2019年7月23日(火)仙台市市民活動サポートセンターにて、第3回「みずcaféー30年後の地域をどうする?」が行われました。
最初に、自己紹介も兼ねて、参加者それぞれが「水」に対して持っているイメージを、一言ずつ発表し合いました。
・水草・あめんぼ
・農業や飲食に使われる水は、昔からみんなの関心ごとで、水を通じてみんなの命がつながっている
・おいしい料理を作るために必要なもの
・おいしい水割りを作るためにも重要
アイスブレイクとして、「水ジャーナリスト・橋本淳司 『本当は怖い水の漢字』 水ニュース解説」も見ました。
漢字学者白川静編纂の辞書「字通」から、水に関わる漢字の成り立ちを紹介するという動画です。
「需」という字には、必需品とか需要とか、なくてはならないものという意味がありますが、この漢字の上部は「雨」で、下部は「而」(しこうして)で出来ています。この「而」は、古代の王様が雨乞いをする時の髪型を表しています。古代の王様は聖職者で、神様とコミュニケーションをするという役割を持っていました。雨が降らなくなって生産ができなくなると人々が困るので、王様が代表して神様に雨を降らせてほしいとお祈りをする。この時の姿を現しているのがこの需という漢字です。
「激」という漢字の中には、「白」という字が入っています。この「白」は、白骨、髑髏(どくろ)を表しています。古代の呪術においては、髑髏を打ち鳴らしながら自分の呪術の力を高めたと考えられています。
王様がこうして雨乞いをした結果、みごとに雨が降ってくることを表したのが、「濡」(ぬれる)という漢字です。先ほどの王様の姿の横にサンズイが付いて、王様の髪が濡れて、雨が降ってきたので、人民の信頼も厚くなったと考えられます。
一方で、雨が降らなかった場合を表しているのが、「嘆」(なげく)という漢字です。この「嘆」の作りは、王様が縛られて下から火であぶられているところを表しています。神様に雨を降らせてもらわないと、王様としての権威が失墜して、火あぶりになってしまう。そして、この火あぶりをすることによって、王様が生贄(いけにえ)のような形になっています。非常に厳しい状況で、王様の成り手がいないという時期もありました。
現代では、気候の変動、気候の危機が問題になっていて、気候の変動によって、水の循環、水の動きが激しくなっています。この激しさを増している現代の髑髏「白」が表しているものは何かと言うと、人間の経済活動、生産活動です。これを変えていかない限り、気候の変動を抑制したり、適応することは難しい。現代の政治家、為政者たちは、いかに気候変動を止める政策を打つべきかということが問われていると思います。
続いて、「30年後の地域をイメージして、誰をどのようにハッピーにするのか?」を念頭に置きながら、付箋紙にアイデアを書き出し、フリートークが行われました。
・大都市の水問題は深刻になっている。
・造り酒屋が環境問題に積極的な発言 生き残りがかかっている
・望ましくないが、水道をはじめコスト・購入価格が上がっている
・仙台・宮城水サミット開催
・蒲生浄水場 汚泥エネルギー化・燃料
・県環境税 水源開発資金 目的化投資
・市民全戸雨水天水桶設置 庭水散布 一気洪水防止
・広瀬川流域水源トラスト運動 水源保護林事業
・水源保護条例 杉林管理&広葉樹植林 項目実行計画
・ 泉ケ岳源水ペットボトル販売
・みんなが平等な社会
・みんなが互いに思いあえる社会
・地域・コミュニティー内で、エネルギー・水が循環するしくみを皆で考える
・話し合いで決めるつながり
・国の形が変わる
・コンセッション失敗、PFI失敗
・公共の新しい形、経済主義 ではない
・水不足 パームオイルで木を伐採
・新自由主義と市民が二分化
・公営化
・水を求めて外国人が増えてくる
・井戸がコミュニティーの中心にある
・雨水利用 ビル、マンションへの再利用
・小水力で発電 トラクターへ
・浄化水がどこでも手に入る
・風力、太陽光主力
・ベースとしてご当地に小水力ある
山は「お山」。神聖なものという文化がある。
自分で無農薬野菜を作っても、実家の水や野菜の方が体が美味しいと感じる。
川との付き合い方について。堤防を作ったことによって安心安全を得たが、自然災害に対する備えの心がなくなってしまい、そのそばにいろいろ経済活動を作ってしまった。
人間も自然の一部。自然を克服できるという傲慢な考えをどう変えられるか?
これまでの30年間よりも、これからの30年間のほうが、物事の変化に加速度がついていく。
日本は環境的に特殊な国。森林が70%で雨に恵まれている。世界がボーダーレス化して、人々が国境を越えて動くほど、その良さがわかるようになる。