に入っている。そこに何年も遅れて日本はこれからPFIをやっていくというマヌケっぷり。世界と何周遅れでそんなこと言ってるんですか?
イギリスの新聞ザ・ガーディアンの記事。2018年1月の英会計検査院の報告から。「納税者はPFI契約のために、2000億ポンド(約30兆円)余計に支払うことになった」無茶苦茶じゃないですか?公共でやっときゃよかったって。
2018年2月・フィナンシャル・タイムズの記事。2018年1月の英会計検査院の報告より。「PFIを利用して建設した学校は、公的機関がやった場合よりも4割も高く、病院では6割を超える費用が余計にかかる」
おかしくないですか?誰のための?その原資は税金、企業を儲けさせるために皆さんから搾り取ったお金を使われる。あまりにもひどくないですか?こんなやり方。だからもうPFIはヤメだと、オワコンだという話にイギリスではなっている。その他の所もそう。水道事業が民営であるということで消費者は23億ポンドも余計に支払わされている。いろんな分野に対してみんながより払わなければいけない状況が次々と生まれているのがPFI。
去年の夏前、日本ではPFI法が改正された。イギリスがやめる方向なのに。
この公共を使って民間を儲けさせるという方法を、どこまでの範囲でするのか?
それはPFI法の2条に書かれている。
道路、鉄道、国湾、空港、河川、公園、水道、下水道、工業用水道等の公共施設。
庁舎、宿舎等の公用施設。
賃貸住宅及び教育文化施設、廃棄物処理施設、医療施設、社会福祉施設、更生保護施設、駐車場、地下街等の公益的施設。
情報通信施設、熱供給施設、新エネルギー施設、リサイクル施設、観光施設及び研究施設。
船舶、航空機等の輸送施設及び人工衛星(これらの施設の運航に必要な施設を含む)。
全部です。ぜ~んぶ出来ちゃう。 命と直結しているような水道までやっちゃう。
それ以外の分野でも民間に任せたら、馬鹿高い金がかかる。みんなにまたお金出してもらわなければならないような状況になるのをわかっていながら、どうしてこんなことをやるのかというと、旗降っている人間が民間側の人間だから。民間議員という名のもとに自分たちのおいしい方向に国を誘導していく。竹中平蔵を有難がっているなんてバカ政府としか言いようがない。