宮城県の水道民営化問題

命の水を守るため、水道の情報公開を求めていきましょう!

仙台市長選立候補者への質問状に対して、郡和子氏、加納三代氏の両氏とも、みやぎ型と仙台市上下水道の垂直連携はさしあたり考えておらず、市独自の事業を継続すると回答しました。

命の水を守る市民ネットワーク・みやぎが、仙台市長選立候補者の郡和子氏と加納三代氏に送付した「仙台市上下水道の今後の施策方針に関する質問状」と、両氏からの回答を掲載します。

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命の水を守る市民ネットワーク・みやぎ Facebook よりhttps://www.facebook.com/mizumiyagi/

 

仙台市上下水道の今後の施策方針に関する質問状」全文

2021年7月19日

仙台市長選立候補者 様

命の水を守る市民ネットワーク・みやぎ

共同代表 佐久間敬子 中嶋信

仙台市上下水道の今後の施策方針に関する質問状

私たち「命の水を守る市民ネットワーク・みやぎ」は、宮城県が進めている「上工下水一体官民連携運営事業(みやぎ型管理運営方式)」の導入に反対し、よりよい水道・下水道事業を求めている市民運動団体です。

宮城県議会6月定例会において、上水道、工業用水道、下水道の計9事業に運営権を設定する議案が可決成立しました。村井知事は、水処理国内最大手のメタウォーターやヴェオリア・ジェネッツ、オリックスなど10社で構成するメタウォーターグループが設立したSPC(特別目的会社)である「株式会社みずむすびマネジメントみやぎ」と契約する意向です。

「みやぎ型管理運営方式」は、来年4月に事業を開始する予定ですが、その後20年間、この事業のオペレーションとメンテナンス業務は、「株式会社みずむすびマネジメントみやぎ」が業務委託する「株式会社みずむすびサービスみやぎ」が担う予定となっています。

この「株式会社みずむすびサービスみやぎ」の議決権株式の51%をヴェオリア・ジェネッツが保有することが、宮城県議会6月定例会の直前に発覚し、しかも、「株式会社みずむすびサービスみやぎ」は、「みやぎ型管理運営方式」の20年間が終了した後も、将来にわたって長期的に宮城県の水事業を担っていくと表明されています。

宮城県議会6月定例会では、このことが大きな議論を巻き起こしました。県政与党の自民党県議からも、「なぜ自ら進んで、グローバル水メジャーに、20年間もの長期にわたり、宮城県の水道サービスを委ねるようなリスクを冒すのでしょうか? 県民の水道サービスをグローバルな流動性に直接さらすことになり、短くても20年間もの長期にわたり、県民の公共の福祉を脅かし、県内から海外への富の流出という形で、国益を損ない続けるものと危惧します。」という質問が出され、自民党会派の2名の重鎮県議も、採決を棄権するという波乱の中で、運営権の設定議案が可決されました。そして、「みやぎ型管理運営方式」に対する県民の不安や疑問は、いまだ全く解消されていない状況です。

それにもかかわらず、この6月定例会の最中の6月28日に、村井知事は、知事定例記者会見で、20年後には、県の「みやぎ型管理運営方式」と市町村水道の垂直連携で水源から蛇口まで全部を民間に委ねていく方向に、期待する旨の発言をしています。水道事業の今後のあり方は、住民にとって重要な論点です。

そこで、お忙しいところ大変恐縮ですが、仙台市長選立候補者として、仙台市上下水道の今後の施策方針について、別紙の質問にお答えいただき、7月 26 日(月)までに下記あてにご返信くださいますようお願い申し上げます。郵便、FAXいずれでも結構です。
なお、ご回答いただいた内容は、広く仙台市民に公開させていただきますのでご了承ください。

貴立候補者の仙台市長選でのご健闘をお祈りいたします。

<質問事項とご回答>

1)仙台市上水道で給水する4分の1が県からの水ですが、「みやぎ型管理運営方式」導入をどうお考えですか? 次の3つからお選びください。
a. 歓迎する
b. 慎重に見極めたい
c. どちらとも言えない

2)1)の選択をした理由をお述べください。

3)県の「みやぎ型管理運営方式」と仙台市上下水道の垂直連携をどうお考えですか? 
次の3つからお選びください。
a. 垂直連携を積極的に検討したい
b. 市独自の事業を継続し、さしあたり垂直連携は考えていない
c. どちらとも言えない

4)3)の選択をした理由をお述べください。

5)お名前とご連絡先を下記にご記入ください。
お名前
ご連絡先

ご協力、大変ありがとうございました。

 

miyagi-suidou.hatenablog.com

 

 郡和子氏の回答

 

加納三代氏の回答