宮城県の水道民営化問題

命の水を守るため、水道の情報公開を求めていきましょう!

元日本郵便副会長稲村公望さんが、水道民営化の愚を語る!(インタビュアー:甲斐まさやすさん)

2022年5月23日、元日本郵便副会長 稲村公望さんのインタビュー動画が、NaoLion Rebel Music Japan チャンネルで公開されました。

 

 

水道民営化は、失敗すると犠牲が起きる!

ボリビアでは、お金がない人たちは泥水を飲むハメになった。

 

「水貧困」世帯が四分の一に

 そして、日本でも水道を民営化したら起こりうるのが、「水貧困」(warter poverty)だ。水道料金の支払いがままならないほど困窮している状況をそう呼ぶ。

 一般に、上下水道の料金が世帯収入の三%を超えると支払いの負担を大きく感じ、五%を超えると支払いが困難な状況に追い込まれると言われている。

(中略)

 日本の総務省の家計調査を見ると、三人世帯の月額上下水道料金はおよそ五〇〇〇円。もしイギリスのように、四二%ほど水道料金が値上がりすれば、月額で七〇〇〇円を超える。年収三〇〇万円弱で暮らす三人以上の世帯が日本でも水貧困に陥るわけだ。ちなみに年収が三〇〇万円以下の世帯は、全世帯の三割以上を占める。水道を民営化すれば、日本でも水貧困の急増は確実だ。

(「水道、再び公営化! 欧州・水の闘いから日本が学ぶこと」岸本聡子著/集英社新書 ©2020 89ページ ~ 90ページより)

 

 

宮城県の水道民営化は、今すぐにでも止めさせるべき。

民営化とは、公のインフラを、国民の財産を、ある特定の勢力に渡して、私物化させることだ。

水道の民営化=コンセッション方式というのは、特に悪辣で、所有権は公のまま、経営権だけを民間と称する一部の連中に渡す、必ず儲かる仕組みになっている。

これから、宮城県は、再公営化じゃなくて、新しいものにすればいい。公営の時だって、全てがいいわけじゃないけど、民営化=私物化よりはいい。前の公営よりも、もっと良いものを目指してやるのが大事。

日本の水の技術は、(世界でも)相当レベルが高い。なぜそれを使って、公営で外国に打って出ないのか。たとえば、東京都の水道水をボトルにして、世界に売ったらどうか。

 

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インタビュアー:甲斐まさやすさん の Facebook より

 

仙台でも、稲村公望さんの講演会が開催されます!

「民営化について一緒に考えませんか?」

新自由主義とは何か? その特徴とは?

郵政民営化・水道民営化とは?

民営化に成功例がないことなど。

稲村さんご自身の経験を交えてお話をしていただく予定です。

 

令和4年7月24日(日)

時間:13時半開場

   14時開始
  (後半30分間質疑応答)

  (16時終了予定)

会場:仙台市市民活動サポートセンター

参加費:1000円(学生無料)

申し込み不要でどなたでもご参加いただけます。
直接会場へお越しください。

主催:松島っ子守る会

連絡先:022-290-9125【小澤】

アクセス

仙台市市民活動サポートセンター
〒980-0811 宮城県仙台市青葉区一番町4丁目1−3 

交通案内

・JR仙台駅西口から徒歩約15分(約1.1km)

・地下鉄南北線広瀬通駅」西5番出口すぐ

地下鉄東西線青葉通一番町駅」北1番出口徒歩約6分(約450m)

・市営バス「商工会議所前」徒歩3分

 

松島っ子守る会の主催者の方々です。

 

小澤陽子松島町会議員(無所属)

 

伊達の おゆきさん

伊達のおゆきさんの Facebook より

伊達のおゆきさんの Facebook より

 

 

 

インタビュアー:甲斐まさやすさん の Facebook より

 

5/20建設企業委員会 「宮城県下水道広域化・共同化計画」とみやぎ型管理運営方式についての質疑応答

2022年5月20日宮城県議会 建設企業委員会が開催されました。

今回は、委員会の間中、ヘリコプターのホバリングのようなひどい騒音が、委員会室のすぐ外で続いていたため、発言者の言葉が聞き取れない箇所が多数ありました。

 

今回の記事内容

「宮城県下水道広域化・共同化計画」の策定状況についての質疑応答

◆国が音頭を取って、都道府県が、「下水道広域化・共同化計画」を2022年度中に策定することになっている

◆汚水処理の現状分析について

◆汚水処理の効率化を躊躇せずに進めてほしい

「下水道広域化・共同化計画」の内容は、市町村の理解を得ているのか?

明治用水頭首工の漏水による取水困難事故を踏まえた本県取水施設緊急点検の報告

みやぎ型維持管理業務に係るモニタリングについての質疑応答

◆みやぎ型開始後1か月間の状況は?

◆みやぎ型4月度モニタリング結果の公表について

企業局の所管事務についての質疑応答

◆広域水道と流域下水道の市町村への料金改訂のスケジュールについて

◆みやぎ型の人員配置、実施体制について

 

①「宮城県下水道広域化・共同化計画」のパブコメは今年11月下旬、計画策定・公表は来年3月下旬 

②みやぎ型4月度モニタリング結果の公表は6月下旬

 

宮城県下水道広域化・共同化計画」の策定状況についての質疑応答

 

 

◆国が音頭を取って、都道府県が、「下水道広域化・共同化計画」を2022年度中に策定することになっている

福島委員

ま、あのう、えーとー、改めて、そのう、この下水道広域化・共同化計画というのは、国が、あのう、?????の、これに取り組まないと、あの、「使えません」みたいなこともあって、まあ、その、国のほうが音頭を取って、まあ、都道府県で、そのう、 ホントに作ってるという状況だと思うんですけども。

 

国土交通省HPより

www.mlit.go.jp

 

汚水処理の事業運営に係る「広域化・共同化計画」策定について(関係4省連名通知)https://www.mlit.go.jp/common/001235467.pdf

 

あくまで、そのう、広域化・共同化の、まあ、主体は市町村であって、市町村が、どういう形で、こう、選んでいくかということになっていると思いますが。

まあ、それを元に、まあ、今年度中に、そのう、えー、ま、今年度の予定で、「具体的な検討および意見聴取を行い、計画を取りまとめます」ということで、ま、中間案が作成されるということでして、この中間案作成の前後に、この委員会にも、一定の、そのう、えー、情報の提示というのはお願いしたいんですけど、いかがですか?

千葉土木部長

あのう、私どもも、今の検討状況、今回説明させていただいておりますが、もちろん、あの、中間案ができた際にはですね、議会のほうにお示ししたうえで、パブコメを開始していくというふうにしたいと思ってますので、できる限り、やっぱり、あのう、委員のみなさまにもご理解いただくうえで、対応できるところは対応してまいりたいと思います。

福島委員

それで、そのう、計画に、ま、盛られることについては、市町村の合意・納得のうえで盛られると思うんですが、この広域化・共同化計画ができたら、その先は、どんなふうに、その、進むのか? 

ま、強制力というか、あるいは、そのう、うんとー、国の支援も含めて、どういう形で、そのう、計画の実行みたいなことの、えー、進捗を、ま、見ていくのかどうか? ちょっと、伺いたいと思います。

計画はできましたが、その後どうなるのか?

千葉土木部長

まさしく、これ、広域化・共同計画というのは、どういったメニュー、ソフト、ハードをどういったメニューで、どういった時期にやっていくか? っていうのを取りまとめたものでございます。

それが、7つのブロック、それぞれの地域性がございますので、それぞれのブロックごとに、いろいろ入れていくという中で、これについては、もちろん、その、たとえば、その、各市町の中で、あのう、たとえば、集約化が、やるとすれば、それは、もちろん、国の、あのう、補助事業を活用しながらやっていく、と。

また、先ほど申し上げたように、たとえば、企業局の流域形成地域と連携しそうな場合は、もちろん県も一緒に入って、こう、やっていきますし、いずれ、その、これから、これをしっかりやっていかないと、立ち行かなくなるということは目に見えてますので、われわれが、もう一緒になって、あの、ここは市町を支援していくということだと思っております。

福島委員

ま、ただ、この間、何度も、こう、勉強会されてますけども、そうは言っても、そのブロックの中の市町村の中、市町の中でも、それぞれ、抱えてる課題なり、状況が違っているので、そう簡単に、こう、まとまっていく場合だけでもないと思うんですけど、それはそれとして、課題や、まあ、方向性は示すけれども、あとは市町村の選択っていう理解でいいですか?

千葉土木部長

あのう、これまでも、勉強会は、ここに伝えたとおり、検討状況に書いてますが、かなりの回数、ペースでもって、市町村といろいろ意見交換をしてまいりました。

市町村の思いっていうのは、もちろん、いろいろたぶん課題はあるんですが、あのう、広域化・共同化していくうえでは、やっぱり必要だというのは、みなさん共通の認識だと思っています。

やり方は、たぶん、いろいろあるだろうし、それをしっかりと、各ブロックごとに盛り込みつつ、あとは、ソフト対策でどうしていくか? っていうのは、いろいろ議論があるかと思います。

そこは、先ほどご説明しましたが、市町の実情を踏まえながら、個別にそこは対応してく、と。そういったことを、できる限り網羅しながらですね、進めてまいりたいというふうに考えています。

福島委員

ま、あのう、懸念だとは思いますが、決して、あの、押しつけになってはいけないというふうに思うんですけど、その点、確認させてください。

千葉土木部長

おっしゃるとおりです。あの、県がと言うよりは、市町が主体となって、そこをやっていくことが大事ですので、そこをうまくサポートしていくことだと思います。

 

◆汚水処理の現状分析について

本木委員

まあ、汚水処理っていうのはね、これは、あのう、われわれも、ほら、市民生活につながるうえで、あの、住民福祉というか、衛生面で非常に大事なことなんで、えー、まさに、命の水の水道とあわせてね、下水道の、おー、ま、下水道というか、汚水処理も、非常に大事なことなんで。

ま、そういった中で、この現状分析および課題抽出という中で、職員数の減少だとか、施設の老朽化だとかということを羅列してますが、まあ、施設はねえ、劣化していくものだし、あのう、災害時の管渠の、あの、再整備なんか、ホント大変だったなあと思ってますし。

あと、職員数の減少ねえ、これは、それぞれの自治体の、やっぱり姿勢を問われるわけですね。だから、これは、私も、その、現状分析が何を意味してるのかよくわかんないんで、当たり前のこと書いてあるんで。

で、あと、その、管理費の増加だとか収入の減少っていうのは、これは、あのう、知恵を出すべき範疇なのかな、と。

簡単に言えば、こないだもちょっと、企業局と話をしたけれども、あのう、汚泥のね、堆肥化だとか、あの、いくらでも今、あのう、対応でき得る部分があるので、こういったことを、やっぱり、積極的に取り入れて、あのう、維持管理費をいかに軽減していくか? ということの一点なのかな、と。そういうふうに思うんだけども、どうなんですか?

(筆者注:下水道汚泥の再利用に関しては、放射能汚染の影響も考慮する必要があります。2021年11月建設企業委員会では下記のような質疑応答がありました。)

 

miyagi-suidou.hatenablog.com

 

宮城県企業局における放射能濃度測定の結果について 

https://www.pref.miyagi.jp/documents/24869/20220509.pdf

 

千葉土木部長

あのう、この現状分析につきましては、これまでも、市町と一緒になって、どういった課題があるか? というのを議論した中で、ま、大きくは、この3つのカテゴリーになるだろう、と。

ま、当たり前の部分ももちろんあります。職員の減少もあり、施設の老朽化は当たり前でございます。それから、今後、維持費かかる。

ただ、今後、あのう、料金収入、回収率が少なくなる中では、どういった形で、そこを、あの、効率化していくか? ということが、最大のテーマだと思っています。

そうすると、やっぱり、1つは、????、施設を集約化して、あるいは管理する施設を少なくするとか。そして、たとえば水道と下水の包括的な、たとえば委託をしていくとか。たとえば、市町村ブロックでもってやっていくとか。そういった、いろいろ様々な工夫があると思いますので、そういったことを、しっかりとこの中で議論していくことが大事だなというふうに思っています。

◆汚水処理の効率化を躊躇せずに進めてほしい

本木委員

まあ、あの、みやぎ管理型の、まあ、事業もね、いまスタートしたわけですけれども、やっぱり、あのう、おー、いろんな議論があって、非常に??にする議論もあって、私たちも、あのう、議論の中で、やや疲れた一面はあったんだけども、やっぱり、こういったことを1つ1つ積み重ねる中で、あのう、まさに少子高齢化ですから、人口減少社会なんで、地方に住む人たちにとってみれば、ホント大変な状況なんだよね、なに一つとっても。

だから、こういったことも含めて、トータル・メリットを追及していくっていうのは、非常に、これ、大事なことでもあるので、えー、そういった中で、えー、そういった中で今度、業態変化を地域に当てはめると、うーん、行政、政治っていう面からすれば、そういったところに、この、きちんとした、あの、対応していかなくちゃいけないかっていう原点があるので、あのう、そこんところは、あのう、知恵を出していきたい、と。

やっぱり、あの、結局は自分たちに跳ね返ってくるね、一面があるので、あの、そこは、あの、行政がしっかりと、あのう、県民の理解を得られる形で、創意工夫をしながら、より効率的に対応できるような仕組みをね、あのう、今きちんと作っておかないと、あの、5年遅れると、また大変になるわけだ、うん。

あのう、もう、とにかく、そういう時には、ホントに将来のことを見据えて、のちのちに感謝されればいいわけだから、うん。あのう、そういったところは、あの、あまり、こう、躊躇せずに、逆に前に進めていただきたい。期待してますから。

 

「下水道広域化・共同化計画」の内容は、市町村の理解を得ているのか?

佐々木委員

えーと、おー、まあ、上工下水道の、まあ、広域化についても、まあ、いろいろ???ことがあって、私なんかは上水道に頭があってですね、えー、下水道の広域化について、あまり、こう、うー、どうなってるか? について、不勉強だったんですけれど。

ま、改めて、えー、令和元年度から3年度にかけて、数えたところ、56回も勉強会開きながらね、ある程度の、その、実施計画書案を、まあ、まとめたということに対して、今までの、あー、ご努力に対して敬意を表したいというふうに思います。えー、まあ、その割には、上水道の広域化ほどは進んでないことが残念なんですけれども。

あのう、この勉強会は、当然、7ブロックに分けて、えー、各市町村を、全部入ってて、えー、進められてたということなのかどうか? これ。

千葉土木部長

そのとおりです。

佐々木委員

えー、それでは、そう、取り組みメニュー、具体的に、実施計画案は、令和3年度に、まあ、あの、提案されてるようなんですけれども、あー、これは、各7地域ブロックごとに、えー、その実施計画書案が示されたというふうに理解してよろしいんですか?

千葉土木部長

ハイ、そのとおりです。あの、ただ、ここは、今回、あのう、検討の状況っていうのは、その???、???でやってますが、それこそいろんな提案があって、こんな相談できないか? っていうものもありますので、そういったことを、これから、あの、 中間案作成までブラッシュアップするという考え方です。

佐々木委員

あのう、この実施計画書の案にまとめられた提案内容については、それに参加した各市町村は、ある程度理解を示したうえで提案されたという考え方でよろしいんですか?

千葉土木部長

あのう、基本的にはこういう項目があるということは理解してます。まあ、もちろん、温度差はたぶん、あることだとは思ってますが。

あの、いずれ、これから、また、あのう、もう少し細分化したものも出てきてますんで、そういったものをしっかり、こう、あの、原因的な対策について、しっかり落とし込んでいくということだと思っています。

あのう、特に、あのう、先行しているところでは、さっき、あのう、申し上げました下水道に対して上水も一緒に、あの、併せて?????とやってございますので、そういった???も紹介しながらですね、あの、これから、計画をしっかり作っていくんだと思っております。

 

明治用水頭首工の漏水による取水困難事故を踏まえた本県取水施設緊急点検の報告

 

佐藤公営企業管理者

報告事項のご説明の前に、今月17日に愛知県の工業用水道事業において、水源である矢作川明治用水頭首工の漏水により、取水が困難となっている事故を踏まえた本県水道事業における取水施設の緊急点検について、口頭でご報告いたします。

えー、企業局では、水道用水供給事業において2つの取水堰と取水塔、工業用水道事業において2つの取水堰の計5カ所の取水施設を有しております。

緊急点検は、県と運営権者が連携して、各取水施設をパトロールし、堰、上下流の河川状況についても、目視点検を行い、特に異常がないことを確認しております。この件につきましては以上でございます。

 

news.yahoo.co.jp

 

みやぎ型維持管理業務に係るモニタリングについての質疑応答

 

 

◆みやぎ型開始後1か月間の状況は?

仁田委員

あのう、まあ、運営されて、開始してから1か月ですけれども、まあ、このモニタリングの結果含めて、また、この1カ月の、その、運営権者と県のやり取り含めてね、あのう、スムーズにいっているのか? 問題点がいろいろあって、いろいろやってるのか? その辺、あの、詳らかに出してください。

佐藤公営企業管理者

あのう、4月1日の、ま、零時からですね、運営権者に、運営が、ま、移行したということなんですが、各、あの、えー、引継ぎもですね、ま、順調にいきまして、あの、運営権者も、非常に、こう、緊張感を持って運営にあたってるということでございます。

で、あのう、県の、まあ、職員、事務所の職員とも、あの、毎日、あの、打ち合わせをしながら、運営状況を確認し、えー、安定的な運営をしてることを確認しておりますので、えー、この状況を引き続き、継続してまいりたいというふうに考えております。

仁田委員

はい、了解。

 

◆みやぎ型4月度モニタリング結果の公表について

福島委員

えー、今回は県が実施した4月度の水質基準項目について、ま、抜粋という形で報告いただきました。

しかし、あのう、えー、要求水準書、ま、県とSPCとで、ま、確認している要求水準書によると、月間の維持管理結果の報告は、維持管理計画書に基づき実施した運転管理保守点検及び修繕の結果を取りまとめ、個別事業ごとに作成し、県に提出することとなっています。

ま、上水で言えば、月間運転管理水質管理報告書と月間保守点検修繕報告書が、報告書の名称で、中身としては、運転管理報告、水質管理報告、エネルギー管理報告、浄水発生土処理報告、保守点検報告、修繕報告、安全衛生報告の7報告書が、県に、ま、月間、月ごとに提出されることになっています。

ま、水質管理報告は、ま、30日以内の提出期限ということで、で、その他の報告は、あのう、12月の時点で、あのう、えとー、ちょっと、あのう、12月って言うか、要求水準書の時点で書いてあるのは、月末から15日以内となっているので、ま、7つのうち、6つの月間報告書は、5月15日までに県に提出されているはずだと思うんですけど、その点いかがでしょうか?

佐藤公営企業管理者

あのう、まず、あのう、報告書なんですけども、あの、7つの報告書があるということではなくって、いま、あの、委員からお話あった、ま、月間運転管理水質管理の報告書と、あと、月間保守点検修繕報告書っていう中の内容について、いくつかの内容が入った報告書が提出されるということになっておりますので、まずは、あの、報告書としてそういう形の中に、そういうのが入っているということでございます。

あのう、提出期限につきましては、あのう、委員のご指摘のとおりでございまして、水質管理報告書は、えー、翌月の30日、ま、ここで、4月度につきましてと言うと、5月30日。

それ以外のものについては、えー、翌月の15日ですので、5月15日が、ま、提出期限というふうになってるんですが、あの、まず、その、ここに書いたのは、あの、流れをお示しするということで、「5月30日までには、水質も含めて全部出てきます」という意味で書かせていただいたということですので、ちょっと誤解があったら、申し訳なかったんですが。

で、えー、4月度の報告書なんですが、5月30日にですね、ま、水質管理報告も含めて、すべて、えー、県のほうに提出を受けておりまして、現在、県のモニタリングに着手してるという状況でございます。

福島委員

5月30日?

佐藤公営企業管理者

あ、5月13日に、5月13日に、えーと、その5月30日までという水質のほうの報告書も含めて、すべて提出いただいておりますし、いまモニタリングに着手してるという状況でございます。

福島委員

ぜひ、あのう、水質の管理は、あのう、30日以内だけれども、そのほかは15日以内で、早く出してるということが、ま、わかるようにしていただければということであります。

で、水質管理はもちろん大事ですけれども、他の、そのう、さまざまな報告も大事なものであり、県のモニタリングが欠かせないと思います。

で、確認ですけど、県がモニタリングし、公表するのは、水質管理だけに限らず行うという理解でよろしいですか?

佐藤公営企業管理者

ハイ、そのとおりでございます。

福島委員

えとー、それで、今回、あのう、先ほど6項目、ま、月に1回県が検査するのが、19項目で、そのうち6項目に、えー、絞ったということですけれども、あの、年に4回とか、あの、県が検査する項目いろいろありますけど、合わせて51項目なんですよね。で、そのうちの6項目ということでは、ちょっと、あのう、少ない検査結果だというふうに思うんですけど、いかがですか?

佐藤公営企業管理者

あのう、すいません。先ほど、もうちょっと、えーと、この報告の趣旨でございますが、あのう、ま、1カ月以上過ぎたということで、改めて、その、維持管理業務のモニタリングの流れについて、ま、ご報告させていただきたいということで、で、「6月下旬には、モニタリングの結果の公表させていただきます」という趣旨で、ま、させていただきました。

一方で、その水質基準項目は、みなさま気にされていると思ったので、あの、県のほうで、ま、重要だと思うとこ抜粋してですね、「こう守ってます」ということをお知らせすれば、ご安心いただけるのかなと思いまして、そういうご報告をさせていただいたものでございまして、で、あのう、今ご指摘のとおり51項目ございます。

で、あの、モニタリングの結果の公表についてはですね、えーとー、要求水準満たしてるかどうかをしっかり確認して、ご報告をさせていただきたいと思っています。

福島委員

その際の期日なんですけれども、たとえば残留塩素については、県が毎日検査する4項目の1つになっています。で、これについては、水道法より厳しい県独自の基準も設けていますが、今日のご報告だと、その県基準が表記されておりません。

たとえば、その残留塩素ですと、麓山では0.4㎎/lから0.7㎎/l以下。中峰は同じく。それから、えー、あ、中峰も同じです。で、南部山では、0.22㎎/lから0.4㎎/l以下ということで、やっぱり、こういう場合は、水道法以上に厳しい県の独自基準を書き込んだ中で、そのう、どうだったのか? ということも、やっぱり書き込むべきだというふうに思いますが、ま、どうなのか? ということと、併せて残留塩素だけでなく、一般細菌は、県基準では10個以下ですし、色度は1度以下、濁度は0.1度以下が県の基準です。

で、やはり、県基準でこれまでやってきてますので、それを併せて表記、わかるような形で、その公表をしていただきたいとおもうんですけど、いかがですか?

佐藤公営企業管理者

あのう、公表の際はですね、ま、しっかり、そういうこともわかるような形にして公表させていただきたいと思います。

福島委員

えーとー、そして、今回、あの、広域水道、ま、上水だけの検査結果だけですけれども、流域下水道の放流水質の試験結果はどうだったのか? ま、今回報告がないのは、ま、なぜなのか? 伺いたいと思います。

佐藤公営企業管理者

あのう、ちょっと、報告の仕方も、あのう、何て言うんでしょ、誤解を招くようだったかもしれませんが、あの、モニタリングの流れをご説明したいということで、「公表」(と言葉を強調して)ということでご報告させていただいたわけではなかったものですので。

あの、ま、特に水質基準については、あのう、みなさん、あのう、気にされてると思いますので、それは、「県で特定した部分については、大丈夫でした」ということを、お伝えしておいたほう、その、モニタリング結果の公表に際してはですね、ま、しっかりと、あの、わかるようにですね、あの、公表項目について、公表させていただきたいと思います。

福島委員

ま、あのう、全県民だけでなく、全国的に、あの、注目を集めてる事業が4月から始まって、その最初の月の月間報告ですから、非常に注目度もありますし、これまであまりわからなかった方も、あのう、「見てみようかな」みたいなこともありますから、やはり、あの、「わかってるだろう」ではなくて、できるだけ丁寧に、あのう、公表していただきたいというふうに思っております。

それで、えーとー、下水道の、そのう、放流検査の報告の時には、やはり、あの、下水道法や水質汚濁防止法よりも厳しい県基準も書き込んでいただきたいと思いますし、県が行っている日常検査、中検査も、月平均値だけでなく、ま、これまでどおり、毎日の試験結果も合わせて、ま、報告していただきたいというふうに思います。

あの、要求水準書の中には、そのう、えー、この、日常、「水質日常試験、中試験の結果の月平均が県基準を満たすこと」ということが、要求水準になってはおりますけれども、あのう、ま、それは基準の緩和でありますし、これまでよりも放流水質の悪化が心配される方々、流域の住民、漁民のみなさんの心配や不安を減らすという意味でも、ま、毎日検査してるので、その毎日の放流水の状況がどうなのか? を公表すべきというふうに思いますが、いかがですか?

佐藤公営企業管理者

まず、あの、えーとー、先ほど、委員のほうからの後半のお話にあった、あの、非常になんか変わってるんじゃないか? ということについてはですね、あのう、ま、われわれとしては、ま、そういうことではなくて、ま、これまでも、県の、えー、まあ、月の平均値、県の基準を超えないことを、ということを確認することにしていて、それは中身はまったく、あのう、変わっていないということについては、あのう、申し添えさせていただきたいと思います。

あと、あのう、先ほどの下水道のですね、あの、検査基準、あのう、厳しい県基準を書き込むと、それは、そのとおりと思ってますので、あの、公表に際してはですね、ま、しっかりそういうことがわかるように、ま、させて、ま、いただきたいと思います。

あと、モニタリングの、ま、要求水準が、つまり、遵守されてるか? その遵守状況を確認するということがモニタリングですので、で、あの、ま、公表内容についてもできるだけわかりやすくですね、あのう、添えさせて公表させていただきたいと思います。

福島委員

あのう、何も変わってないと言いますけれども、月平均が県基準を超えてるのかどうか? と、その日その日の、あのう、状況が県基準を超えているのか? いないのか? では、全然違っていますので、やはり、あの、情報公開を進めるという点では、これまでどおり県がやっている検査結果も含めて公表していただきたいなと、求めておきたいと思います。

で、事業開始式では、その、うんと、みずむすびみやぎマネジメント、あ、みずむすびマネジメントみやぎですね、MMMの社長も、あのう、決して隠しごとをせず情報を発信する、都合のいい情報だけじゃなくて、悪い情報も伝えていく隠しごとをしない会社を目指すとおっしゃってますし、挨拶のプログラムにもあって、挨拶にも書き込んでおりますので、ぜひ、あのう、えー、SPCの理解も得られると思います。

ぜひ、あの、えー、上水もですし、下水道も、そのう、水質検査、放流水の検査結果のモニタリング公表では、そうした観点で、えー、進めていただきたいと思いますけど、再度いかがですか?

佐藤公営企業管理者

あのう、ま、モニタリング、あの、3重のモニタリングになっておりますが、県のモニタリングとしてもですね、しっかり、運営権者のモニタリングの結果をですね、確認させていただいて、わかりやすい形で公表させていただきたいと思います。

 

企業局の所管事務についての質疑応答

 

◆広域水道と流域下水道の市町村への料金改訂のスケジュールについて

福島委員

あの、広域水道と流域下水道の、えー、市町村への料金改訂のスケジュールの詳細を伺いたいと思います。あの、令和6年度から、新しい料金改訂にするということで予定を組んでおりますので、関連市町村への説明は、今どういう段階なのか? それから、県議会で料金改訂条例を提出するのはいつ頃と考えているのか? 伺いたいと思います。

佐藤公営企業管理者

あのう、ま、今月から来月にかけてですね、あの、料金改訂の、ま、県としての考え方を、ま、市町村のみんなさまに、ま、お示ししまして、ま、夏以降、料金改訂案を、ま、提示していこうというふうに予定しております。そのようにですね、あのう、ま、協議を継続的に行ってですね、来年の夏頃までに、その料金改訂について、ま、市町村のみなさまの合意を得たいと思っておりまして、で、それを経てですね、令和5年の9月議会のほうに、あのう、ま、提案していきたいというふうに考えてございます。

福島委員

ま、大事な問題ですし、みやぎ型に入って初めての料金改訂になりますので、ぜひ、あのう、関係市町村とのやり取り、進捗状況など、この委員会にも丁寧に報告することを求めたいと思いますが、いかがですか?

佐藤公営企業管理者

あのう、ま、協議の中身、相手のある話ですが、あのう、提供可能な範囲でですね、あの、提供させていただきたいというふうに思います。

◆みやぎ型の人員配置、実施体制について

福島委員

えと、先週17日に、えー、南部山浄水場と県南浄化センターを、まあ、視察させていただきました。大変ありがとうございます。えー、(みずむすびサービスみやぎの)安東社長にも同行していただきました。感謝を申し上げてください。

で、あのう、3月の委員会でも質問した人員配置、実施体制について、確認させていただきたいんですけれども、3月18日に企業局からいただいた資料では、そのう、みずむすびサービスみやぎ、MSMの社員は240名と言いますけれども、実際に現場で働く社員は、223名ということでよろしいですか?

大沼水道経営課長

えー、ご指摘のとおりですね、えー、えー、人員数233名で事業がスタートしておりまして、(「223名」と隣席の職員に耳打ちされて)223名で事業がスタートしておりまして、えー、県としてはですね、名簿で確認しているところでございます。

福島委員

えとー、3月15日にもいただいた資料ですけれども、えとー、今年の3月までの指定管理の事業者の人員体制は、ま、契約時だというふうには思いますけれども、合わせて、全部合わせて266名ということでよろしいですか?

大沼水道経営課長

えー、従前のですね、受託者、指定管理者の人員はですね、えー、平成元年度の時点で確認した数字でございまして、(「令和元年度」と隣席の職員に耳打ちされる)すいません、令和元年の時点で確認した数字としておりまして、ご指摘のとおりでございます。

福島委員

ということは、指定管理の時より、現場から43名人員が減っているという理解でよろしいですか?

大沼水道経営課長

えー、数字をですね、単純に比較すれば、そのような形になります。

福島委員

えーとー、まあ、あの、名簿で確認したということのご答弁いただきましたが、あのう、常駐でいる職員と広域保全という形で、ま、遊軍的に各施設を回って保守点検している職員とが、ちょっと、こう、混然としてるなという印象を、ま、現場で受けてるんですけども、事業開始に向けて全国から出向という形で来ている人もいるようです。

ま、現時点で3月で説明されたとおりの人員配置、実施体制なのかどうか? 確認したいんですけど、いかがですか?

大沼水道経営課長

いま現在の、えー、実際の人員がどうなってるのか? っていうのは、えー、県としては確認はしておりません。ただ、大幅に変更はないものとは認識しております。

えー、布陣をですね、一体的に有する新たな体制として、えー、保全業務ですね、えー、2つのエリアに分けて、えー、広域的に対応するなどですね、効率的な体制が築かれておりまして、えー、現時点でですね、管理能力(?)が低下しているということではないと考えております。

第2回経営審査委員会資料4事業計画の概要より

www.pref.miyagi.jp

福島委員

終わります。

 

 



 

5/23 ヴェオリア・ジャパン前 『維新と興亜』  水道民営化反対! 街宣 

2022年5月23日、『維新と興亜』のみなさんが、 ヴェオリア・ジャパン本社前で、水道民営化反対! 街宣を行われました。

メンバーの方々のツイートとブログをご紹介させていただき、『維新と興亜』さんのYouTubeチャンネルにアップされた当日の動画を文字起こしさせていただきました。 

 

 

 

ameblo.jp

 

 

動画文字起こしの目次

◆ 対話を拒むヴェオリア・ジャパン

  九十九晃さん(『維新と興亜』記者)

◆民営化という名の私物化を許さない!

  小野耕資さん(『維新と興亜』副編集長)

◆本来必要のない法律を、一部の企業の利益のために作った!

  坪内隆彦さん(『維新と興亜』編集長)

◆国の財政出動で水道事業の資金を提供するのが本筋だ

  折本龍則さん(『維新と興亜』発行人・浦安市議会議員)

◆ヴェオリア・ジャパン、岸田総理、宮城県知事への抗議文

 

◆ 対話を拒むヴェオリア・ジャパン

 

九十九晃さん(『維新と興亜』記者)

私たちは道義日本、これを新自由主義から脱却することを、1つの編集方針として訴えております。

だからこそ、われわれは、自分たちの道義、そしてこの国土を守るために、水道というものは決して、一時も、利益勘定や損得勘定で、民間に売り払っていいものではないという立場から、今まで言論活動として展開しておりました。

そして先日ですね、ヴェオリアが、浜松市は、えー、下水道でしたかね? ちょっと、私も、あー、いま記憶があいまいですけど、浜松市に続いて、宮城県でも、そういった水道民営化事業を獲得して動いております。民営化したらしいですね。

すでに、ヴェオリアの母体たるフランスのヴェオリアが、パリの水道民営化で失敗して、再公営化されてるわけです。それを、二番煎じを、同じ惨劇を繰り返しに来たのかと、私たちはとても強い怒りを覚えました。

ですが、ヴェオリア・ジャパンはね、いやいや、もしかしたら和の心を持った新しい瑞穂の国の方式で、水道民営化をするのかもしれない」と。それは、会って話してみないとわからないじゃないですか、そればっかりは。

だから、もう、一方的に決めつけてね、下品な記事を書きたいわけじゃないんですよ。

しっかりお話して、われわれは何で反対しているのか、そういった懸念点とかもお伝えしながら、ヴェオリアさんからも、「いやいや、そんなことはないんだよ」と、「パリではここが失敗だったけど、こういったとこ改善したんだよ」と、そういったお話が聞ければ、お互いに誤解も解けるし、ね、もしかしたら、本当に仮に必要なものなのかもしれないじゃないですか。

「そういったのも含めて、お話をしましょう」というのを、私は、4月の段階ですよ、 4月のゴールデンウイーク入る前の段階から、アポイントメント取らせていただきました。

最初ですね、支店営業の方がご対応いただいて、私とお話、あのう、営業の方と通じて、「会いましょう」と。「こういったことなんですね」とお話をしました。

その結果、「ヴェオリア・ジャパンのそういった支店じゃなくてね、本社マターとして取ってきてるから、本社のほうにそういったお話を通してくれ」と、私、言われました。

ですから、「それについては、じゃあ、ちゃんと本社通しましょう」と。「わかりました」と。それはね、本社が決めたものを、支社から、支店に言っても、始まらないじゃないですか。そればっかりは、しっかり、ね、なすり付けとか、言いがかりとかでなくて、しっかり対話の道を開こうとしました。

そしたら、「いつまでに返事をします。いつまでにお返事をします」、そういったことを言っていても、いざ、その日になったら、返事が来やしないじゃないですか。それは、人としてどうなんですか? と、そもそも。

「13日までに返事をします」言って、返事がないから、ボクが16日になって折り返し電話してるわけじゃないですか、もう一回、催促の。そういった人として外れてることをするのがね、どうか? と思いますよ、私は。

会いたくないんだったら、それでいいじゃん。「いや、お前ら、俺たちは、営利集団でやってるから、どんな理由があろうと、反対の意見を言うやつの話なんか聞きたくないんだ」と、そうおっしゃるんだったら、もう仕方ないじゃないですか。ねえ、徹底的に決裂するしかない。でも、ボクらは、最後の最後まで、歩み寄りの姿勢を見せたわけです。

そして、「いつまでに返事をします。いや、是非みなさまともお会いしたいんです」といったことを、電話でね、窓口では言いながら、いざ、最後、金曜日の2時半ですよ、先週の。ね、ボクら、??って言って、19日の金曜日の2時半ごろに届いたメールが、「あの、いただいたご意見につきましては、あのう、お会いする、というかお答えする立場にありませんので」、そういったお答えをされました。

いやいや、と。最初っから会う気がないんだったら、それでいいじゃないですか。何のために、ボクは4月のね、そういったところから、「ヴェオリアさんと会って、水道民営化についてちゃんと話し合う」と言ったじゃないですか、こっちは。

それに対する回答が、無視だ、約束を破るわ、果ての先には、「当方がお答えする必要ありません」。

必要ないわけないでしょう。ヴェオリア・ジャパン株式会社が、さまざまな地方議会にも、アドバイザー的役割を果たしてね、「水道民営化が行政のコストカットにつながるし、安全性を考えながら進めましょう」、そういった説明を、各県議会や市議会や地方議会や、やって回ったじゃないですか。

そして、野田由美子会長も、横浜副市長から始まり、さまざまな政府公的機関におけるアドバイザーだったりね、強い影響力を持ってたわけじゃないですか。

そういったお立場にあるのであれば、しっかりね、あのう、他は、やっぱ、フランスだって失敗してるし、世界で水道民営化は失敗してるんだ、と。

そういったことも踏まえて、やっぱり危ないんじゃないですか? こういったお話をしたかったのに、「お答えする必要はないと判断しました」って、いや、あなたたちヴェオリアのことについて聞いてるんですよ。

ヴェオリアのことをヴェオリアに聞いて、答える必要がないんだったら、一体どこに聞けって話ですか? 私は、このようなね、あまりにも、不誠実な対応については、怒りを禁じ得ませんよ。

やはり、人としてね、私は、しっかりと、意見が違う人であっても、対話ができるのであれば、対話がしたかったわけです。それをまさか、ヴェオリア・ジャパン側から破棄されるというのは、まさに想定外のことでありました。

だから、私たちの意見を、まずはぶつけるために、本日、このヴェオリア・ジャパン 株式会社の前にて、抗議街宣を実施しております。だって聞く意思がないんだからね。こういったものを使って届けるしかないんですから。致し方ない、と。

私たちだって、会って話してくれるんだったら、いちいちこんな街宣車乗ってきませんよ。ちゃんと話して、担当者に、お互いコミュニケーション取れるわけですから、そうしたら。でも、コミュニケーション取る気がない。

この土壇場になって、どんでん返し、ひっくり返してきたからこそ、私たちは、しっかりと、これは、われわれの言論活動として、そして、政治的信念をもって、私たちは、わが国日本というものを守るためには、この11階に入っているヴェオリア・ジャパン 株式会社に対して、しっかりと抗議の声を上げます。

そして、一日本国民として、しっかりと果たしていかなきゃいけないといったところで、本日、このご当地一角をお借りいたしまして、抗議活動をしております。

大変ですね、えー、長い、私の、えー、拙い演説でありますが、一旦、私、九十九晃からの演説は以上といたしまして、見識のあるみなさまに訴えてまいります。

本誌『維新と興亜』副編集長を務めております小野耕資氏より、えー、訴えたいと思います。

今回、この水道民営化反対街宣、「まずもってやるべきだ」と、「このような舐めた態度、許しちゃいけない」と、立ち上がった次第です、ぜひ。では、小野さん、よろしくお願いします。

 

◆民営化という名の私物化を許さない!

 

小野耕資さん(『維新と興亜』副編集長)

近隣のみなさまには、お騒がせして失礼いたします。私、『維新と興亜』副編集長小野と申します。今回は、ヴェオリア・ジャパンに抗議するということで、えー、街頭演説活動をさせていただきます。

われわれも、こうした大きい声でお騒がせするということは、本意ではなかったわけでありますが、しかし、対話に応じていただけなかったということで、あの、やもう得ずさせていただくことを、ご了解いただければと思います。

ヴェオリア・ジャパンは、あの、ご承知のとおり、あの、水道の会社でございますが、パリ等で民営化をして、惨憺たる失敗ということになっている会社でございます。

そして、まあ、日本市場に目を付けたっていうところでございまして、まず、麻生太郎さんの娘さんとヴェオリア本社、フランスの本社のほうの重役の方が、結婚をされた。そういったことで、あのう、日本市場に食い込んでくるチャンスを窺っていたことではないかと思います。

さらに、えー、民間、自治体で、コンセッション方式と言われる民間と自治体が共同して管理する方式を可能にした改正水道法の審議の際には、ヴェオリアの社員が、内閣府の民営化検討室に出向していたということも、野党に質されております。

そういったことをしているヴェオリア・ジャパンという会社、これは本当に水道の会社なのか? ということを強く抗議させていただきます。むしろ、日本の国民共通の資本を民営化させるための工作機関ではないのか? ということを強く訴えさせていただきたい。

ただ単に、水道の保守管理をする会社であれば、われわれも、こうして抗議に来ることはないのであります。しかし、ヴェオリアがやっていることは、国民の資本を外資に売り渡す、そうした工作機関としての会社、そういった要素が非常に濃厚なのであり、それを許すわけにはまいりません。

そして、ヴェオリアが、えー、先ほど申し上げました内閣府の民営化検討室に、ヴェオリア社員が出向している。その手引きをした人間、そこに、竹中平蔵氏の影が見えるということも言われております。

竹中平蔵氏は、ご承知のとおり、パソナの代表取締会長であり、日本における郵政民営化をはじめとした国民共通の資本を、外資であるとか、あのう、政府高官と仲の良い会社に売り渡す、そういったことをやり続けていた代表格のような人でございますが、今回の水道民営化にも、竹中平蔵さんの影が見える。

そして、宮城県では、もう、すでに上下水道、みずむすびマネジメントみやぎという、これは、この宮城の水道民営化のために、何社かが合同して便宜的に作った会社でありますが、そこに入っているのは、ヴェオリア・ジャパンであり、竹中平蔵氏が社外取締役も務めるオリックスであり、まさに、日本を民営化させてきた国民資産を外資に売り渡してきた暴力団のような会社がそろっているということで、到底、見過ごすわけにはまいりません。

ヴェオリア・ジャパンの代表取締役会長は、野田由美子さんという人でございます。先ほど申し上げました内閣府の民営化検討室に社員を出向させたという事態が起こった時、彼女は社長でございました。

いま会長ということになっておりますが、この野田さんは、長年、ま、先ほど本誌記者からもありましたとおり、長年、内閣府をはじめとした民営化検討室というところに、ヴェオリアに入る前から関わっていた人物であります。

外資の会計会社からキャリアをスタートさせ、その時からもう、民営化ということを言っていた。ヴェオリアに入る前に書かれた著書、私も読ませていただきましたが、その時から、水道の民営化ということも、はっきり謳っております。

野田さんのロジックといたしましては、日本はいま財政危機にある、財政危機を克服するためには、自治体が管理しているものを民間に売り渡すしかない、それで効率的な運営ができる。ま、このロジックの一点張りでございます。

しかし、本当にそうか? 競争原理が働かない地域の水道管理、これを民間に委ねたところで、それを効率的な運営ができるという保証はどこにもないのであります。

郵政民営化も、同じように競争原理のない民営化ということで、非常に失敗した。同じ轍を水道民営化でも繰り返すのではないか? そういう疑惑が、非常に濃厚だと思います。

このように、日本は今、外国資本による民営化という名の私物化によって、危機にさらされているわけでありますが、ま、あのう、元来、筋論で言えば、政治家を責めるべきと言えるかもしれません。

しかし、巨大なグローバル資本が、むしろ、先ほど一番最初に申し上げたとおり、麻生太郎さんの娘と結婚させる、重役が結婚するようなということがあったりするように、むしろ、外国資本が政治に食い込んでくるといった事態がいま起こっている。そして、そのターゲットに、日本もされている。

そういった事態において、むしろ、政治以上に強力な存在として、ヴェオリアという会社を見ざるを得ません。われわれは、国民共通資本、資産を守るために、これを外国資本に売り渡す、そういった会社を許すわけにはいきません。

単純に水道の保守管理、そういったことをしている会社に戻るということを、強く進めるものでございます。民営化を行う、私物化を行う工作機関としての活動を今すぐやめる。そういったことを、強く訴えてまいりたいと思います。

では、短いですが、私からの演説を終わりまして、次の弁士に交代させていただきます。

九十九晃さん(『維新と興亜』記者)

ありがとうございました。ただいま、みなさまにお訴え申し上げましたのは、本誌『維新と興亜』の副編集長の小野耕資でありました。ありがとうございました。

続きまして、『維新と興亜』編集長を務めております坪内隆彦さまより、みなさまに訴えたいと思いますので、では、弁士の交代、入れればと思いますが。続きまして、本誌『維新と興亜』編集長の坪内隆彦より、みなさまにお訴え申し上げます。お願いいたします。

 

◆本来必要のない法律を、一部の企業の利益のために作った!

 

坪内隆彦さん(『維新と興亜』編集長)

『維新と興亜』編集長の坪内です。われわれ、今日ここに来たのは、先ほどからお話しておりますとおり、ヴェオリア・ジャパンに対してですね、われわれの主張を直接お伝えしたかったんですが、それが叶わなかったということで、こういう形を取らせていただいております。

なぜ、われわれ、日本で水道民営化をしなければいけないのか? 

パリでの民営化も失敗し、世界各地で民営化が行われたのにもかかわらず、すでに再公営化された事業というのが250件。ことごとく失敗をしている。そうした事例があるにもかかわらず、この日本でですね、コンセッションという形で、民営化の旗を振っていた一部の人間たちがいたということです。

(筆者注:政策NGOトランスナショナル研究所の調査では、2019年の段階で311事例に上ります。「水道、再び公営化! 欧州・水の闘いから日本が学ぶこと」岸本聡子著 集英社新書 ©2020 p28より)

ま、それが、すでに、第二次安倍政権が発足まもなく、竹中平蔵氏が産業競争力会議のもとで、水道をはじめとする公共事業の民営化、コンセッションという形での民営化の旗を振った。

本来必要のない法律を、彼らは一部の企業の利益のために作ったということであります。先ほど話があったとおり、水道民営化を認める法律の制定過程でですね、ヴェオリア・ジャパンの社員が内閣府にいた。

あるいは、福田隆之さんという方がいます。彼は、第二次安倍政権時代の菅官房長官の補佐官でですね、このコンセッションの旗を振った。そして、彼は、ヴェオリアとの関係の非常に強いというふうに言われていた人物であります。

彼が、ヨーロッパの水道視察と称して訪れた時、回ったとこは観光地ばっかりだった。それが批判を浴びて、官房長官補佐官を辞めた。その後、彼はどこに行ったか? 竹中平蔵氏が教授を務めていた東洋大学にもぐり込んだわけだ。

つまり、本来必要のない水道民営化を、一部の企業の利益のために、竹中平蔵氏や福田隆之氏、そして、いまヴェオリア・ジャパンの会長を務めている野田由美子氏、こうした人たちが、民営化の制度を作り、政策決定を簒奪したわけであります。

一部の人間が、一部の企業のために、不必要有害な法律を作っている。

そして、しかも今、岸田政権下で、デジタル田園都市国家実現会議の民間委員に、このヴェオリア・ジャパンの会長の野田氏が就いている。こんなおかしなことはない。日本の政策を、一部の人間が、一部の企業が、その手先と言えるような学者や諮問会議の委員に代弁させている。

まず、世界的に失敗した水道事業、宮城県で始まった上水道を含めた水道事業の民営化、宮城県はこれを撤回してですね、新たな再公営化をすべきだと考えております。

そして、野田氏に象徴されるように、わが国の政策に介入する、こういう形をやめさせなければいけない。直ちに、野田氏は、政府の諮問会議の委員を辞めるべきだというふうに主張したいと思っております。以上です。

九十九晃さん(『維新と興亜』記者)

ありがとうございました。ただいま、お訴え申し上げましたのは、『維新と興亜』編集部の編集長、坪内隆彦でございました。ありがとうございました。

『維新と興亜』隔月刊誌、言論紙を発行しながら、千葉県浦安市において市議会議員を務めております折本龍則、市議会議員の折本龍則より、最後、発行人として、『維新と興亜』の発行人として、みなさまに訴えたいと思います。それでは、折本さん、よろしくお願いします。

 

国の財政出動で水道事業の資金を提供するのが本筋だ

 

折本龍則さん(『維新と興亜』発行人・浦安市議会議員)

どうも、みなさん、こんにちは。『維新と興亜』発行人を務めております浦安市議会議員の折本龍則と申します。

ま、本日は、えー、このヴェオリア・ジャパンの会社の前で、街宣をさせていただいておりますけれども、まあ、私も、平日の午前中から、このような所には来たくはありませんでした。何も好き好んで、こんなとこまで来てですね、演説をしているわけではありません。

ただ、私も、4月1日から、宮城県で水道事業が民営化をされた。そして、これは宮城県だけにとどまらず、全国の地方自治体にも拡大をしようとしている。

ま、そういった中にあって、私は、『維新と興亜』、道義国家日本を再建する言論誌として、発行人を務めておりますけれども、同時に浦安市議会議員として、一地方議員という立場でもありますので、決して浦安も他人事ではない。浦安の水道事業も、決して民営化とは無縁ではないということで、本日は、浦安市議会議員としても、今この場に立っております。

まず、最初に、私が申し上げたいのは、そもそも、なぜ水道事業の民営化が必要なのか? その理由が、全くわからないということであります。

少子高齢化によって、水道の料金収入が減少する。一方で、水道管などの設備が老朽化をして、その維持改修コストがどんどん増えてしまっている。このままでは、水道料金を引き上げざるを得ない。

だから、これを防ぐためにも、民間企業にこの水道事業をゆだねて、効率的な運営をさせる必要がある。

これが、国や、あるいは、宮城県が主張している水道事業民営化の大義名分であります。しかし、まず、この説明がおかしい。

もしも、これから、水道事業の収支が少子高齢化あるいは水道施設の老朽化によって悪化していくのであれば、水道事業が独立採算を維持できないということなのであれば、わざわざそのために、民間企業に水道事業をゆだねるのではなくて、国が、政府が、しっかりと財政出動をして、予算措置を講じて、地方自治体に対して、水道事業の資金を提供するのが本筋ではないでしょうか?

しかしながら、国は緊縮財政よろしく、本来、われわれの国民の生活に必要な公共サービスの提供に、お金をしっかりと使ってない。

やれプライマリーバランスが何とかと言って、さんざんお金を出し渋り、そして、地方自治体を財政的に締め上げておきながら、水道事業が収支が悪化したら、じゃあ、今度は、「民営化をしたらいい」、あるいは、「規制緩和をしたらいい」ということで、どんどんこのような形で、民間企業の参入を促している。

これは全く本末転倒の、私は、事態と言わざるを得ない。そのように思います。

ですから、まず私が訴えたいのは、水道事業の財政悪化を理由に、事業の民営化を主張するのであれば、その前に、まずは政府がしっかりと財政出動して、予算措置を講じる。そして、公営での水道事業を守っていくということが、本来の国家の責任であるということであります。

しかしながら、国は緊縮財政、財政支出を渋り、しかも、さらに先ほど、われわれの同志から話があったように、これまで財務大臣を務めていた人物のご家族が、このヴェオリア社の幹部と結婚され、そして、政府に対して、不当な圧力を加えているのではないか? そのような疑いも囁かれているわけであります。

財務大臣が、本来の責任を怠り、財政支出を怠って、地方を締め上げておきながら、干乾びさせておきながら、一方では、自分の家族をヴェオリア社の幹部に嫁がせ、そして、政府に不当な圧力をかけて、規制緩和、そして民営化をドンドン押し進めている。

私は本当に、このような勢力というのは、民族の、われわれ民族の生き血を吸っているのも等しい、同然であると言っても、過言ではないくらいの、私は、大変罪深いことをしてると、私はそう思うんです。

90年代以降、グローバリゼーションの中で、公的セクターの民営化、規制緩和というものが、ずっと押し進められてきました。

その中でPFI法が成立し、そして、2018年には水道法が改正されて、これまでの工業用水や下水道のみならず、上水道までも、民間に運営権が譲渡できるようになりました。

その第1号が、今年の4月1日に、上下水道、工業用水を民営化した、この宮城県。そして、その事業を受注したヴェオリア社であります。

しかも、この水道法改正にあたっては、政府が民主的なプロセスを経て改正したならまだしも、聞くところによると、宮城県の村井知事ご本人が、政府に対して働きかけを行い、そして、この水道事業、上水道の民営化を実現させたということも言われております。

しかも、先ほど来、同志から話がありますけれども、この規制緩和、水道事業の民営化を押し進めている内閣の諮問会議には、竹中平蔵氏をはじめとする新自由主義の一派、グローバリストの一派たちが、勝手に諮問会議で法律の素案を作って、与党に対して党議拘束をかけ、そして、トップダウンで、勝手に政策を作ってしまっている。

私は、この水道民営化も、その例外ではないというふうに思います。

しかも、あろうことか、この岸田内閣においても、岸田内閣が新自由主義路線からの転換を掲げて出発したにもかかわらず、内閣の諮問会議であるデジタル田園都市構想実現会議の中に、あろうことか、このヴェオリア・ジャパンの野田社長が、メンバーに名を連ねている。そして、その中には同時に、あの竹中平蔵氏も名を連ねている。

まったく政府の、自民党政府の本質は変わっていない。このような実態があるわけであります。民主的なプロセスを経ずに、官邸主導の名のもとに、内閣の諮問会議が勝手に法律を作って、規制緩和、 そして民営化を押し進めている。

しかも、これも、自分たちが諮問会議の民間委員を務めて、そして、公共政策に不当な影響を与えている。われわれは、このことが、断じて容認できない。

もちろん、ヴェオリア・ジャパンも、他の水道会社も、わが国では経済活動の自由が認められております。憲法でも、経済活動の自由が認められている。だから、法律の範囲内であれば、われわれは、何も別に、この経済活動そのものを否定しているのではないんです。

ただ、われわれがおかしいと声を上げているのは、問題視しているのは、自ら公共政策の決定に影響力を持つ、行使しうる公的な立場にある人間が社長を務めている会社が、規制緩和や民営化によって生まれたこの利権を、自ら手に入れてしまっているという、これは紛れもない利益相反である。利益供与に他ならないじゃないですか。

ですから、これは本来、公的セクターの民営化、民営化の名を借りた、これは、全くの私物化にほかならないということを、私は思います。

そして、それによって、国民は公正な競争を阻害されて、そして、今わが国では、そのような中で新自由政策の名のもとに、国民は貧困化をし、 そして、貧富の格差は拡大し続けてる。日本は、どんどん貧弱な国になってしまっているんです。

ですから、私は、われわれは、この水道事業の民営化、ヴェオリアさんの問題にしても、この新自由主義の1つの問題の事象として、一例として、氷山の一角として、取り上げているんでありまして、このような主張を、『維新と興亜』、われわれ一同で行っております。

ま、本日は、大変大きな声でお騒がせをしましたけれども、しかし何も好き好んで、 こんなことをやっているわけではないということだけは、くれぐれも理解していただきたいと思います。

私も、浦安市議会議員という立場ではありますけれども、しかし、別に本当に、こんな所に来たくはなかった。しかし、国家の大義のために、われわれは国家の大義を背負って、やむにやまれぬ思いで、今この場に立っているということを、ぜひ理解していただきたいと思います。

われわれの要求は、ただ1つであります。ヴェオリア・ジャパンの経済活動を否定しているのではない。

ヴェオリア・ジャパンの社長が、政府の公的な政策決定に影響力を与える準公的な地位にありながら、内閣の諮問会議によって実現された規制緩和や民営化によって生まれた利権を、私物化してしまっているのではないのか? というこの道義的な問題を、われわれは言っているんであります。

ですから、今回は、平和的な形で、本来的には、静かな環境で話し合いをしたかったんです。しかし残念ながら、面会を断られてしまいました。

だから残念ながら、このような形でのお訴えとなりましたけれども、ぜひ、われわれの本意をわかっていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。ありがとうございました。

九十九晃さん(『維新と興亜』記者)

ありがとうございました。ただいま、みなさんにお訴え申し上げましたが、維新と興亜』の発行人であり、浦安市議会議員を務めております折本龍則より、みなさまにお訴え申し上げました。

われわれは、この新自由主義者の巣窟たる水道民営化事業に対し、抗議の声を上げている。そして、それは、本日ですね、内閣府、これから行ってまいります。内閣総理大臣岸田文雄、そして、宮城県知事に対しても、同様に抗議の声を上げていることを、みなさまにお知らせをいたしまして、このようにですね、抗議文を、まずは朗読したいと思います。

 

ヴェオリア・ジャパン、岸田総理大臣、宮城県知事への抗議文

 

小野耕資さん(『維新と興亜』副編集長)

では、先ほど、同志からもございましたとおり、われわれは、ヴェオリア・ジャパンの方針に抗議するということで、えー、本来、静かな形でお会いすることを望んでいましたが、叶わなかったため、このように街頭宣伝活動をさせていただきました。

抗議文を作成いたしました。この後、内閣府に届けまして、また、宮城県にも送らせていただきます。抗議文、手元にございます。こちらが、抗議文となっております。内容を読み上げさせていただきます。3者連名の内容となっていることをご留意いただければと思います。

抗議文。

日本国民の共有財産たる水道を、一私企業に運営管理させる水道民営化に断固反対。 強く抗議する。

水道法が改定されて以来、水道事業に外国資本を含む民間事業者が参入してきているが、元来、水道は、国民の公共財として、国、自治体が、責任を持って管理すべきものである。

世界でも、水道民営化が実施された例はあるが、再公営化するなど、惨憺たる失敗に終わっているのが現状である。

にもかかわらず、民営化を実施するなど、愚の骨頂である。ましてや、外資にゆだねるなど、論外である。

宮城県では、みずむすびマネジメントみやぎが運営主体となっているが、その実態は、世界で水道事業を失敗させているヴェオリアが主体であることは言うまでもない。

なお、野田由美子ヴェオリア・ジャパン代表取締役会長は、デジタル田園都市国家構想実現会議の民間委員を務めるなど、これまでも、政府や公的機関において強い影響力を発揮してきた人物であり、このような人物が代表を務める企業に運営権をゆだねるのは、利益供与の疑いをもってしかるべきである。

上記の状況を踏まえ、抗議。下記5点ついて、至急取り組むべき旨、要求する。

一、岸田文雄内閣総理大臣は、水道法を再改正し、民間資本の参入規制を設けよ。

一、岸田総理は、自治体運営において、赤字等の事態が発生する場合は、予算措置を行い、国として、国民生活に責任を持つ姿勢を明らかにせよ。

一、村井嘉浩宮城県知事は、水道事業の再公営化を進めよ。

一、村井知事は、民営化に踏み切ってしまった自身の為政の責任を明らかにせよ。

一、野田由美子会長は、公的な役職を辞し、利益供与の疑いを払拭することに努めよ。

以上でございます。ありがとうございました。

 

 



 

 

水道水検査に欠かせないヘリウムが調達できない自治体が続出! みやぎ型管理運営方式におけるヘリウム調達状況についての質問に対する県と運営権者の回答です!

2022年5月18日に、みやぎ型でのヘリウムの在庫見通しと今後の対応についての質問を、みやぎ型の運営権者であるみずむすびマネジメントみやぎ/みずむすびサービス みやぎのお問い合わせフォームから送信しました。

miyagi-suidou.hatenablog.com

 

この質問に対する回答が、5月25日、みずむすびマネジメントみやぎ/みずむすびサービスみやぎのHPで公開されました。

株式会社みずむすびマネジメントみやぎ / 株式会社みずむすびサービスみやぎHPより

sites.google.com

株式会社みずむすびマネジメントみやぎ / 株式会社みずむすびサービスみやぎHPより

株式会社みずむすびマネジメントみやぎ / 株式会社みずむすびサービスみやぎHPより

運営権者への質問と回答の要約

質問1)現在のヘリウム在庫量で、どれくらいの期間なら、問題なく上水道の水質検査を行える状況なのでしょうか?

回答)在庫としては数か月分を確保している。

質問2)今後、ヘリウムの供給量が急激に回復することは期待できませんが、御社はどのような対応策を講じていくおつもりでしょうか? 具体的に教えてください。

回答)分析機器待機時間帯のキャリアガスを停止したり、窒素に置き換えたりといった消費量低減策を実施している。
また、様々な購買ルートを活用してヘリウムの安定的な入手に取り組み、ヘリウム保有量に余裕のある分析業務の外部委託先と連携する計画。

質問3)ヘリウムの調達費用が高騰することによって、水道水の市町村への卸売り価格が上がるとしたら、どの程度になると予測されますか?

回答)水道水の市町村への卸売り価格等の決定は県の責任範囲であり、当社は決定権
限を有していないため、回答は差し控える。

 

みやぎ型の監督部署である宮城県企業局水道経営課にも、5月18日に同様の質問をお問い合わせフォームから送信しました。これに対しては、運営権者と同じく5月25日に、下記の文面のメールにてご回答をいただきました。

水道経営課の回答メール

平素より宮城県企業局の水道事業に対するご理解・ご協力をいただき,誠にありがと
うございます。
令和4年5月18日に、当課ホームページよりお問い合わせいただきました件につき
まして、以下のとおり回答いたします。

質問1)
 現在のヘリウム在庫量で、どれくらいの期間なら、問題なく上水道の水質検査を行
える状況なのでしょうか?

回答1)
 本県の浄水場は、令和4年4月1日より(株)みずむすびマネジメントみやぎ(以
下、「運営権者」と呼びます。)が運営しており、同社に確認したところ、以下のと
おり回答を得ました。
なお、県が外部の検査機関に委託して実施している、水道法に基づく水質検査におい
てもヘリウムガスを使用しますが、当面の在庫は確保されていることを確認していま
す。

(運営権者回答)
 ヘリウムガスの逼迫は数年前から継続しており、同社としてもその需給状況を注視
している。具体的には麓山浄水場および南部山浄水場の水質分析の分析機器(GC-MS
※)のキャリアガスとしてヘリウムを使用しており、在庫としては数か月分を確保し
ている。
※GS-MS=ガスクロマトグラフ質量分析
非常に微量な成分の分析に用いる分析計であり、水道水においてはカビ臭等原因物質
の分析等に用いられる。


質問2)
 今後、ヘリウムの供給量が急激に回復することは期待できませんが、どのような対
応策を講じていくのでしょうか? 具体的に教えてください。

回答2)
 本問について運営権者に確認したところ、以下のとおり回答を得ました。

(運営権者回答)
 これまでも実施している対策を継続することになるが、分析機器待機時間帯のキャ
リアガスを停止したり、窒素に置き換えたりといった消費量低減策を実施している。
また、様々な購買ルートを活用してヘリウムの安定的な入手に取り組むことや、ヘリ
ウム保有量に余裕のある分析業務の外部委託先と連携する等の施策を合わせて実施し
ていく計画である。


質問3)
 ヘリウムの調達費用が高騰することによって、水道水の市町村への卸売り価格が上
がるとしたら、どの程度になると予測されますか。

回答3)
 水道料金は総括原価方式により、事業運営に係るコストに基づき設定しております
が、事業全体のコストに占めるヘリウムの調達費用の割合は極めて小さいことから、
今後ヘリウムの調達価格が高騰したとしても、水道料金に与える影響は無いと考えて
おります。

以上,どうぞよろしくお願いいたします。

================================================
宮城県企業局 水道経営課
TEL:022-211-3430 ファクシミリ:022-211-3499   
================================================

 

厚生労働省医薬・生活衛生局水道課の事務連絡(令和4年5月13日 )

この件に関しては、厚労省から下記の事務連絡が出ています。

厚生労働省HPより

厚生労働省HPより

分析用ヘリウムガスの供給不足への対応についてhttps://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000939516.pdf

www.toray-research.co.jp

 

 

 

 

 

 

 

 

 

水道水検査に欠かせないヘリウムが、世界的な 供給不足とウクライナ侵攻に伴う物流混乱により、日本各地で調達できない自治体が続出! 

 

5月17日讀賣新聞オンライン記事

www.yomiuri.co.jp

この記事によると、

ヘリウムは水のカビ臭の原因となる物質や農薬などを検出する分析機に使われ、水道水から成分を分離する際に必要」(ヘリウム品薄、水道水検査に影…契約業者が納入できなくなった自治体「こんなこと初めて」讀賣新聞オンライン 2022/05/17 18:36 配信 より)

ですが、

ヘリウムは米国やカタールなど一部のガス田からしか産出されていない。輸入価格は年々上昇しており、昨年は1キロ・グラムあたり平均8100円超と、10年前の3倍に達している。」(ヘリウム品薄、水道水検査に影…契約業者が納入できなくなった自治体「こんなこと初めて」讀賣新聞オンライン 2022/05/17 18:36 配信より)

全国20政令市と東京都のうち、大阪市のほか、名古屋、新潟、静岡、浜松、岡山の5市が計画通り調達できていない。」(ヘリウム品薄、水道水検査に影…契約業者が納入できなくなった自治体「こんなこと初めて」讀賣新聞オンライン 2022/05/17 18:36 配信より)

とのことです。

 

東京大学物性研究所の山下穣准教授は、「ヘリウム危機の現状と今後の課題について」という記事で、

「これまでのヘリウム危機は,天然ガス関連施設の定期修理やトラブルなどの一時的な原因で発生してきた。一方、現在のヘリウム危機は中国をはじめとする新興国における需要の増大に供給が追い付いていないことが要因となっており、深刻化と長期化を警戒する必要がある。」(「ヘリウム危機の現状と今後の課題について」より)

とし、2019年に東京大学物性研究所で開催されたヘリウムリサイクルのワークショップについてご紹介しています。

「国内にはヘリウムガスを液化する設備は大学などの研究機関にしかなく、液体ヘリウムを輸入するガス会社で蒸発したヘリウムガスを再液化できるところはほとんど無いようである。研究機関の持つヘリウム液化設備を開放して、民間企業で使われたガスの再利用にもつなげることができれば、日本全体のヘリウムリサイクルに非常に大きな効果があげられるだろう。
 しかし、こうした対策をするにも相当の予算措置が必要である。今後、数年にわたってヘリウムが手に入りにくい状況が続くことを鑑みれば、緊急にこうした予算措置を求める提言が必要である。」(「ヘリウム危機の現状と今後の課題について」より)

「この『ヘリウム危機』は見方を変えれば、ヘリウムリサイクルに必要な技術開発や制度を整理する、『絶好の好機』なのかもしれない。地球から毎年採取できるヘリウム資源が限られているのに対して、データセンター用のヘリウム充填ハードディスクから超電導リニア中央新幹線量子コンピュータまで、新規のヘリウム需要は世界中で増えるばかりである。こうした状況の中、国内のヘリウムリサイクルを進めて、省ヘリウム技術開発を進めれば日本の産業にとって大きなアドバンテージとなるであろう。」 (「ヘリウム危機の現状と今後の課題について」より)

「まずは研究機関規模でのヘリウムリサイクルの枠組みと基礎技術の開発を進め、そこで蓄積されたノウハウを産業分野を含めたヘリウム利用者全体に広げることで社会全体に大きなインパクトを与えることができるだろう。政府にはこうした活動への支援をお願いしたい。」(「ヘリウム危機の現状と今後の課題について」より)

このような趣旨を、「物理学会を中心として 6 学会,2 研究機関連絡会と 39 機関でまとめた」(「ヘリウム危機の現状と今後の課題について」より)緊急声明文が、2019年12月に発表されています。↓

「ヘリウム危機」に臨んでの緊急声明⽂  ヘリウムリサイクル社会を⽬指してhttps://www.jps.or.jp/information/docs/seimei20191220.pdf

ヘリウム危機の現状と今後の課題について 東京大学 物性研究所 山下 穣https://yamashita.issp.u-tokyo.ac.jp/image/HeliumCrisis_2020.pdf

www.k.u-tokyo.ac.jp

 

みやぎ型管理運営方式の状況は?

みやぎ型でのヘリウムの在庫見通しと今後の対応について、みずむすびマネジメントみやぎ/みずむすびサービスみやぎのHPにあるお問い合わせフォームから質問しました。

5月18日の夜に送信した内容は下記のとおりです。

「水道水の検査に欠かせないヘリウムが品薄となり、調達できない自治体が相次いでいる。」という讀賣新聞記事(5月17日)を見ました。御社でも、これからヘリウムの調達に困難をきたすのではないかと心配しています。
この件に関して、次の3点についてお知らせください。
1)現在のヘリウム在庫量で、どれくらいの期間なら、問題なく上水道の水質検査を行える状況なのでしょうか?
2)今後、ヘリウムの供給量が急激に回復することは期待できませんが、御社はどのような対応策を講じていくおつもりでしょうか? 具体的に教えてください。
3)ヘリウムの調達費用が高騰することによって、水道水の市町村への卸売り価格が上がるとしたら、どの程度になると予測されますか?
以上、どうぞよろしくお願いいたします。

 

www.mizumusubi.co.jp

 

みやぎ型管理運営方式の監督部署である宮城県の水道経営課水道経営管理班にも、お問い合わせフォームから、同じく5月18日の夜に下記の内容を送信しました。

みやぎ型管理運営方式でのヘリウムの調達について

「水道水の検査に欠かせないヘリウムが品薄となり、調達できない自治体が相次いでいる。」という讀賣新聞の記事(5月17日)を見ました。みやぎ型の事業においても、これからヘリウムの調達に困難をきたすのではないかと心配しています。
次の3点について、県としてどのように把握なさっているのかをお知らせください。
1)現在のヘリウム在庫量で、どれくらいの期間なら、問題なく上水道の水質検査を行える状況なのでしょうか?
2)今後、ヘリウムの供給量が急激に回復することは期待できませんが、どのような対応策を講じていくのでしょうか? 具体的に教えてください。
3)ヘリウムの調達費用が高騰することによって、水道水の市町村への卸売り価格が上がるとしたら、どの程度になると予測されますか?
以上、どうぞよろしくお願いいたします。

 

www.pref.miyagi.jp

 

 

シンポジウム「東北の山の今と未来を考える」  温暖化対策で森林を破壊するのは本末転倒! 住民の生活と水源涵養林が破壊される!    

 

現在東北各地で計画されているメガソーラーや巨大風力発電による再生可能エネルギー開発は、大規模な森林伐採による土砂崩れや洪水、地下水や上水道用水の水源枯渇など、住民の生活を脅かし、取り返しのつかない自然破壊をもたらす深刻な問題です。

シンポジウム「東北の山の今と未来を考える」を主催する下記の7団体は、こういった開発計画の中止を訴えています。

 ・耕野の自然と未来を考える会(宮城県丸森町

 ・太白カントリークラブメガソーラー建設に反対する会(宮城県仙台市

 ・鳴子温泉郷の暮らしとこれからを考える会(宮城県大崎市

 ・加美町の未来を守る会(宮城県加美町

 ・風力発電を考える色麻の会(宮城県色麻町

 ・Protect Hakkoda~八甲田の自然を後世に~(青森県青森市

 ・みやぎ・なめとこ山の会

 

 

シンポジウム「東北の山の今と未来を考える」は、YouTube でもライブ配信されます。 

 

このシンポジウムのプレスリリースです。 

www.atpress.ne.jp

 

このシンポジウムを開催するためのクラウドファンディングも行われています。

readyfor.jp

 

上記の2記事から、各地の計画を要約させていただきます。 

 

(1)耕野の自然と未来を考える会(宮城県丸森町

この地区は上水道が未整備で、ほぼ全ての家庭が地下水に頼った生活をしている。

2019年9月に、約115ha の森林を伐採するメガソーラー計画が持ち上がった。
丸森町は、2019年10月の台風19号で甚大な被害を受け、大規模な土砂崩れ、道路崩落が発生した。

メガソーラー計画では、土砂崩れや洪水を防ぐ山林を広範囲に伐採し、切り土や盛土により地形を大きく改変するため、住民に大きな不安を与えている。

 

(2)太白カントリークラブメガソーラー建設に反対する会(宮城県仙台市

最大 4.9㎥/sの上水道用水が取水され、仙台市など仙塩地区3市1町に供給する重要水源地にあり、秋保温泉の観光資源でもある太白カントリークラブを閉鎖し、ゴルフコースすべてを使って、総面積1,115,000㎡(115ヘクタール)に12万7,500枚のソーラーパネルを設置し、現状の樹木を半分伐採する計画。

特に海外製の太陽光パネルには、カドミウム、鉛、セレン、ヒ素インジウム等有害物質が多く含まれているが、今回の事業者である株式会社ブルーキャピタルマネジメントは、中国製の太陽光パネルを使用すると断言。

太陽光パネル破損等により、雨水とともに流出して、土壌汚染や、地下水、河川に水質悪化を招く恐れがあり、現地の秋保のみならず、名取川下流域で使用している多くの仙台市民、農家に多大な被害を起こす原因となる。

太陽光パネルは、水に浸かっても、フレームから外れて壊れていても、光が当たると、発電してしまう。

このため、2020年2月16日に発生した埼玉県のアスクル物流センター火災では、消防士が感電死。放流した水は地表に流れて周辺に広がり、太陽光発電モジュールに直接放水すると、破損した部分から水を伝わって消防士にまで電気の通り道ができてしまう。

 

(3)鳴子温泉郷の暮らしとこれからを考える会(宮城県大崎市

鳴子温泉郷の周囲に、7つの風力発電事業の計画がある。陸上では日本最大級となる200m級の風車189基が立ち並ぶといった限度を超えた商業的な大規模開発は、美しい鳴子の景観を損ない、多様な動植物が住む自然を壊してしまう。

この地域では、既に地熱発電水力発電バイオマス発電など、様々な再生エネルギーの活用が進んでいるが、節度を越えた開発に疑問がある。

www.sankei.com

また、上記の産経新聞の記事では、

<7計画のうち「六角牧場風力発電事業」には、23年の東京電力福島第1原発事故で放射性物質に汚染された東北大の牧場地を、大学が除染しないまま貸し付けていた。>

<環境影響評価(アセスメント)手続きの一つで昨年4月に開かれた宮城県環境影響評価技術審査会では、放射性物質の専門家が、風力発電施設の建設工事で放射性物質が周辺地へ流出することを懸念した。>

<鳴子地区がある大崎市も昨年3月に再エネ条例を制定。事業者に事前協議や住民との合意形成を義務づけた。再エネ固定価格買い取り制度では、関係法令や条例に違反すると認定が取り消される規定があり、全国で前例もある。>

<【宮城県大崎市再生可能エネルギー条例】 事業者に対し、事業着手90日前までに市と事前協議すること、住民説明会や一定の範囲の住民との協議による合意形成を義務づけた。「理解が得られた」とする住民代表(自治会長や行政区長らを想定)の複数の署名が入った「説明会等報告書」の提出を求める。協議は原則、合意形成まで繰り返される。市は「事業者も住民も条例を活用し、しっかり話し合ってほしい」と呼びかけている。>

といったことが紹介されています。

(筆者注:< >内は、上記の産経新聞記事からの抜粋です。)

 

(4)加美町の未来を守る会(宮城県加美町

  風力発電を考える色麻の会(宮城県色麻町

加美町は、宮城県北部に位置し、2017年に「世界農業遺産」として認定された大崎耕土の水源地。

加美郡の水田地帯を取り囲む奥羽山脈の尾根筋に、高さ200m級の風車が、最大約170基立ち並ぶ計画で、日本では、1つの町の山間部にこれだけ大規模な風車群が建設された例はない。

建設予定地は、林野庁の管理する国有林の緑の回廊を含み、水源かん養保安林、土砂流出防備保安林、土砂崩壊防備保安林、宮城県水道水源特定保安地域、加美町水資源保全地域など。

 

(5)Protect Hakkoda~八甲田の自然を後世に~(青森県青森市

十和田八幡平国立公園を含む青森市十和田市、平内町、野辺地町七戸町、東北町の6市町村にまたがる八甲田山周辺で、1事業の規模では、国内最大の陸上風力発電事業を計画。

事業計画区域には、十和田八幡平国立公園も含まれており、ほぼ全てが森林区域で保安林にあたる。

 

シンポジウム「東北の山の今と未来を考える」を後援している全国再エネ問題連絡会のHPに、「白熱エネルギートーク」ダイジェスト(2021年8月29日)という対談記事があます。

saiene-news.com対談のゲストである鈎裕之氏(公益社団法人東京電気管理技術者協会千葉支部長)と、山口雅之氏(全国再エネ問題連絡会共同代表 函南町軽井沢メガソーラーを考える会共同代表)が、端的に再エネ問題についてお話しなさった内容を要約させていただきます。

山口雅之氏談

再生可能エネルギーを大手電力会社が固定価格で買い取ることを義務づけるFITという国の制度のもと、国民は電気料金として再エネ賦課金を払わされているのに、投機目的でFIT認定IDを転売する悪質な事業者たちが放置されている。

森林法には許可の条文はあるが、取消し条文がないので、許可を取った後、残置森林 さえ残さないで森林を切ってしまっても、中止命令をかけられない。

環境アセスメントも、単なるセレモニーでしかない。何の強制力も罰則もなく、環境 アセスメント終了の判断は事業者任せになっているので、形式的な手順さえ踏めば事業ができる。

鈎裕之氏談

電気事業法第1条にあるとおり、メガソーラーも風力発電も、電気工作物である限り、公共の安全と環境の保全は絶対守らないといけない。

第一条 この法律は、電気事業の運営を適正かつ合理的ならしめることによつて、電気の使用者の利益を保護し、及び電気事業の健全な発達を図るとともに、電気工作物の工事、維持及び運用を規制することによつて、公共の安全を確保し、及び環境の保全を図ることを目的とする。

elaws.e-gov.go.jp

 

山口雅之氏が内閣府規制改革会議タスクフォースに招かれた際の発言は、山口氏が準備した文書や資料をもとに内容を補足した記事として、長周新聞に掲載されました。
www.chosyu-journal.jp

 

悪質業者に資金流入  法改正による規制必須

 

 以上からわかる再エネ事業者の実態だが、田舎はご存じのとおり高齢化が進み、後継ぎもおらず、田畑や山を持っていること自体を負担に感じている方も多くいる。事業者は、地主さえ土地を手放すことに同意してもらえれば、他の住民は地主に気遣いをして「反対の声を出しづらくなる」ことを熟知している。地域の住民には、計画が相当進んだ段階になってから説明会を開催し、事業はもう止めることはできない段階にあると思いこませ、住民にあきらめを抱かせる手口をとっている。

 

 一方、事業者は縦割り行政の限界を熟知し、巧妙な話術や事実と異なる虚偽の文書を使い、きわめて狡猾に行政の担当職員をだます。たとえば奈良県平群町のメガソーラー建設をめぐって林地開発許可申請に虚偽があったことを、奈良県知事も「業者に職員がだまされた」といっている。

 

 また事業者は、反対する住民運動の代表者を狙って誹謗中傷をおこなったり、脅迫をしたり、反対運動に対してスラップ訴訟を起こしたりしている。私自身も事業者から脅迫されている。

 昔、「サラ金地獄」といわれた時代があったが、今は「再エネ地獄」といえるのではないかと思っている。その構図が酷似している。いずれも法や制度の不備を突き、悪質な事業者が次々生まれ、国民に多くの被害をもたらすが、その背景にメガバンクや大企業、ファンドなどからの資金が悪質事業者に流れている。

 

(「熱海の悲劇くり返さぬため再エネに対する法的規制を 全国再エネ問題連絡会 共同代表・山口雅之」長周新聞 2021年9月17日 より)

 

山口雅之氏から全国各地の悲惨なメガソーラー被害の報告が行われ、それをもたらしている上記のような悪辣な実態が語られたにもかかわらず、

「この日のタスクフォースをオンラインで視聴した各地の住民からは、住民の真剣な 訴えを経産省環境省林野庁の役人が受け止めようとしていない、タスクフォースの4人の委員も事業者寄りの人物ばかりで公平性に欠ける、など厳しい意見が数多く寄せられている。」(「熱海の悲劇くり返さぬため再エネに対する法的規制を 全国再エネ問題連絡会 共同代表・山口雅之」長周新聞 2021年9月17日 より)

とのことです。

 

そして国は、太陽光発電のさらなる導入拡大を狙う省庁横断の検討会を立ち上げ、

「今年夏ごろに太陽光発電の特性に合った用地を確保するための基本的な考え方を取りまとめる。」(「太陽光発電の設置拡大、山林から平地に誘導 政府検討会」日本経済新聞 2022年4月19日 より)

そうです。

www.nikkei.com

 

 

 

水から始める民主主義を本気で実現するひとしずくプロジェクトを始動します!

みなさん、こんにちは! このブログの筆者ひとしずくです。

これまで3年間あまり、みやぎ型管理運営方式という宮城県の水道民営化をめぐって、その当事者である宮城県に住む人々や、問題意識を共有してくださり、宮城県の動向を見守りつつ、全国から応援してくださった方々が、どのようなことを考え、語り合い、どういった議論を経て、さまざまな行動を起こしていったのかについて、非力ではありますが、でき得る限り克明に記事にしてまいりました。

数え切れないほどたくさんの方々にご協力をいただき、熱心に読んでくださるみなさんがいらっしゃったからこそ、ここまでブログを続けることができました。

関わってくださったすべてのみなさんと、ご一緒に作り上げてきたと言っても過言ではありません。心からの感謝を捧げたいと思います。

3年前、このブログを始めた目的は、未来の世代のために、宮城県の水道が民営化されるに至った経緯を詳細に記録することでした。

水というすべての生命を支える最も重要な問題に対して、この時代に生きた人々がどのように向き合い、どういった困難に阻まれたのか、誰かが書き残しておかなければいけないと考えたのです。

残念ながら、宮城県ではみやぎ型管理運営方式が開始され、企業が私たちの命の水を儲けの手段にすることを止めることはできませんでした。

「命よりカネ」の圧力に抗う民主主義の力が、この地ではあまりにも弱かったのです。私は、「このままでは、水道の再公営化を目指すことも、心許ない」という鬱々とした思いに深く沈み込んでしまいました。

そんな時に、敬愛するオードリー・タンさんの本を読み、大変勇気づけられました。

オードリー・タンさんがデジタル大臣を務める台湾では、人と人をつなぐデジタルの力を使って、多様な人々の視点を問題解決に生かすソーシャルイノベーションが活発に行われ、みんなが参加できる社会システムの構築が急速に進められています。

 

 

私は、公開されている動画や書籍で彼の問題へのアプローチの仕方を学び、この地域の命の水をめぐる問題を解決するために用いることによって、本当の民主主義を育てていこうと決意しました。

 

世界にデジタルが登場してから起こった変化の一つに、「誰もが、自分の視点で世界に貢献できるようになった」ということがあります。

(「まだ誰も見たことのない『未来』の話をしよう」語り オードリー・タン 執筆 近藤弥生子 SB新書574 SBクリエイティブ  ©2022 18ページより)

 

社会問題について意見を述べようとする時、私たちはつい、「自分はそのことに関してあまり知識がないから、まずは勉強をしてから」と考えてしまったり、その分野の有名な先生の講演を聞いたり、本を読んだりして、それでわかったような気になってしまったりしがちです。

もちろん、専門家の知見に学ぶことは大切です。けれども、あなたという世界に唯一無二の人にしか見えないこともあるはずです。同様に、すべての人に、その人にしか見えない何かがあります。そのことは、もっと注目されるべきです。

「自分なんかが感じていることや、考えていることなんか、大して意味がない」と思ってしまうかもしれませんが、オードリー・タンさんが言うように、「世界にデジタルが登場してから起こった変化の一つに、『誰もが、自分の視点で世界に貢献できるようになった』」ということがあります。

実際、国内では全く売れないようなニッチな商品や、関心を持たれることが少ない事柄も、時空間を超えるインターネットを通じて情報発信をすると、それを求める人が意外といたりすることはよくあります。

ただ、どんな原石も磨かなければ、その真の輝きが姿を現すことはありません。きっかけは、素朴な疑問や意見だったとしても、それを深掘りして考えたり、他の人々と議論を重ねたりしながら、ブラッシュアップしていくことによって、社会の課題を解決する素晴らしい何かが生まれる可能性につなげていくことができます。

 

社会問題とはだれかが解決してくれるのを待っていたり、自分一人で解決しようとしても永遠に一部分しか解決できません。異なる能力を持っていたり異なる角度で物事を見る人が、自分とは異なる部分の問題を解決できるのです。だからこそ、皆で分担して問題を解決するということが非常に大切です。そして解決方法をシェアしていくこともまた、とても大切です。こうした姿勢を「オープンイノベーション」と呼び、この姿勢で社会問題の解決にあたることを「ソーシャルイノベーション」といいます。

(「まだ誰も見たことのない『未来』の話をしよう」語り オードリー・タン 執筆 近藤弥生子 SB新書574 SBクリエイティブ  ©2022 75ページより)

 

ひとしずくプロジェクトは、このソーシャルイノベーションのプラットフォームを目指します。メンバー間のコミュニケーションがより円滑になるようなシステムを作り、命の水をめぐる様々なテーマについて、それぞれ分科会のようなコミュニティを形成して議論を深め、様々な情報を蓄積して活用できるようにしていきます。

 

現在、ひとしずくプロジェクトでは、スタートメンバーを募集しています。

 

解決したいテーマを自ら掲げて、調査研究やディスカッションを主導したいという方がいらっしゃいましたら、Twitterアカウントの ひとしずく #命の水を守ろう! までご連絡ください。 ↓

ご自分が極めたいと思われるテーマについて、具体的な内容を2,000字程度にまとめていただき、OneDriveで共有してくださると、あなたのテーマを深めていくためのコミュニティをスタートさせることができます。

命の水を守ることを通じて公共の福祉と持続可能な社会に資するテーマでしたら、制限は特にありませんので、ご自由にお寄せいただければと思います。ご参考までに下記にテーマの事例を挙げさせていただきます。

・すべての人の水へのアクセスを保障するベーシックウォーター

・水源涵養林の保全をめぐる林業、メガソーラーの問題

・水道現場の労働環境の改善と人材育成

・下水道、工業用水道がもたらす環境負荷を監視するシステムの構築

・住民間のつながりや意見交換の場の形成

・住民目線の行政や自治体議会をどう作っていくか

・水道事業の経営に関する会計分析

・セキュリティや知的財産権をめぐる問題

・水分野におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)の動向を把握する

・地下水をめぐる問題

・地域経済や歴史、文化との連携

・住民が参画できる多様な水道事業の模索

携わりたいテーマについて、ご相談や意見交換をなさりたい方も、お気軽にTwitterアカウントまでお問い合わせください。

フラットな関係で信頼と友情を育みながら、息の長い活動にしていきたいと思います。

みんなで価値あるアイデアを作り上げるプロセスを、ご一緒に楽しみましょう!

 

 

台湾のPDIS(Public Digital Innovation Space)のブログ です ↓

pdis.nat.gov.tw