宮城県の水道民営化問題

命の水を守るため、水道の情報公開を求めていきましょう!

4/9 「宮城の水が危ない!ストップ!水道民営化」市民集会 前編 近藤夏樹氏講演 「広域水道に住民の声は届かない」

2022年4月9日、仙台弁護士会館4Fホールにて、命の水を守る市民ネットワーク・みやぎ主催の「宮城の水が危ない!ストップ!水道民営化」市民集会が行われました。

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今回の記事内容

 「宮城のうたごえ」の合唱(ウクライナ国歌と「いのちの水を守ろう」)

開会の挨拶

◆宮城の水道民営化反対する11都市連帯アクション

◆4月1日発表「水道事業民営化開始にあたっての声明」の内容

 近藤夏樹氏講演 全国の水道民営化・広域化の現状と問題点

◆日常的に現場作業をしてるからこそ、災害時に役に立つ

◆みずはみんなのもの

◆広域水道ってなあに?

◆水道法改正

◆住民への情報公開は「検討してね!」

◆広域化推進の旗振り役は都道府県へ

◆「常時給水義務」は自治体にある

◆広域化と民営化は、なぜセットなの?

◆企業にはうま味が大きい広域化には住民の声は届かない

◆貴重な自己水源を廃止、ダム水源による高い水へ

◆市町村合併、簡易水道事業統合により中小事業体が疲弊する

◆IT化による24時間365日労働

◆広域化と民営化への対案

◆考える住民と水道職員が必要

 

「宮城のうたごえ」の合唱

 

佐久間さん(命の水を守る市民ネットワーク・みやぎ共同代表)

みなさん、すいません。ちょっとお知らせします。

あのう、水ネットとしては、初めてですね、「宮城のうたごえ」の方が、オープニングで2曲、歌をご紹介してくださるということだったんですが、ちょっと到着される方が遅くなってるかな? もう初めて大丈夫ですか? いいですか? 

ハイ、ではこれから始めたいと思います。えーと、「宮城のうたごえの」っていうのは、一体どういうグループということと、今日ご紹介いただく2曲、これのご紹介を、えー、していただきますね。どうぞよろしくお願いいたします。

「宮城のうたごえ」の方

みなさん、こんにちは。「宮城のうたごえ」です。歌声は生きる力、歌声は平和の力、 ということで、あのう、いろいろな平和の集会、いろんなことを反対する集会(笑)とか、いろんなことに出て、あのう、歌を歌っています。

それぞれ私たちは、いろんな合唱団の、あのう、複合体って言うか、合唱団が集まって、「宮城のうたごえ協議会」っていうのができています、ハイ。

今日は、集会に先立って、2曲歌わせていただくことになり、とても嬉しく思っています。ホントにありがとうございます。

まず、1曲目はウクライナ国歌です。

2月24日以来、世界中がロシア軍の撤退と早期の停戦を願っていると思います。私たちも、「うたごえセンター」が宮城野にあるんですが、そこの駐車場で歌ってアピールをしたり、仙台に住んでいるウクライナのみなさんの街宣を、歌って応援したりしています。

そこで歌っている1曲で、ウクライナ侵略後に「うたごえ」の仲間が日本語訳を付けたものです。日本の国歌とはまるで違っていて、ウクライナの歴史がこの国歌を生んだのだなあと考えさせられています。では、ウクライナ国歌、お聴きください。

(合唱の披露)

次の曲は、「いのちの水を守ろう」です。

この集会にふさわしい曲だと思って、あの、歌わせていただくことになりました。この歌は、2月11日の集会で、水道民営化問題について講演があるということで急遽覚えて、その集会には録画で参加させていただきました。

youtu.be

(筆者注: 上の動画のテロップに、<「いのちの水を守ろう」 作詞・作曲 青山一男>とありますが、 作詞・作曲の方のお名前は青野一男さんだと、浜松の方から教えていただきました。)

この歌をみなさんの前で歌うのは初めてになります。この歌は、静岡の浜松の合唱団の仲間が作った歌です。浜松も民営化が問題になっているところですね。

では、「いのちの水を守ろう」、お聴きください。

(合唱の披露)

どうもありがとうございました。本当に命の水を守りたいと思います。命や暮らしを守っていくことが、未来の子供たちのために、ホントに大切になっていると思います。 今日はホントにありがとうございました(と一礼する)。

 

 

開会の挨拶

 

多々良さん(命の水を守る市民ネットワーク・みやぎ)

ハイ、「宮城のうたごえ」のみなさん、ありがとうございました。ホントに素晴らしい歌声で勇気づけられました。

えー、それでは改めまして、えー、「宮城の水が危ない!ストップ!水道民営化」市民集会を、スタートしたいと思います。

えー、私は、本日の司会を務めます「命の水を守る市民ネットワーク・みやぎ」の多々良と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

この4月1日から、宮城県の水道民営化事業、スタートしてしまったわけなんですけども、えー、私たちは、えー、決してあきらめずですね、えー、今後も、私たちの命の水に対する私たち自身の自治を決して手放さず、粘り強く運動を継続していきたいというふうに思っています。

今後の運動をどうやって進めていくか? 今日は、みなさんと共に考えていく集会にしたいと思います。

それでは、まず、最初に、当市民ネットワークの共同代表である佐久間敬子さんから、開会のご挨拶を申し上げます。佐久間さん、よろしくお願いしまーす。

佐久間さん(命の水を守る市民ネットワーク・みやぎ共同代表)

みなさま、こんにちは。あの、お久しぶりで市民集会という方、「うたごえ」のみなさんの素晴らしい歌を聴かせていただいて、ホントにですね、明るい気持ちで、これから私たちまた運動を続けてまいりたいというふうに、あの、思いました。

で、あのう、今日は、なんか全国からZoomでご参加いただいているようで、会場にも大勢お越しいただいています。大変ありがとうございます。

4月1日からですね、ついに宮城県の水道民営化事業が開始されてしまいました。

あのう、民営化の問題について、みなさんと私たち、様々な疑問と不安をですね、県に投げかけて、説明を求めて、そして、「時期尚早だから、手続きを凍結しろ」という要求をして、そして、民営化の実態がいよいよ明らかになってからは、「これは絶対反対だ」と、こういう運動を約3年半にわたって展開してまいりました。

ま、そういうことから考えますと、4月1日に、ま、始まってしまったということは大変残念ですし、まあ、宮城県は大変誤った選択をしたな」というふうに、返す返すも無念だなというふうに、あの、思っております。

4月1日ですね、こういうようなことから、みなさんのお手元にあります資料に入ってると思いますが、4月1日に、「水道事業民営化開始にあたっての声明」というものを発表しました。

miyagi-suidou.hatenablog.com

これは、街頭でですね、この声明を、ま、読み上げて、そして、道行く人々に配布して、ま、記者さんにもお渡しして、それから、県と受注権者であるみずむすびマネジメントみやぎにも送って、それから県議さんにもお渡しして、受水市町村にもお送りするという形で、私たちの主張を伝えました。

◆宮城の水道民営化反対する11都市連帯アクション

でー、4月1日ですけども、みなさんのお手元にある資料のですね、レジュメの最後のところにカラーで書いてありますけども、この宮城の(水道)民営化反対の街宣に、全国で11の、まあ、場所で、連帯の街宣をしていただいたんですね。ホントに、あの、有難いというふうに思っております。

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水曜金山街宣 スイカナ✲*゚のチェリールゥ💗アースベィビーさん作成フライヤー

miyagi-suidou.hatenablog.com

その中には、あのう、今ご紹介があった、「うたごえ」さんからご紹介があった浜松の方もやってくださったんですね。浜松は、あの、下水道はコンセッションになってしまったけれども、上水道は、市民のみなさんの素晴らしい運動、闘いで、ストップさせてるという、こういうような力を持っている所なんですね。

それから、あのう、愛知県の岡崎って所がありますが、ここも、まあ、スタンディングで私たちと呼応してくださったわけなんですが、ここはですね、あのう、民営化しない市長さんを市民の力で誕生させた、と。

そしてですね、市長がですね、岡崎氏が民営化のリストに入ってたんですね、「これはけしからん」ということで、このリストから削除させた、と。そういうですね、あの、素晴らしい、また違った形のね、戦いを展開しているところです。

◆4月1日発表「水道事業民営化開始にあたっての声明」の内容

4月1日の声明、お読みいただきたいと思うんですが、あの、私たちが訴えたいと思ったことは2点あります。そして、これを、一応ベースにですね、これからの運動を展開してまいりたいと思ってます。

1つは何かということですが、あのう、水道事業の民営化ですね、ストを削減しつつ、現状の、まあ、水質基準とかですね、性能については、品質を落とさないでやっていく、と。非常に難しい、両立不可能かなと思われるようなことをやっていくということで始まってるわけですね。「では、やってもらいましょう」と。

私たちは非常に心配しています。経済合理性から言うと、ちょっと難しい話なんですけど、やるというからには、「県は、県民に対する公約として、是非これを実現する。 そのために、運営権者を十分に監督指導してほしい」と。こういうことを1つ、言っています。

それから、運営権者、株式会社みずむすびマネジメントみやぎですね、これは、県、県民に対して、いま申し上げたような安全で安心な水を供給し、かつ、コストを下げるということを約束したわけですから、これは契約上の責任であります。これを達成してもらう。

そして、水道事業という市民の命・暮らしに直結する重大な事業を引き受けたからにはですね、これ社会的責任がある企業としてですね、そういう意味で、私たち県民にだけではなくてですね、安全安心な水を求める全国民に、この企業の社会的責任を達成してもらいたい、と。そういうことを求めております。

で、今回の、あのう、水道事業の民営化監視機関ということで、経営審査委員会というものが設けられました。ここは大変大きな役割を担ってるんですね。

声明に書いてありますけれども、運営権者、県の事業をちゃんとチェックする、監視する、と。そして、意見を述べる、と。こういう役割を与えられています。専門家で構成される第三者機関なんですね。

ですから、この経営審査委員会は、そういう大変重要な役割を、県民に代わって果たすということで、ちゃんと仕事をして、しかも、その経営審査委員会で入手した情報は、県民に広く公開してほしい。こういうことを求めてます。

私たちは、こういうことを求め、監視しつつ、適宜にですね、意見を述べてまいりたいと思っております。

ただ、私たちの求めることは、ここに尽きるものではないですね、もちろん。本来の水道事業の在り方の戻していく、もう一度、本来の水道事業の公共性を取り戻していくここにあります。

で、あのう、世界ではですね、再公営化ということで語られることが多いんですね。私たちも、諸外国で、えー、実現している再公営化というものを学んで、そして、それに向かって、えー、行動してまいりたいと思います。

今日、講師としてお招きした近藤さんの本を最近読みましたところ、ちょっと、あの、目から鱗という感じたことがありました。それは何かって言うと、公営企業、公営事業ってのは何か? ということなんですね。

それは、まさに、いま申し上げた「公共というものが担うサービスだ」ということで、これは、まあ、憲法地方自治が認められ、住民自治が認められている。

そして、その地方に独自の水道事業というものは、やはり地方の事業として運営されるべきだ、と。そこには、住民が関与して、自治として運営していく、と。そんなことが書かれておりまして、私は大変感銘を受けました。

で、私たち、あのう、ちょっと不勉強だったんですけれども、今まで、民営化の問題に特化して集会をしてまいりましたし、発言もしてまいりました。

で、これからですね、民営化の先に、えー、知事はね、広域化というものを考えている。で、広域化というものも、また、非常に大きな問題があるということのようなんですね。

で、今日はですね、あの、近藤さんに、民営化とともにですね、その広域化というものは、いま申し上げたような地域の住民が担う水道、地域に即した水道事業にとって、 どういう問題があるのか? ということを、お話ししていただきたいと思います。

たぶん、私たちの、あの、勉強会としては、あのう、初めてこれに特化したものになるのかと思います。それから、現在の宮城県の水道の民営化の現在地はどうなのか? ということを、私たちのネットの小川さんにね、解説していただきたいと思います。

今日は、そういう意味で、あの、大変貴重な機会を、近藤さんに提供していただいて、わざわざ名古屋からですね、えー、他のお仕事も兼ねてですが、お越しいただきましたので、みなさんと共にじっくり勉強したいと思います。今日は、ご参加大変ありがとうございます。

多々良さん(命の水を守る市民ネットワーク・みやぎ)

ハイ、佐久間さん、ありがとうございました。えー、それでは早速、本日の集会の基調講演を、えー、近藤夏樹さんにお願いしたいと思います。

えー、みなさんに、あの、お配りしたレジュメの表紙にもありますけれども、えー、近藤さんは、えー、名古屋水道労働組合中央執行委員長であられるわけですけども、 えー、それと同時にですね、えー、今でも、今でもというか、こう言っては失礼ですね(笑)、えー、浄水場の現場でですね、勤務なさっている現役の技師、ベテラン技師であられるんですよね。えー、名古屋市の、えー、鍋屋上野浄水場に勤務されています。

ということでは、ホントに現場の視点、現場の目線を持ちながら、一方で労組の委員長として、えー、そして、この全国の水道民営化や広域化の問題に、非常に広い知識と見識をお持ちで、全国で学習会や講演会活動をなさっている方です。

えー、佐久間さんおっしゃったように、今日はいっぱい学んでいくことができると思います。それでは、近藤さん、どうぞよろしくお願いいたします。

 

近藤夏樹氏講演 全国の水道民営化・広域化の現状と問題点

 

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

近藤夏樹氏講演レジュメは、↓ でダウンロード・印刷できます。

http://www.miyagikenmin-fukkoushien.com/pdf/index/4.9suidoushuukai%20konndounatuki.pdf

 

◆日常的に現場作業をしてるからこそ、災害時に役に立つ

近藤さん(自治労連公営企業評議会事務局長)

みなさん、こんにちは。えー、ただいま紹介にあずかりました、えー、名古屋で、ホントに、ホントにですよ、現役の水道労働者として働いています。

ま、勤続は、40年には満たないですけども、それでも、あのう、いろんな都市へ行くとですね、水道の経験が、たったの3年とか5年とかで、ま、変わってしまうという実例はたくさんあるんですね。

で、そういう中で、えー、ウチの、まあ、名古屋の水道局の中では、他の市長部局へ、滅多なことでは異動させません。ま、それは、あの、非常に長いスパンをかけて、ノウハウを蓄積する必要があるんです。

で、たとえば名古屋の場合は、災害派遣の時に非常に高い評価をいただいてます。

「名古屋の職員が来てくれたから助かった」と。ま、そういったことを、えー、有難い言葉を受けるんですけども、ま、それもですね、やっぱり、日頃から、日常的に現場作業をしてるからこそ、災害時に役に立つんです。

そういう人たちをどう育てるか? これは、もう全国共通の課題だと思っていますけども、果たして民間だからそれができるのか? 

これは、私たちは労働組合ですんで、広く民間労働者も含めて、労働条件を改善していく中で、やっぱり、そういった人たちを育てていくことができると思ってますんで、果たして、そういう企業になるのか? ということを、ま、みなさんもですね、この民営化の問題、民営化がただダメだっていうだけではなくて、そこで働く労働者はどういうふうになってるんだろうなということを含めて、考えていただければなあと思います。

みずはみんなのもの

今日、あのう、「えっ? 民営化の話じゃないの? 」と思われた方もいるかもしれませんが、この難解な広域化っていう問題、あの、寝ないでくださいね。非常に難しいです。

この話をしたら、えー、3日間ぐらいは、たぶん、えー、まあ、3日間みっちりはつらいんで、3時間ずつぐらい、9時間ぐらい、おそらく勉強しないと、広域化の根底の問題は何なんだ? ということがわからないと思いますが。

あの、みなさん、電気使ってますよね。これ、非常に公共性が高いですね。これ、電気がなくなったら困りますよね。

電気って何からできてますか? いまウクライナの問題で、石炭がっていう話がありますよね。原料、燃料は何なんだ? それはどこで作ってるんだ? 考えられたことありますか? 

くしくも原発問題が、これをハッキリさしてくれました。原発は、東京で大電力を作るために、遠く離れた福島で作ってたんだ。そこの安全性はどうだったのか? じゃあ、それを使っていた都民はどうだったのか? 

これを水道に置き換えて考えると、広域化の問題がちょっと見えてきます。よく似てるんです。自分の飲んでる水は、どこのダムだ? どこが水源ですか? それをどう浄化してますか? これはですね、ま、給水原価って言いますけども、水を作るための費用に直結します。

たとえば、自分の庭先に井戸を掘って、その水を飲んでいれば、電気代だけですよね。昔みたいにギコギコやって、私の家もそうでしたけども、人力で井戸水を汲みだせば、原価ゼロですね。

水は、もしかしたら住むところによっては、原価ゼロで賄うことができるんです。ところが、これが大都市に来ると、そんなわけにはいきませんよね。

メッタやたらと、そこら中に、えー、井戸水を掘ったもんだから、地盤沈下が起きて、えー、いわゆる地下水は規制されたわけですけども、ま、規制したが故に、今度は地下水が上がりすぎて、東京なんかは、地下構造物が、船のように浮いちゃうというぐらい地下水が復活してきてる。まあ、そういった水です。

だから、電気と水の違いは何か? っていうと、水はみんなのものなんです。だけど、電気はどうなんだろう? って考えると、非常に、産油国であったり、その仕組みに 利権が絡んできます。

そいういったことから、水は公共性が高いので、各自治体が、その地理的条件に応じて水道の計画を立てて、水を安全に安定的に供給しましょう。よって、水道法は、各自治体運営だとされてるんですよね。

◆広域水道ってなあに?

で、今日お話しするのは、えー、宮城県の水道、これは広域水道という定義になります。じゃ広域水道ってなあに? っていう話を、えー、これからしていきますんで。

あの、結論だけ言っていきますけども、全国に、まあ、100はないんですけども、広域的水道と言われているもののうち、水需要計画があまりにも過大すぎて、「全然売れてないわー」というところが、相当数あるんですよね。

だから、この水道広域化っていうのを、まあ、今日、もし、終わった後にでもですね、ずーっと調べていただければいいんですけども、国が、あの、これから水需要が足りなくなるから、各市町に、えー、ドンドン町が広がって、産業広がって、人口増えるから、水が足りなくなるから! 」って言って、「じゃあ県で何とかしましょう」「国が何とかしましょう」というふうに、水道事業を展開していった。

それは、まあ、1970年代ぐらいからの話なんです。日本の水道の歴史が100年ぐらいだとすると、その半分ぐらいしか、まだ広域水道の歴史はなくて、実は、「その広域水道は、計画がちょっとどうだったの? 」という話ですね。

 

◆水道法改正

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

ということで、なんかパカパカしてる。あの、水道法は、えー、改正をされて、その後に、あのう、いろんな省令、基本方針、ガイドライン、手引きとか言って、ずうっといろんなものができていきましたけども、ま、最終的には、えー、コンセッションの許可をしやすくしたりとか、広域化をしやすくする、ま、そんな仕組みになっています。

 

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

で、基本方針という、ま、パブコメにものすごい件数が殺到して、私もビックリしましたけども、あの、基本方針のほうっていうのは、パブコメが、もう、さみしい限りで、他のやつが万という単位に対して、100代の三桁しかなかったんですけども、私はこっちのほうに頑張って出したんですが、この基本方針にまでいくと、なかなか理解ができなくて、えー、コンセッションを推進するっていうのが1つあったんですけども。

 

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

水道法改正の中で、ホントにクローズアップされなかったんですけど、広域化を推進するような方針に変わっています。しかも、やりやすく。国や都道府県のトップダウンで、何とか、えー、簡単に広域化ができないか。そんなような法律に変わっています。

 

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

で、先ほども言いましたけども、この基本計画の中にも、あのう、「水需要が、えー、まあ、ちょっと過大だったんで、見直さなきゃいけないわー」みたいなことが書かれてるんですけども、その、この根底にある問題にはなかなか触れられてなくて、ダムがその根源になってるんだというところですね、後ほど紹介をしていきます。

 

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

過大な水需要計画には、反省は国はないですね。

 

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

で、これは公営水道に対する方針なんですけども、「自ら人材の確保をしなさい」。

えー、さっき災害の時の話をしましたけども、「自ら人材の確保及び育成ができる組織となることが重要である」と書かれてるんですが、なかなか採用が応募に応じてこないくらい公務員の人気はなくなりました。

労働人口が減ってきています。これは、民間企業とて一緒のことで、それがホントにできるんでしょうか? という疑問は私はあります。

 

◆住民への情報公開は「検討してね!」

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

情報公開のところ、これはまあ、これから宮城の方にも頑張っていただきたいんですけども、えー、ガイドラインや、えー、手引き。

ま、この手引きになるとひどいんですけども、「実施契約書に規定を盛り込むことが望ましい」ぐらい。まあ、「検討してね」ぐらい。

あのう、こちらに来る前、昨日、東京へ寄って、えー、厚生労働省総務省とお話をしてました。

宮城県は、先に民営化しちゃいましたけども、「これから広域化の協議等をしていく時に、給水原価の元になる資料とかって、情報公開されるんですか? そこは、厚生労働省さんも認可をしたので、ちゃんとね、住民に情報公開することは大事だと書いてるんだから、ちゃんとチェックしてくださいよ」っていう話をして、こっちに来たんですけども。

残念ながらですね、方針には、こんなことは書かれてなくて、「権利や利益を害するおそれのある内容は除く」と書いてあるんで、まあ、宮城県もですね、これから頑張って、情報公開を、あの、迫ってく、これはもう大事ですけども、やっぱり情報が公開されないんだ。

で、これから料金改定の話になった時に、「こんなんでは、給水原価いくらなのかわからないじゃないですか? 」っていうことは、必要なんだろうなって思ってます。

 

◆広域化推進の旗振り役は都道府県へ

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

で、広域化ですけども、水道法は法改正されました。都道府県が、これから「(水道)基盤強化計画」というのを立てていきます。

「それは、都道府県議会の承認がいるのですか? いらないのですか? 」と尋ねました。必要ない。

なぜか? って言うと、これから行われる広域化、かつての広域化はですね、上流にダムを作らなくてはいけないとか、大きな浄水場を作らなきゃいけないという費用の負担が膨大な額です。

よって、議会の承認がいるということになってましたが、今度はそういうこと考えてませんから、あの、「お金は特段変わるわけではないので、議会の承認はいらないです」と言ってるんです。「えっ? 」て思いましたけども。

 

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

さらに、これから広域化していくにあたって、あらかじめ各市町村のですよ、同意を得なければならないと書かれていますけども、この同意っていうのは、議会の承認がいるんですか? 地方議会ですよ。基礎自治体の同意がいるんですか? 

そういうわけではないみたいなんですね。じゃ、誰の同意を得るんだ? 

これは、どうも水道事業者を含む、まあ、首長であったり、どうもね、この辺が非常に曖昧なまま、この同意ってところが。だから、まあ、みなさんも、これから先、「どうやって、誰の同意を得たんですか? 」って聞いてくださいね。

 

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

今のは、結論は、「国が責任放棄して、ま、こんないろんなものを決めたなあ」と。

これは置いといて。

 

◆「常時給水義務」は自治体にある

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

で、運営企業が倒産、撤退になったとしても、まちがいなく今の水道法上も、常時給水義務、これは私たちが、私、浄水場で働いてますんで、これは大変なことなんです。24時間、ね、いかなる理由があっても、っていうのは災害とかやむを得ない事情はともかく、あの、水を断水させることできないんです。

「あ、しまった! 」って言ってポンプ止めちゃったら、水道法違反なんですね。「あーっ」て、ものすごい大変なんです。ミスが許されない。ま、そういう中で、私たちは働いてますけども。

ま、結局、そのう、常時給水義務は、今回のコンセッション方式で言えば、県の側に残ってます。だから、企業ラクなんですよね、リスク背負わない。

 

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

で、これ笑っちゃったのはですね、許可する場合ですよ、「コンセッションを導入します」という時に、いろんな項目があるんですけども、事業継続計画、BCP計画と言いますけども、あの、先だって宮城のほうかもらった資料には、コンセッション事業者にはBCP計画を非公開というふうな資料を見ましたが、こっちは、あの、県の側の話なんで、「最低限必要な人数を確保しておきなさい」、ね。

で、もし、えー、「コンセッションの企業が撤退するようなことがあったら、第三者に委託をしなきゃいけないんで、委託先の候補、挙げときなさい」

普通の企業で、それがいつあるかわからないのに、そんなノウハウを持った投資をしますか? そんな力があれば、コンセッションに参加しますよね。いやいやいや、そんなこと考えられませんよ。

 

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

えー、事業継続計画のイメージっていうのがあるんですけど、こんなふうに書かれてる。ま、通常時はね、えー、ま、コンセッションのほう丸投げしたわけで、で、それがもし撤退したら、最初は、非常に少なく残された公営企業職員と一般行政職。

誰ですか? さっき3年ぐらいで変わってくと、ね、5年で変わっちゃうという話をしました。「俺は10年前やっとったけどなあ」と言う人達が来て、いや(笑)、またできるんですか? 

で、民間企業の協力、さっきのね、「リストを作っとけ」。「いや、できない」って言われたらどうするんですかね? 

ま、ここは置いといて、ま、「これで一か月くらい乗り切って、その後数年間は、一時的に増員しろ」と。こんなことするぐらいなら、最初っから公営でやったらと思うんですけど、ね。

で、えー、他の企業にまた委託をしてく。ま、こんなイメージ書かれてる、国がですよ。ま、これも置いといて。

 

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

結局、まあ、民間に運営を任せましたが、イザとなった時の事業継続は誰がやるんでしょう? ということが、まあ、これは民営化の問題のおさらいの一部なんですね。

 

◆広域化と民営化は、なぜセットなの?

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

ということで、まあ、官民連携って言ってますけども、「まあ、官民連携はこういうことですよね~」と。

官というふうに使った時に、私はピクッときたんですけど、今までね、公民連携って言ってきたんです、国も。厚労省もそう言ってましたよ、公民連携。

なんで官になったのか? って。官僚ですよねえ。私は公務員ですので、公民連携だと思うんですけど、ま、これ結論。

 

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

で、これからです。「広域化をやりましょう」。「官民連携を通じた実質的広域化」って呼ばれてるらしいですけども。

これは、どこかの事業体、さっき岡崎の話、出ましたけども、どこかの事業体をコアな事業体として、順次拡大をしていく。ま、そんな戦略を描いているようです。

 

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

で、これが、えーとー、ま、作ったのは日本政策投資銀行というところのやつのイメージを、私なりに書き直したやつですけども、「ま、こんなふうにしていきましょう」ということで、この図でもわかりにくいので、こんな感じなんです。

 

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

まず、どっかにコアだと、ね。そこにコンセッションを導入する、と。そらま、利益が確保できるところじゃないとダメだよねえ。で、その周辺のところを、包括委託やら部分委託やらで、段々だんだんやっておいて、最後は丸ごと都道府県を広域化してコンセッションにしてしまおう。

ま、こんなたくらみがあるんではないかなあ、というところですね。これは、まあ、私の想像も入ってますんで、あのう、反論されたら、「いやあ、そういうイメージじゃないですか? 」って私も言いますけど。

 

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

で、先ほども、あの、いろんな所で起きましたよねっていう、トップセールスリストに上がった所で、やっぱり民営化って話が持ち上がりました。そのどれもが止めました。唯一止められなかったのが宮城県

これはなぜ止めれなかったのか? みなさんの運動が足りなかったのではなくて、この広域水道という仕組みになると非常に止めにくいなっていうのは、私も3年前に宮城県に訪れて、ま、仙台来たんですけども、非常に止めにくい。

「キーマンは、おそらく仙台市です」という話をして帰ってきましたけども、あのう、こういったコアになる所を、候補として国が挙げてやりましたが、ま、そのすべてが中止をさせましたね、水道の場合。ま、下水、公営ガスでやられてます。

 

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

で、その選定指標は、まあ、儲かる所じゃないとできないんで、一番、④のところに書いてある、ま、黒字経営で、人口減少が少ない、黒字が確保できる所。ま、そもそも、そんなところ民営化いらんじゃん」っていう所を狙ってきたんですね。

 

 

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

で、これは、もう、全国に、まあ、PPPとかPFIとか、いろんな補助金そういったものを使ってやってる。私は警戒しなきゃいけないなあと思ってる所は、全国にいっぱいあります。

 

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

で、全国で民営化は、阻止または中止をさせています。総務省は平成30年、まあ、水道法改正の前ですね、都道府県に対して、「広域化を先行して進めなさい」ということを、都道府県に対して出しました。

 

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

「これは何なんだろうな? 」って、まあ、私はすぐピンときましたけども、もう広域化をしたほうが、民営化しやすいんだなということが、これからお話するところでわかっていく、と。

 

◆企業にはうま味が大きい広域化には住民の声は届かない

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

まず、まあ、簡単に3つまとめてますけども、住民の声は届かなくなります。

県議会ならまだしも、企業団議会っていうもの、あの、県の今の、宮城県の水道は県が運営してますけども、えー、企業団というのは、あー、いくつかの市町がその仕事を、えー、やる。一部事務組合って言いますけども、それを作ってやっていく。

ま、そういったゴミの、あのう、なんと言うか、あの、焼却とか、ああいったものも使われていますけども、水道の場合はそれを企業団って言いますけど、こういったところの議会だと、もう、これ住民の声を届かせるの非常に大変。

で、広域化をしたほうが、さっき言ったように、シェアを大きくできますんで、企業にとっては非常にうま味が大きい。

 

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

で、今回の水道法改正によって、今まではですね、えー、県のほうに対して、えー、各市町が、えー、「これからちょっと、水需要が、水がたくさん要るようになるから、だけど、自分のところの水源はもうこれ以上ないので、お願いします。県で作ってもらえませんか? 」っていう下からお願いする形で用水供給事業ってのができる順番だったんですけども、今後やろうとしてる広域化ってのは、都道府県が計画を作成してやっていく。もしくは、協議会っていうのを作って、計画を作っていく。2つ以上の市町村が、県に対して要請をする。ま、こういったパターンで行われていきます。

 

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

パターン①ですけども、都道府県が市町村の同意を得て計画を作成する。

「同意」って、ちゃんと聞いてくださいね。どういう「同意」を得たの? 誰に?  都道府県が計画を定めていきます。市町村は、えー、「同意」を得られます。

議会には出てきませんよ、今の法律の立て付けだと。地方議会には出ないけど、どっかで誰かに「同意」を得てるんですねえ。

で、計画を作っていって、都道府県のほうでも、その計画に対しての議決は不要だ」と国は答えてますんで、いやいやいや、全然知らない間に、住民は計画を知ることになる。はあ、そっから抜け出れるんか? というと、これはかなり苦しいでしょうね。「同意」を得た人によりますけど。

 

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

都道府県が協議会を設置する場合。これは、まだ、「さっきよりは透明性があるかな」って気がしますけども、えー、協議会を作って、その中で計画を作っていく。

法律にはですね、そのう協議会を設置をして計画を作成した場合は、「協議会の決定事項は尊重しなければならない」と書いてあります。法律の立て付けで尊重ってことは、まあ、ほぼダメですよねえ。ダメですねえ。尊重ですからね。これが2つ目。

 

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

2つ以上の市町村が要請をする場合。ま、これは、あるのかな? そんなにあるのかな? って思いますけども、ま、こんなケースもあります。ま、考えられるのは、えー、もう、民営化を推進していきたいような首長が2人揃った時かな? 

まあ、そういう時は、「やっちゃえー!」みたいなね。これ全国ネットなんでね、あんまりどぎついことは言いません、ま、こういうこともあるかなあって。

 

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

ま、いずれにしても、都道府県議会も、市町村議会も、承認は不要だという形で進んでいくので、これはですね、「ホントに自治か? 」っていう状態で、物事が進んでいきます。

 

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

今は、国は、えー、1都道府県に2~3だというふうに、いま言ってるかどうかは別ですけども、まあ、何年か前、私の情報では、それぐらいを考えてるんだろうなあという情報です。

だいたい、10分の1ぐらいになりますね。「水道法で適用されている水道事業は、どんどん統合していきましょう」という方針です。

だから、まあ、「去年まで、私は何か、あそこの何々川の、えー、あそこの浄水場の水を飲んでたんですけど、えっ? 来年からは、あっちのダムの水を飲むの? 」ということが、全国で起きてるんです。

「え~、今まで美味しい水だったのに」「安かったのに」「えっ? 高い水で、しかも不味いの来るの? 」みたいな。そんな例も出てくるんですね。

 

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

で、あの、やり方にはいろんな例があるんですけど、これは、まあ、1つの例で、いまスライド、パッパッパッと動いちゃったんですが、もう最終的には県だけ、ね。

いまは、各市町に、末端給水事業って言いますけど、みなさんの家庭まで水を届けるっていう役割があって、料金を徴収してということをやっていますけども、そういうのを全部廃止して、県1つだけの水道事業にしてしまおう、その中で、たとえば全部をコンセッションにしましょうというのは、もう容易ですよね。も、止めようがない。

 

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

ま、ちょっと、この辺は置いときます。時間の関係。

 

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

これも。

 

◆貴重な自己水源を廃止、ダム水源による高い水へ

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

で、こっからです。核心ですね。これを、残り時間あとわずかでしゃべりますけども。あと30分か。ホントですね、最近ちょっと、目が悪くなってきたな(笑)。ハイ。

あのう、私たち公営企業評議会は、えーと、かつては国交省に対して、ダム問題に関してすごく要請をかけてました。ダムは、もう、そもそもダムはいらないだろう。それは水道事業の観点から、私たちは訴えてました。

先ほど来言っている水需要計画、過大すぎる。よって今回の広域化っていうのは、ここに書いてあるように、貴重な自己水源を廃止してまで、わざわざダム水源による高い水へ切り替える。こんなふうになる可能性は、もう、30年以上前からわかってたんです。それを隠すつもりじゃないか? という言い分です。

 

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

さて、ちょっと宮城県に置き換えることはなかなか難しいんですけども、えー、広域水道母体、一番上ですね。ここは、えーと、宮城県の場合は、どこのダムですかねえ。で、県がやっている広域水道母体から、各市町が水をもらっています。これを用水供給事業と言って、まだ各市町には、水道事業が残っています。

全量、ま、紫、濃く写ってますけど、紫になってるのが、これ、「全量自分の所で水を賄っていますよー」。で、ま、「70%は自分の所の水ですよー」。Aとaの市が、まあ、こういう所。で、「もう全量、県から買ってます」。ま、一部だけど、県から買ってる状況。

 

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

で、国はようやく、水需要は減少するってことを認めましたんで。すごい遅かったんですけどね。これから先、3割減少すると、ま、かりに仮定しましょう。

Aとaは、もともと自己水源あるから、自己水源が100%になるだけで、「や、もう、県から買わなくてもいいじゃん」ということになりますね。3割減るんだから。

そもそも用水供給事業は、このままではA市の人口が拡大して、産業も拡大して、水が足りなくなるから、県から買おうという計画ですよ。「それがダメだったんだったら、いや、もう自己水源だけでいいやん」という理屈になりますね。

ところが、そうはいかない、逃げれないように、責任水量というものがある。

「いやあ、何年か前の話だけどさあ、あんたんとこ買うって言ったでしょ」って話なんですね。

「いやいやいや、そういう契約になってますよ。だから、この責任水量分だけは、払い続けてくださいよ。そうじゃないと、ダムのお金とか、建設費用賄えないんで」って、こんな仕組みになってる。だから、しょうがないから買うんですよね。

 

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

で、そんなふうになっちゃったら困るので、「いやいやいや、ウチ、3割減ったら困るんで、お前んとこ、もっと買えよ、買えよ。自己水源放棄して、ね、ドンドンドンドン買ってくれよ。ま、場合によっては、えー、この自己水源のとこは余るでしょ。他の市にあげや」。ま、こんな話。

こうやって広域化してくる。そうすると、まあ、県は安泰。今度コンセッションの事業体ですよね、これ。コンセッションの企業も安泰。はあ、なんかおかしくないですか? 自己水源放棄するんですよ。ここに大事なことがある。

どっちの給水原価が安いか? この情報が提供されますか? 県から正しく。自己水源のほうが安いのか? 県の水のほうが安いのか? ね、ブレンド比率はともかく、こういう情報が大事なんです。

水道料金の計算基礎になる情報は、ホントに、公開されるでしょうか? 頑張ってくださいね。

ハイ、ちょっとね、他都市の例を見ていきましょう。なにも宮城だけが悲観することじゃないんです。全国で起きてます。

 

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

これ、大都市部ですね、川崎市ですよ。川崎市生田浄水場。えー、多摩川の伏流水を使った浄水場。10万トンです。日量10万トン。まあまあ、でかいですよ。

これを廃止して、神奈川県広域水道の水を、わざわざポンプアップして買うことになりました。それは、上流にある宮ヶ瀬ダムを水源とした水。わざわざ。こういうことが、起きてくる。

 

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

神奈川県広域水道、ね。10万トンの生田浄水場を廃止してまで、この宮ヶ瀬ダムの水を買う。しかも、巨大なポンプで送ります。こんなことが別になくてもいけるんですよ。川崎市は、あの、珍しい人口が増えてってる市なんですけども、ま、何にしても、この自己水源のとこ、廃止する必要はあったのか? 

ま、経営問題なんで、あんまり言うと私も、いろんなところからクレームが付くかもしれない。だけどまあ、市民感情としては、いらない高い水、しかも不安定だということで、川崎市民の会は頑張っています。

 

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

名古屋です。ウチは、あの、広域水道の水は一切買ってませんので。愛知県の水道用水供給事業もありますけども、えー、一切買っていません。

えー、木曽川水系、長良川揖斐川、それぞれにダムを作りました。

で、まあ、木曾川だけでは何かあった時に危ないから、水源の多系統化って言いますけども、えー、木曾川だけでなくて、長良川揖斐川にも水源を求めました。ところが、今は、まだ1滴も使ってません。

 

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

水を得るために長良川河口堰の事業に参加をしました。徳山ダムにも参加をしました。長良川揖斐川ですね。これ、全然使ってないんです。なんで?

 

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

名古屋の歴史は古いので、えー、木曽川の自流水利権、もともと木曽川に流れてた水だけの水利権、ダムを作る前ですね、で60万トン、日量の水利権を持ってます。

で、さらに木曾川に、ま、いろんなダムを作って、木曾川総合用水事業というのを参加しただけで、ここまで水利権を獲得しました。

ところが、もう今は1日最大100万トン切りました。水利権、余ってんですよね。

これ、グラフ見てもらえばわかるんですけど、私が採用されたのが1985年なんですけど、もうその頃には水需要のピークが越してました。そっから、下がっていく一方ですね。で、この先まだ下がる見通しなんです。

よって、この部分については、ホントにこの建設投資がいったのか? っていう話になってくる。これ以上話すと、ウチの局長に怒られるといけないんで、ね。

ま、これは 公表されている事実ですから、1日最大給水量はもう、獲得してる水利権の半分までになっているってこと。

 

市町村合併簡易水道事業統合により中小事業体が疲弊する

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

もう1つの例。これは、やっぱり、中山間地を含めた小さな水道事業体で起きてる問題です。

ま、市町村合併も行われて、えー、ホントに水道事業が、あれも広域化の一つだというふうにとらえてますけども、市町村合併やったもんだから、あのう、少ない水道の職員で広い範囲を見なきゃいけないというような事態になったんですけども、さらに国は、「1市1水道事業体としたい」ということで、えー、簡易水道事業を統合しなさい」ということで誘導していきました。

で、この辺ちょっと難しい話なんで飛ばしますけども、あの、簡易水道事業統合というのも1つの広域化でした。「さらに進めていこう」。

 

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

何が起きたのかと言うと、簡易水道事業っていうのは、まあ、国が、安全安定的に、まあ、国民の命を守るための水道をやるという義務が国にあるので、補助金を出してたんですよね、簡易水道事業に。「なかなか採算が合わないので、そういった所には、まあ、一般会計からお金を入れましょう」。

ところが、水道っていうのは、水道事業っていうのは独立採算が基本なので、みなさんの水道料金で経費を賄うシステムになってます。

「それではできないから国が補助出していた簡易水道を、水道事業へ統合しなさい」ってことをやったもんですから、そらもう、赤字になるのは決まってるんです。こういうことが、これも全国各地で起きてる。

 

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

結局、独立採算でやって、もともと簡易水道でやっていた人たちが退職していなくなって、「水道事業の、もう受け皿大きいから、頑張ってね」って言って、どこでも。「いや、もう無理でしょ」っていうふうになってくる。

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

また、こんな問題も出てくる。これ、広域化の1つの問題だと思います。

やっぱり現地を知らない。ホントにこの中山間地に点在してる、まあ、水道施設をどう維持してくか? ってのは、ホントに、あの、水道をやってる者の課題なんですけど。

やっぱり、場所もわからない、管理する人もいないでは、確かに広域化をして、人の手がかからないような仕組みにするってことは、一面、大事なことでもありますけども、そこがホントに良質な水源だった時にはどうするか? ってことが問題になってきます。

 

◆IT化による24時間365日労働

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

で、もう1つ。これ、村井知事も、「IT技術により、どうのこうの」というのを聞かれてね、答弁をされてるビデオを私も見てますけど、こんな実態がある。

これ、何やってるかって言うと、スマホとかタブレット浄水場が運転できるんです。もうこういう時代になりました。だから、自宅で居ながらにしてね、浄水場の運転管理ができてしまう。ま、これはもう技術的には可能です。

セキュリティ上の問題は置いとくとして、これ労働者の立場から言うと、これはもう、「なんか24時間365日、ね、家が浄水場のオペレータールームになってまったわや」っていう話ですよね。これ24時間365日労働じゃないの? これは。

で、これを、ま、私たちは労働組合ですんで、こんなものは、あのう、24時間労働だからダメだっていうふうに突っぱねますけど、民間労働者は、果たして突っぱねれるのか? ねえ、もうスマホに出てくるんですよ、アラームとか、運転状態が。

で、「効率化だ」って言うんですよ。いやいやいや、それは労働者の立場としては絶対に譲れんですよね。

これで、実際に、まあ、笑い話じゃないですけども、あーと、民営化を阻止した奈良市、ここで働いてる子が、実際にこういう装置を持ってて、大阪に遊びに行ってる最中にアラームが鳴って、大阪から奈良まで自分の車に工具とか積んであって帰っていった、と。ねえ、こんな話があるぐらいで、「こんな働き方、有りか? 」てなって。

 

◆広域化と民営化への対案

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

ほう、思いのほか、頑張った。

さて、ここまでは、いかなかったかもしれないところなんですけど、あのう、私たち 労働組合は、「民営化を反対」みたいな、「広域化反対」みたいなことを言ってると、えー、「既得権擁護じゃないか」とね、「自分たちが良くなるために」ってよく言われることがあるので、「私たちはちゃんとした対案を示しましょう」、それを住民と共に考えていく、そんな立場で、えー、話をしてきました。

今日も、あのう、ま、膨大な資料、印刷して付けていただいたんで、また、時間のある時に読んでいただければと思いますけども。その対案、広域化や民営化ではない水道事業の立て直し、これは絶対必要なんです。

あの、水道なくすわけにはいかないので、これはみなさんと共有できることだと思うんですけども、水道のない生活は考えられないので、水道は何とかしなあかん。

それは、水道料金が上がってでも公を維持するのか? 水道料金が安くなるということを信じて民営化するのか? いろんな選択肢はあるかもしれませんけども、いずれにしろ、いろんな議論をしなきゃいけないです。

いままで話をしてきたように、大きな水道、それから、どこに水道があるのか? どういう水源を使っているのか? これで、ずいぶん水道ってのは変わってきます。

私は、あの、全国に同じ水道システムは必要ないというか、違ってくると思ってます。似たようなものはあるにしても、同じ水道システムってのは考えられないなと思います。そういう中で、住民がどう考えるか? ですね、これから。

 

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

自分たちの水道、自分たちの町の水道はどういうものを作るのか? これが、広域化や民営化への対案になってくと思う。

 

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

で、私も、あのう、力尽きてるんで、①から③まで。えー、④から⑥まで、ちゃんとホームページで発表しますと言っておきながら、えー、④から⑥はまだできてないんですけども(笑)、①から③まで、ちょっと紹介します。

 

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

まず、公公連携連携というのの前にですね、ま、水道事業ってのはどういうものなのか? っていうと、これ、バスなんかの例だとすごくわかりますねえ。

市内乗ってたら200円だったのに、市内を離れた途端、ビューーってこう、値段上がりますよね。これは採算が取れないから。

だから、水道事業も広域化してったら、遠くのほうだけ高くて、中心部は安い料金体系、そんなことないよねえって。ま、こういう宿命があります。

 

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

流域っていうふうに見ると、何が問題になってる? どんな課題があるか? って言うと、人口密度が低い所は水源地帯になってくるので、ここを保全しないと、あのう、や、そもそも下流の水がどうなるんだ? ってことが出てくる。安全性の問題が。

中流域や、えー、水をたくさん使ってる所は、やっぱり、それぞれ生活が違います。 流域という点で見なきゃダメですよ。

 

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

で、水源を考えると、上流域は別に地下水とか沢水ですむし、中流域でも地下水や良質な表流水が得られるかもしれない。下流域になるとダムを作って、水利権を確保しなければいけないかもしれない。水源はどこに求めるんだろう。

 

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

で、広域化っていうのは、結局、表流水やダム水に頼ることになります。まあ、今回の宮城県がどういうふうになってくか? ですけども、すでに全量ダム水になってる所もあるし、そうでない所もある。

ところが、そういうことだけで、ホントに水源が守っていけるのか? という問題を、持続可能な水道を考える時には、水源をいかに健全に保つか? いかに、給水原価の安い水を得るか? ってことが重要になってきます。これをどうするかですね。

 

◆考える住民と水道職員が必要

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

で、そのために考える人が要るんです。それを考える人の中に、当然住民も必要だっていうのが私たちの考え。コストの高い水で、ホントにいいのか? 住民は。ただ安いだけを求めるのか? そういったことも、やっぱり一緒に考えていく必要があるなと思う。

 

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

1つ目の公公連携だけ、もう1個いけそうか、ご紹介をして、ま、4つの連携だと言ってますんで、ま、こういう連携があるんですけども、公公連携構想っていうのを、えー、私たちは言ってるんですけども、これ、ちょっと図が細かすぎてわからないんで、こっちの字のほう。

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

中核的事業体、中核的って言ってますけど、ま、たとえば宮城県でいけば、仙台になるかと思います。政令指定都市。私たちの中部圏でいけば名古屋市。ここには、まだ人材が確保できています。

そこに、中小の水道事業体も委託に出しちゃって、「現場なんかわかりませんよ」「バルブってどっち回すんですか? 」「マンホールはどうやって開けるんですか?! 」っていう人たちを、研修ではなく、一定期間、名古屋市に派遣をしていただいて、一緒に仕事をして、育てていく。

「そんなことも必要ですよね」って、昨日、厚労省にも、ま、再三言ってきてますけどね、「そういう位置付けをしてください」。

そうすると、名古屋市もごたぶんに漏れずね、あのう、採用に募集をかけても、ホントに応募をしてこないし、そもそも人を採るのにも、圧力がかかってるような状態では、こんなことできないので、国のお墨付きがほしいんです。

「あなたの所は、中部圏の水道を支えている事業体です」。

ま、そんな位置付けを、えー、してもらってですね、まあ、ちょっと水道事業から離れてしまった各自治体の職員を、もう一度水道ができる職員にしていく。

まあ、人の面からいくと、まあ、いわゆる水道の学校じゃないですけど、そういった機能がどこかに要るのではないかなあと、私は思ってます。

 

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

で、まあ、これが、その、こっちのほうが絵がでかいんで、中核的事業体に、小規模の水道の事業体は、一定期間派遣をして、ここで育って帰っていけば、まあ、モニタリングって、私この言葉好きじゃないんですけど、まあ、国や県も、ね、使うんで、モニタリングって、「人が人をモニタリングする」って、失礼ですよね、うーん。

だから、まあ、ちゃんとやってるか? っていう、まあ、成果品をしっかり監督するっていうのは大事なことなんで、あの、まあ、言葉はともかく、これができないことには、話にならんのですけど。

これをやるためには、知識がないとできない。経験がないとできないので、まあ、この知識を得るために一定期間派遣をして、ちゃんと委託業者ができてるのか? ってことをやったうえで、委託に出すってことが、人の面から言うとすごく大事だなあ、と。

 

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

ま、これはカリキュラム。

おー、ちょっと待ってよ。公民連携、公民連携、公民連携(とスライドを探す)。最後に公民連携の部分だけ。

 

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

あのう、私たちはですねえ、水道、いまの日本の非常に高い技術水準の水道、ま、世界一かもしれませんけども、この水道ができたのは、官ではなく、公と民が連携してできたものだ。

私が、重機を運転して、穴掘って、管路を入れることはできません。ね、当然なんですよ。そこには民間企業の手を借りるというより、民間企業と一緒になって、この水道を作ってきました。

よって民間企業の手をなしに、水道事業なんて回るわけがないんです。ただ、それを誰に委ねるか? なんですよね。どこの企業に、ま、「小さい管だったら、地元の管業者を使えるよね」という分割発注を、私たちはしてきました。

どっかの企業に、でかい企業に丸投げをするということではなく、「このぐらいの規模の管工事であれば、このぐらいの設計で、地元の業者を作ろうね、使おうね」っていうことをやるのが、私たちは是だと思ってきました。

ところが、それは不効率だ、と。設計をまとめて出して、まとめてでかい所で出せば、効率的だと言います。で、その中で、民から民への発注のほうが、より効率的だ、と。

いやいやいや。なんで? って言ったら、ダンピングするんですよ。 下請け労働者が泣かされるんですよ。そういうことがあって、ホントにこの先の水道事業が、健全に保てるのか? 地域経済にとって、それはどうなんだ? っていう問題が必ず出てきます。

よって、私たちは、「公民連携だ」と言ってる。地元の業者や、地元の水道のね、やってる、まあ、ホントに一人親方でやってるような、そういった地場の水道屋さんを大事にして、一緒に水道を築いていかないと、やあ、ホントに困った時、ほんのちょっとの時に、お互いの信頼関係でやれるような所でないと、私はダメだと思っています。

ま、それを指揮してるのが公営企業であって、ま、水道料金をどういうふうに使っていくのか? というのを、私たちは経営のサイドで考えて、それを住民に還元していく。ま、これができるのが公だと思ってますんで、ま、公民連携っていうのがすごく大事だ、と。

 

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近藤夏樹氏プレゼン画面より

ま、コンセッションというのはその真逆で、どこか1つの運営企業に任して、こういう利益を出していく仕組みですね。それを、私たちが築いてきた、までみなさんの水道料金で築いてきた水道の施設を貸してあげてですよ、「それで儲けなさい」っていう仕組みが、私は許せんのです。

だから、民営化っていうよりも、この仕組みが許せないんです。だから、「実質民営化」って言ってるのはそういうことなんですが、あの、民営化よりひどいですよね、このコンセッション方式っていうのは。

だから、リスクだけは、まあ、みなさんが背負ったまま、企業だけが儲ける仕組み。

これを今度は、県内全域で広げてったらどうだ? シェアを拡大してったらどうだ? 電力は9社ですよね、全国で。や、国はどこまで考えてるんだろうな? 企業はどこまで考えてるんだろうな? 

これを宮城県の人たちが、その企みを、もし気付いたとしたら、これからの情報公開の仕方っていうのが、また、このヒントになればなと思って、えー、今日、仙台まで来ました。

私もいろんな所で話をしてきましたけど、あの、広域化の問題が、えー、今回、この宮城県のことによって、ほかの全国のみなさんにも、少し理解が深まってくような活動をですね、ぜひ宮城県の人たちに期待をしてます。

あの、再公営化ってのは、そら、遠い目標かもしれませんけども、そこにつなげるためには、必ず住民が情報を得て、声を出していくってことがなければ、これは、できないことだと思いますんで、ぜひですね、遠かった水道について関心を持っていただいて、また一緒に頑張っていきたいと思います。どうも今日はありがとうございました。

多々良さん(命の水を守る市民ネットワーク・みやぎ)

ハイ、近藤さん、どうもありがとうございました。えー、改めてですね、あのう、全国的な水道事業の将来像、どうやって持続可能な水道事業を展望していくか? という時にですね、えー、水道民営化問題とともに、水道の広域化という大きな問題が絡んでくるんだよ、と。

えー、まさに、その連携の中身ですね、公公連携、公民連携、そして住民参加。えー、どことどういう中身を作っていくんだ? と、連携の中身を作っていくんだ? ということが、これから問われてくるんだということを学びました。

 

 

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